田植唄


広島県庄原地方民謡




庄原のヤーホーレイ国兼原には何があるヤーホーレイ何があるヤーレイ

何があるヤーハレ関西一の池がある

庄原のヤーホーレイ国兼池を周るにはヤーホーレイ何里あるヤーレイ

何里あるヤーハレ七谷八曽根で三里ある

国兼のヤーホーレイ土手の長さは何ぼあるヤーホーレイ何ぼあるヤーレイ

何ぼあるヤーハレ縦も横も二十五間

国兼のヤーホーレイ堤に眠る人柱ヤーホーレイ人柱ヤーレイ

人柱ヤーハレ国さん兼さんの若柱

若柱ヤーホーレイ国さん兼さん何才でヤーホーレイ人柱ヤーレイ

人柱ヤーハレ国さん兼さんも十六よ

国さんとヤーホーレイ兼さんご恩をヤーホーレイとこしえにヤーレイ

とこしえにヤーハレとこしえに今まつる弁天よ


ヨイショリャヨイソリャ アソリャ アサイ



庄原の花田植(国営備北丘陵公園祭より)




田植唄はその名の通り田植のときに唄われます。早乙女と呼ばれる女性が、田んぼに入って苗を植付け、あぜで囃子方の男性が、腰につけた太鼓を打ち鳴らして早乙女をはげまし、また作業のテンポをとるそうです。広島の北部では現在でもいたるところで行われるらしく、田植唄も数え切れないくらいあるのですが、庄原の田植唄の歌詞は、国兼池の人柱伝説のことを唄っています。その歌詞は、供養唄以上に直接的かつ素直で、聴く人の心を打ちます。国さん兼さん境遇を悲しみながらも、その犠牲に感謝し、その悲しみを乗り越えて力強く生きよう! 太鼓のリズムと踊りからは、そんな決心のようなものを感じます。民研でよく知られているのは、上の国兼池に関する歌詞だけですが、資料では上記のような歌詞もあるそうです。そして私は、どうしても後半の歌詞の方に惹きつけられてしまうのです。このMIDI演奏はまたもや自分の勝手な解釈で作りました。少々つながりがうまくいってない気もしますが、気にしないで下さい。

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