2003年
10月のつぶやき




10月25日  駐車場を探す
 今日は午前中に家の片付けをし、午後からは車を泊めるための駐車場を探した。このあたりは福島と違って駐車場代が高く、会社での話では月2万3万は当たり前と言う。せめて自分の寮費よりは安い駐車場を探したいと思っていた。

 インターネットで少し探してみたが、なかなか要領を得ないため、自転車で付近を走り回り、駐車場の看板を見て片っ端から電話をかけた。

 最初に電話をかけたところは2万1千円と言われた。どんどん寮から遠ざかりつつ、砂利の汚い駐車場などを集中的に当たったが、1万6千円よりはなかなか下がらない。しかし、最後に当たったところは、マンションの住民用駐車場のようなところで、1万4千円であった。

 これはいいと思ったが、気付けば自分がどこにいるのか分からない。自転車でかなり走り回ったため、かなり遠くにいると思われる。来た道を引き返してみると、徒歩30分くらいの距離はあった。

 これは遠すぎると思いつつ、一応地図で確認したところ、その駐車場はなんと寮のすぐ裏であった。いろいろぐるぐる回っているうちに、近くまで戻って来ていたらしい。すぐに契約をすることにした。

 駐車場を決めて、遅い昼飯にしようと思い、駅前で店を探した。ちょっといいものでも食べようかと思ったが、月1万4千円を考えると、これまでのような贅沢はできないと思った。月1万4千円と言うことは、1日あたり約470円節約しなければならない。

 仕方なく「松屋」の牛丼を食べることにした。しかしよく考えると、白河から高速を使って実家に帰ると、片道7千円くらいはかかる。月に1回実家に帰るだけで駐車場代くらいはかかっていたと言うことである。

 そう考えると少しは気が楽になり、牛丼には卵をつけて食べることにした。


10月21日  引越し完了
 今週やっと引越しが終わり、一応落ち着くことができた。引越しに際しては、必要と思ってとっておいたものが全く必要なかったり、必要ないと思って捨てたものが必要だったりとなかなか上手くいかないことがあった。

 寮は洗濯機や風呂は共同のため、洗剤やら石鹸やらは置いてあるかと思い、捨ててきてしまったのだが、そういったものは自前調達だったらしく、若干困った。風呂は、室内用のハンドソープだけは持ってきていたため、ハンドソープで全身洗うはめになった。洗濯の方は、仕方なく水だけで洗ったところ、生乾きの嫌な匂いがしたため、後日洗濯し直すことにした。

 また、引越しで持ってきた衣装ケースやら引出しやらは、「あと少し小さければ」みたいな自体が頻発し、ぐったり疲れた。衣装ケースは5センチ長いために扉が閉まらず、引出しは3センチ高いために机の下に入らなかった。

 持って来て良かったと思ったのは、炊飯器である。現在炊飯器で湯を沸かしてカップめんを食べている。

 また、引越してからどうも頭が働かないらしく、ケアレスミスが多い。寮の食事は二日連続で申し込み忘れて食いそびれるし、通勤の電車では間違えて逆方向に行き、遅刻した。忘れ物も多い。若干頭が混乱気味なようである。  


  6年越しの音楽
 下にもすでに書いたが、この喜びはあまりに大きいため再び筆をとることにする。長年気になっていながら、曲名もアーティスト名も分からなかった曲のCDを手に入れることができたのである。

 私が高校生のとき、あるNHKの番組を見てその内容とテーマ曲に感動した曲があった。「シルクロード鉄道紀行」という番組で、アジアを縦断するシルクロード鉄道をめぐる人々のドキュメンタリーである。番組の最後で、「あなたの夢は何ですか」とという質問にさまざまな民族の人々が答えるシーンがあり、そのときに流れる音楽である。

 その曲は、はじめは教会の賛美歌を思わせるような静かなメロディをソルファで歌うことから始まり、突如壮大なオーケストラをバックにしたアジアの民族的な曲に切り替わる。その歌詞は何語かもよく分からない。リズムは変拍子であり、なにか強烈な主張をしているように聴こえる。

 世の中にこんな曲があったのかという、強い驚きと感動を覚えた記憶がある。音楽のどのジャンルにも属さず、かつさまざまな音楽の要素を取り入れている。

 この曲はたまたま行った白河のうどん屋でかかっていた。聴き取れないほどの小さな音量であったが、確かにかかっていた。うどんを食いながら、この曲のことばかり気になっていた。

 私はこの曲がなんという曲か店員に聴くことをかなりためらった。ここはレコード屋ではなく、うどん屋である。店も繁盛していて、店員は忙しそうに働いている。店員が自分の店のBGMを知っているとも限らない。

