あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。昨年末、バンドゥン旅行へ行き、大晦日は柔道の年越し稽古をして新年を祝った。これらについて、だらだらと書くことにする。
バンドゥン旅行記
年末は、二泊三日でバンドゥン旅行へ行った。バンドゥンは、ジャカルタから南東へ約100kmにある高原都市で、休日のジャカルタ人の避暑地として有名である。ファッションの町として認識されているらしく、アウトレットなどで服を買いに行くジャカルタ人が多いらしい。現地人によれば、美人が多いらしく、「美人に見とれて妻に怒られないように」などとアドバイスされた。
バンドゥンへは、鉄道を使った。料金は約3時間の旅で8万ルピア(約700円)と安い。鉄道での旅行は初めてであったので、どきどきしたが、非常に快適であった。駅で乗る鉄道を見たとき、妻と感動した。もう日本では見られないような、レトロでいかつい車体のディーゼル気動車で、かっこいい。席は広く、快適である。
そして何より素晴らしいのが、景色であった。ジャカルタの都会から、家や屋台が線路すれすれにある下町を抜け、広大な棚田が広がる景色に変わっていく。飛行機の旅とは違い、移動そのものも楽しめるのが実に良い。

左:バンドゥン駅での列車。 中:棚田の景色 右:車内の様子
二日目は、車をチャーターしてバンドゥン北部にある火山「タンクバンプラフ」へ。年末年始はジャカルタ人が押し寄せているらしく、火口への道は渋滞していた。途中で、車を降りて火口まで歩いた。火口は、絶景であった。そこでいちごを買って食べた。インドネシアのいちごは酸っぱいのだが、バンドゥンのいちごは、評判どおり甘くて美味しい。
その後は、カワドマスへ。カワドマスは運転手のお奨めで、「タンクバンプラフよりも素晴らしい」と言う。窓口では、1時間のフルガイド付きで25万ルピア(約2200円)だという。ガイドなしでは入れない雰囲気であった。まあいいかと思って払ってしまったのが間違いであった。ガイドは雑談しながら山道を案内するだけであった。そして、火口まで歩くだけで30分かかった。ここでのんびりしていたらすぐに追加料金になってしまう。
騙されたと思った。後で思えば、運転手はやたらとカワドマスを勧めていた。最初は相当いいものなのかと素直に思っていたが、恐らく運転手とガイドがつるんで旅行客からぼったくっていたのである。一緒に歩いていたインドネシア人の旅行客に聞いてみると、タダで入れるという。
私は、悔しかった。インドネシアでもうすぐ2年になり、だいぶ旅慣れてきていたつもりでいた。こういう騙され方をしたのが、非常に悔しいし、腹が立つ。私は旅行をして、よほど高いと思わない限りは、値切らないことにしている。「親父の小言」にある「小商者は値切るな」を実行しているつもりである。もし、このガイドが10万ルピアで、かつ時間制限無くのんびりさせてくれたら、例え騙されたとしても私は満足していたであろう。値段が法外に高く、1時間の制限の中で目的地まで片道30分という設定は、目的地で楽しめないばかりか、疲れるだけである。騙し方がいけないと思った。

左:タンクバンプラフ火口 右:カワドマス 足湯や温泉卵もある
その後、バンドゥンに戻り、「ウジョ竹楽器小屋」へ。ここでは、アンクロンなどの竹楽器による演奏が聴ける。演奏は、素晴らしかった。観客全員にアンクロンを配り、ハンドベルのように全員で曲を演奏するといった演出も、洗練されてるなぁと思った。演奏は、5時までで、私たちが着いたのが4時。先のカワドマスでのんびりしていたら、この演奏は聴けなかったであろう。そう思えば、ある意味、運が良い。

左:竹楽器による演奏 右:抱っこされるサチコ
三日目は、駅周辺をうろうろして帰った。年末のバンドゥンは、非常に混んでいた。ホテルからのタクシーは、メーターが無く、駅まで3万5千ルピア(約300円)と言われた。約1.5kmの距離でこの値段はありえない。メータータクシーに乗れば、半額くらいで着くであろう。私は、タクシーを断って歩くことにした。
普通なら、問題なく乗っていただろうが、昨日のカワドマスの一件を引きずっていた。私のしょうもない意地に家族を巻き込んでしまったのは申し訳ない。ちょっとほろ苦い思い出のバンドゥン旅行であった。
柔道年越し稽古
バンドゥンから帰ってきたら、夕方であった。紅白を見ながら年越しそばを食べ、サチコを寝かしつけていたら、私も寝てしまった。夜10時に妻に起こされた。大晦日の夜は、柔道部の年越し稽古である。例年、紅白を夜の10時に見終わって、11時に柔道場に集合し、練習をしながら年を越す、ということになっている。私は去年、腹を壊して参加できなかったため、初参加である。
私たちは、行く途中にサテパダン(カレー味の焼き鳥)を買って柔道場へ向かった。サチコはすでに寝ているため、寝たまま連れて行った。
柔道場に行けば、凄い人数であった。家族連れや地元の中高生も来ていて、恐らく50人くらいはいたであろう。みんなで練習した後は、皆で持ち寄ったものを飲み食いしながら楽しんだ。サチコは、途中で起きてきて、飲み食いし、生まれて初めての花火を体験した。
朝の3時ごろまで楽しんで、明け方家に帰った。結構ハードな年末年始である。三日から仕事のため、休みはあと一日。のんびりしようと思う。

左:集合写真 右:花火をするサチコ