2016年
7月のつぶやき
7月22日 カーボンネガティブの国
今日のTED(スーパープレゼンテーション)は、ブータンの首相、ツェリン・トブゲ氏による地球環境保護に関する提言であった。ブータンは、ヒマラヤの小国で、「GNPよりも『GNH』(国民総幸福)」を提唱し、持続可能な経済発展、伝統文化や自然環境の保護を政策として進めていることで知られる。2007年に新婚旅行で訪れ、素晴らしい体験をした。
プレゼンテーションは、心を打つ素晴らしいものであった。まるで少年の様に夢を語りながらも、そこに実現可能性を見出す知性を併せ持っている。そのバランス感覚が絶妙である。こんな首相は他にいないであろう。
ブータンは、「カーボンニュートラル」(二酸化炭素排出量と吸収量が同じ)を実現している、世界で唯一の国であると言う。それどころか、吸収量が排出量を上回る「カーボンネガティブ」の状態らしい。更には、水力発電で作った電力を周辺国に輸出し、周辺国の二酸化炭素削減にも貢献している。
そのほかにも、憲法で、森林面積は国土の60%を下回ってはならないと明記されているなど、ユニークながらも世界の多くの国家を一歩リードした、ある意味先進的な国とも言える。
首相は、かっこよかった。小国でも、誇りを持ち、堂々としたその態度は、大震災の直後に訪日し、国会で演説したブータン国王のものにも通じる。
「ツェリン・トブゲ:CO2排出量マイナスの国、ブータン」動画↓
https://www.ted.com/talks/tshering_tobgay_this_country_isn_t_just_carbon_neutral_it_s_carbon_negative?language=ja
7月16日 ロマーシナとイシチェンコ
今日、テレビを見ながら夕食を食べていると、NHKスペシャルで「ミラクルボディ」と題して、オリンピックのトップアスリートの秘密に迫る特集をやっていた。第一回はシンクロナイズドスイミングで金メダリストの、ロシアのロマーシナとイシチェンンコであった。
彼女らは、幼いときからの過酷な練習により、脾臓に酸素を貯める能力が極めて高く、クジラやアザラシなどの水生哺乳類のような身体機能を備えているという。それにより、長い時間息を止めたままでの激しい運動を可能にした。
ここまでも驚きの話だが、さらに驚くのはこの先であった。まるでコピー&ペーストしたかのように、ふたりでぴたりと動きを合わせる秘密については、脳波の測定で解析された。それによれば、ふたりで同じ動きをしているときの脳波の働きは、ロマーシナとイシチェンコで大きく異なる。ロマーシナよりも、イシチェンコの方が脳波が強く反応し、ロマーシナに合わせようという意思が強いことが確認されたのである。お互いが反応しあってシンクロしていたのではなく、常にイシチェンコがロマーシナに合わせようとした結果、金メダル級のシンクロが可能になっていたのであった。
30分を過ぎたこのあたりから、番組はイシチェンコ一色となった。今までの人生の幸福度をグラフにしてもらったところ、ロマーシナは辛い時期と充実していた時期が交互に到来するのに対し、イシチェンコは常に幸福度が上昇し続けていた。過酷な練習に対する意欲も、他人とは桁違いだったというイシチェンコ。そのモチベーションは、「国のために貢献したい」「金メダルを取りたい」というロマーシナとは異なり、「自分の限界を知りたい」「常に自分を高めたい」というものであった。
この番組の驚きは、この非対称性であった。シンクロのふたりを取り上げつつ、うちひとりに焦点を当てるのは、勇気の要ったことだろう。
妻とともに感嘆の声を上げた番組であったが、「イシチェンコに学ぶことは何も無い」というのが妻の感想であった。確かに凄すぎて、我々凡人の人生には何の参考にもならない。
7月15日 ポケモンGo
金曜日、渋滞した帰路について家に着くと、夜中の10時にもかかわらず妻が起きて待っていた。夕食の準備をしてくれ、ビールを飲みながら食べ始めると、正面に座った妻が目をキラキラさせて「うまい儲け話があるんだけど」と言う。
なんでも、任天堂株が急上昇中で、これを今買えば必ず儲かるという。確かにアメリカで先行リリースされた「ポケモンGo」が凄い反響である。
それにしても、妻が株の話をするなど、極めて珍しい。妻によれば、現在の状況は博才の無い自分でも分かる、一生に一度あるか無いかの、チャンスらしい。まだ日本で発売されていない今買っておけば、日本で発売されるまでに必ず上がる。そして、その後に売れば、ちょっとしたお小遣いになる、という。
株価チャートを見たが、確かに凄い上がりようである。しかし、この上昇がどこまで続くかという見極めは難しい。私は、このままうなぎ昇りとは限らないよ、と言ったが、妻は「絶対上がる」と確信を持っている。本当に、こんな妻は珍しい。
次の日、ポケモンGoのことを調べてみた。このゲームは、スマホで無料ダウンロードしてプレイできるゲームで、実際に外を出歩いてポケモンを探すらしい。スマホカメラを通して景色を見れば、ポケモンが隠れているのが見え、現実世界でポケモンを捕まえたり、戦わせたりするようだ。確かに、これまで無いコンセプトで、面白そうだ。
じゃかるた新聞でも、毎日のように記事が載っている。インドネシアではまだ正式リリースされていないが、それでもすでに6万人がダウンロードして楽しんでいるらしい。そして、ジャカルタ州庁舎がポケモンスポットとなって多くの人が訪れているとか、果ては内閣官房長官が大統領宮殿でポケモンを発見した(公務は??)といった記事まで載っている。確かに凄い反響だ。
確かにこのゲームは多くの人を屋外に引っ張り出し、経済活動の活性化や地域振興など、強い潜在力を持っているように感じる。大型イベントも行われ、大きな話題になることだろう。金持ちの子供などは、ポケモンを求めて海外を旅するかもしれない。調べれば調べるほど、妻のいうことは正しいように感じてくる。
しかし、残念なことに、海外在住者は株を買うことが出来ず、妻は凄く悔しそうにしていた。
7月10日 テルーの唄
すごく久しぶりに、リコーダーの多重録音をして遊んだ。今回は、ジブリアニメ「ゲド戦記」のテルーの唄である。アニメ自体は個人的にはそれほど好きではないが、この歌は好きであった。寺島民哉さんの編曲もなかなかいい。寺島民哉さんは昔のテレビドラマ「イグアナの娘」のメインテーマで好きになった作曲家である。
サチコに聴かせたところ、気に入って歌いだしたので、編曲してリコーダーの多重録音をした後、サチコにヘッドホンをつけて歌わせてみた。何度も歌って、いいとこ取りをしてアップロードした。最後は、サチコが滅茶苦茶なことを言っているが、あまりに酷い雑音以外はそのまま残してみた。せっかくの歌が台無しになる感じが気に入っている。
テルーの唄+サチコの唄↓
https://www.youtube.com/watch?v=J1eJWkpaD1U
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