 いろいろ考えたが、やはり聴いてみることにした。このチャンスを逃したら次はないかもしれない。会計のときに店員に思い切って「今かかってる曲はなんて曲ですか?」とたずねてみた。

 すると店員は、親切にも厨房の方にも聞いてくれ、「アディエマス」というアーティストの曲だということが分かった。「アディエマス」の曲は何曲か知っているが、まさかこの曲も「アディエマス」だとは思わなかった。

 早速レコード屋へ行き、「アディエマス」のCDを探した。アルバムは5枚くらいあり、この曲がどのCDに収録されているかは分からない。結局一か八かで目星をつけて買ったところ、ドンピシャリであった。

 この曲はアディエマスの「合唱曲W−風の神の歌」という曲である。賛美歌とアジア民族音楽、一見結びつかないが、ペンタトニックの音階を用いているという点で共通しており、見事な調和を感じさせる曲である。興味を持った人は是非とも聴いてみて欲しい。


10月18日  引越し前日
 現在朝の10時である。これから引越しの準備をする。これからこのパソコンも梱包するため、しばらくは更新できないので、筆をとることにする。

 昨日は職場で送別会をしてもらった。プレゼントとして民謡のCDをもらい、最後に八木節を歌わされて、終わった。いろんな人から励ましてもらい、とても嬉しかった。

 二次会は有志でカラオケに行った。これはかなり楽しかった。「今日は人を気にせず自分の好きな曲を歌おう」ということになり、みんな思い思いにマニアックな歌ばかり歌っていた。古いアニメソングあり、プログレッシブロックありで知らない曲ばかりである。私も斎太郎節を歌ったりしていた。ここまでお互い知らない曲ばかりを連発するカラオケも珍しい。

 しかし、その方が珍しがってみんな聴くのである。民研以外で初めて「自己満足じゃないカラオケ」をした気がした。

 カラオケの後はお好み焼屋に行き、結局二時頃家に帰った。

 今朝は新しく福島に移動になった二人がきた。引越す前に、いらないものをあげるという話をしていたのである。結局洗濯機、ストーブから「カビキラー」などの小物に至るまであげることになり、粗大ゴミをかなり削減することができた。

 さて、これから片付けである。先週も片付けたが、一週間過ごすとまた汚くなった。気合を入れて片付けようと思う。白河に来て、職場の人をはじめいろいろな人に助けられ、励まされながらやってきた気がする。いろいろあった一年半であった。白河でお世話になったすべての方々に感謝である。


  白河お気に入りの店
 白河に来たときはとにかくラーメンばかりが目に付いて他にどんな店があるのかはよく分からなかったが、いろいろ入ってみると隠れた名店が多い。ここでは印象に残った店を紹介したい。

「なな」
 神戸出身のオバチャンがやっているお好み焼屋である。お好み焼以外にもソバめし、オムソバ、モダン焼きなど神戸の味が多い。ソースは神戸から取り寄せており、すべて店で焼いて持って来てくれる。まさか白河でこんなに美味しいお好み焼が食べられるとは思っていなかったので驚いた。オバチャンが独自に研究をして作り上げた味らしい。
 一度オバチャンの友人が食べているときに行き、初めてオバチャン同士の雑談に参加した。「いくつに見える」と聞かれたので、若めに言ってみたら本当に喜んでいた。おまけに食べきれなくなった明石焼きをもらい「若いっていいわねぇ」みたいなことを言われた。

「櫓」
 関西風のうどん屋。会社の先輩に教わって、今日初めて行った。もっと早くから行っていればよかったと悔やまれた。ダシは薄味で、うどんも腰があって美味しい。
 ところで味とは関係ないが、ここのBGMで、私が以前から気になっていたが題名もアーティスト名も分からず、高校時代から悶々としていた曲がたまたま流れており、清算のときに思い切って店員に聞いてみた。すると快く教えてくれ、「世紀を超えて」の主題歌で有名な「アディエマス」のCDだということが分かった。早速CD屋で買った。  

「オークラ」
 洋食屋さん。70歳くらいの老夫婦がやっている。ここも引越す二週間くらい前に初めて知った。ハンバーグととんかつが美味しいのだが、本当に美味しい。先週引越しの準備の合間に行き、食事しながら話をしていたのだが、とても貴重なひとときであった。店の中は一昔前の内装だが、非常にきれいである。ふたりともきれいに歳をとっており、こんな風に歳をとってみたいと思った。店をはじめて35年になるらしいのだが、ひとつの仕事を35年もしていると人ってこんな魅力がつくんだと思った。私にとっては「食事を通して感動を味わえる店」である。再び来たときは是非とももう一度来たい。  

「カネダイ」
 ラーメン屋。非常に分かりにくいところにある。私は白河ラーメンの味はよく分からないが、ここはなんと言っても店が凄い。普通の民家なのである。入り口は縁側で、一応のれんがかかっている。はじめは本当にここから入っていいのかと、躊躇した。人の家に上がりこんでラーメンをご馳走になっているような気分である。
 サービスも凄い。ラーメンは500円なのだが、なんとフカヒレとスジ肉の煮込みが入っている。しかも半ライスがサービスで、デザートにところてんまでついてくるのである。餃子も150円と安い。餃子の皿は焼き物で、なかなか味がある。


10月15日  最後の通勤
 今日で福島の工場の通勤は最後となる。昨日、今日は車がなく、雨も振っていたため最寄り駅まで電車で行き、そこから走って通勤した。工場は丘の上にあり、行程はなかなかハードである。11月にマラソンにでるため、丁度いい練習になったかと思う。

 一日目は全く走れず、坂を登りきってからはずっと歩いていたが、二日目は断然調子が良かった。走る感覚を思い出し、楽しく走ることができた。久しぶりに走ると体力の衰えを感じるが、案外すぐに復活するもんだなぁと思った。

 そして今、二日連続で走ったにも関わらず、風呂に入っていないことに気付いた。今の私は非常に不潔である。現在夜の3時で、明日は6時半の新幹線に乗らなければならないため、あまり寝れないがそれでも風呂には入っておこうと思う。新しい職場に汚い格好で行くのは若干気が引ける。


10月13日  忙しい(?)週末

土曜日
 この日は朝八時に起きて部屋の掃除をしていた。結局前日は「つぶやき」を書いてそのまま寝てしまった。まずはじめに、どっから手をつけていいのか分からなくて、一時間ほど途方に暮れいていた。その後、ものを種類別に分けたり、いらないものを捨てたりし始めた。

 押入れの中からは民研の資料やら、昔から書き貯めた絵などが出てきて、長い間見入ってしまった。こんなものはどうせ見ないんだから捨ててしまえばいいじゃないかという意見もあるが、こういった資料は、むしろ整理のときの楽しみなんじゃないかとも思った。とは言え結構な量だったので、半分くらいは捨てた。

 夕方からはお世話になった会社の先輩にお好み焼をご馳走した。その頃には部屋はきれいになっていたが、せいぜい通常の家のレベルになったくらいで、一週間後に引っ越す家とは思えないくらい普通の状態だった。結局夜の11:00頃まで飲み食いしていた。


日曜日
 この日は朝3時に起きて車で横浜に向かった。前日夜中まで飲んでいたため、2時間くらいしか寝ていない。この日は朝から笛部の練習があるため、このくらいに起きる必要があった。車には布団とキーボードとスタッドレスタイヤが積んである。車の中でヒーリングミュージックをかけていたらカクッときたので、やばいと思い、間宮の12のインヴェンションをかけて大声で歌いつつ向かった。

月曜日
 この日は、昼頃鈍行で白河に向かった。車は引越し時に駐車場所やらでややこしくなるため、大学に置いてきた。ビールとつまみを買っていたが、結構客もいたため、飲んだくれるのには気が引けた。結局飲み始めたのは小山を過ぎたあたりからであった。

 宇都宮で40分待ちだったため、駅ビルの有名餃子店「みんみん」に行ったが、あまりに行列が凄かったため諦めた。その隣りの「銀だこ」で「明石焼き」が限定販売されていたため、ためしに食べてみた。

 どうせたいして美味しくないだろうとは思ったが、そのまずさは想像を絶するものであった。食文化の破壊はこうして起こるのかと、身をもって実感した気がした。そのうち明石焼きを食べたことのない人がこれを食べて、これが明石焼きだと思い込むと、明石焼きのスタンダードがこの味になってしまう。我慢して一瞬で全部食べて、すぐに店を出た。

 白河に帰ったあとは、例の白河のお好み焼屋で下にも書いたマコチャンと食事をした。というかご馳走になった。マコチャンのスカイラインで向かったのだが、車の内装は非常に凝っていてびっくりした。カーナビにはカーレースのDVDが流れており、いろいろなメーターが取り付けられていた。心から車が好きなんだなぁと思った。以前に少しだけ借りたマーチにも驚いたが、それ以上だった。

 お好み焼屋では、またもやかなり長話をした。他愛もない話ばかりだったが、貴重な時間であった。

 家に戻ってから、聴きたいCDやら見たい本やらを取り出しているうちに、折角ダンボールに詰めたものがまたもや散らかり始めた。また整理しなおさなければならない。そう言えば車も置いてきた。明日、明後日は自転車通勤となる。片道一時間くらいはかかる。まあ最後二日くらいはいいかと思う。11月にはナオが応募した小田原マラソン大会もあるため、丁度いい体力づくりにもなるだろう。

10月10日  引越準備
 もうすぐ引越しだというのに何も準備をしていない。部屋は相変わらず散らかっているし、「今日こそは仕事が終わったら家の片付けをしよう」と思い立って家路についたのに、結局ビールを飲みながらこうして「つぶやき」を書いている。

 そう言えば最近気に入っている曲がある。葉加瀬太郎のヴァイオリンによる「トゥー ラヴ ユー モア」という曲で、「image2」というCDに入っている。「恋人よ」とかいうドラマの挿入曲になったらしい。久しぶりにメロディラインだけで泣いてしまった。いいメロディというのは、歌詞がなくても訴えてくるものがあるんだなぁと思った。

 ともあれこれから少し片付けをしようと思う。すでに深夜の1時半なので適当にやって寝ることにする。


10月6日  福島飲み会
 先週末は会津若松で福島飲み会をした。とは言ってもメンバーはステツとトイダサンと私のみである。ユキも来たがっていたが、さすがにやめといたらしい。

 トイダサンと会津若松駅で集合し、ステツの職場であるハウジングプラザに向かったのだが、ハウジングプラザに着いてステツと会ったときは爆笑してしまった。

 普通に家の玄関から出てくるのである。まるでここに住んでいるようである。こういう働き方をする人もいるんだと思った。  福島の八剣伝で飲み、いろいろな話をした。トイダサンは相変わらず面白かったが、ところどころベテラン教師ぶりが垣間見えて凄いと思った。 ステツからは会社の理不尽を聞いた。飲んだあとはステツの家で寝た。ステツの家は学生時代と全く変わりないため、懐かしい感じがした。

 次の日、ステツは仕事があるため、ステツを見送りがてら三人でハウジングプラザに向かった。そしてついでに家を見て回ることにした。まだ朝早いため、営業時間外であったが、勝手に家に上がり話を聞いたりしていた。ステツの職場はこの日、偉い人が来るらしく、朝からぴりぴりした雰囲気であった。私達が家の中を、ツッコミを入れつつ見ていても誰も相手にしてくれず、ときどきばたばたと走り回る音がした。

 つまらないので表に出て写真をとることにした。ちょうどステツもいたため、三人で順番に撮っていた。ステツはいつ来るとも知れない偉い人に怯えつつ、自分の職場の前でいっぱいいっぱいのピースをしていた。

 ステツが帰った後、偉い人は来た。そしてその人が家に入っていってしばらくすると、社員全員が必死になって家の掃除をしていた。どうやら「家が汚い」とぼそっと言われたらしい。縦社会を感じるとともに、「きれいな家だなー」とか言いつつ見て回っていた私達は一体?と思った


転勤が決定する
 10月1日付けで、埼玉の工場への転勤が決まった。東京の練馬区にある会社の独身寮から通勤するつもりである。実家に近くなるのは便利で良いが、福島も結構気に入っていたので、淋しくはある。

 まずは気に入っていたお好み焼屋にあいさつをしに行った。そしてお何かと世話になった大家にもあいさつをした。私とほぼ同い年で、郡山で日産の営業をやっているマコチャンにも電話をした。彼は、会社で働いている女性の彼氏であり、入社年も一緒で年齢も近いため気が合い、何かと車の修理を頼んだり、いろんな話をしたりしていたのである。

 休日に車を走らせていると、両側に田園風景が広がり、「いいところだなぁ」と実感する。今住んでいる家は古くて寒いが、家の持つにおいやら雰囲気やらにひかれて、住むことにしたことを思い出す。真冬に石油ストーブに張り付いて焼酎を飲んでいたことを思い出す。短いようでいろいろあった一年半であった。

 車はまだ手放さないことにした。ぼろい車ではあるがかなりの愛着がある。折角修理をしたりオーディオを入れたりもしたので、なんとなくもったいない。

 しかし、東京に住むので駐車料金はばかにならない。三ヶ月も車を置いとけば、私の車代くらいの金を払うことになりかねない。なんとか安い駐車場を借りたいものである。それにしても福島では、家を借りてかつ駐車場代を払うなんて考えられないのに、東京では駐車場に敷金礼金をとるところさえあると言う。駐車場に敷金など、意味がわからない。

 東京は私が最も住みたくなかった土地である。そんな私が気付けば再来週あたりから「東京都民」となる。人生分からないものである。

 なんだかマイナスなことばかり書き連ねてしまった。東京生活もそれはそれで楽しいであろう。秩父も近い。埼玉にはトトロの森もある。いろいろ考えると落ち込んでしまうので、あまり深く考えないようにしていようと思う。   

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