2016年
9月のつぶやき




9月30日 あしたてんきになあれ

 先日、子供たちが観ている「おかあさんといっしょ」を見ていると、最後の歌に心惹かれた。調べてみると、なかなか良い歌詞ではないか。

世界はとっても広いから
夢は大きい方がいい
夢に向かって 発車オーライ

晴れ 晴れ 晴れ
晴れ 晴れ 晴れ
きっと晴れる 明日も会える

晴れ 晴れ 晴れ
晴れ 晴れ 晴れ
きっと晴れる 明日も会える

トンネルの向こうは
青空いっぱい
両手を広げて 世界が待っている

 私の考えすぎかもしれないが、この作者はかなりの思い入れを持って歌詞を書いたに違いない。幼児向け番組の歌で、「世界」「夢」という言葉が出るのは、珍しいことかも知れない。「晴れ 晴れ 晴れ きっと晴れる」と繰り返すあたりは、未来は必ずしも安泰ではないことの逆説的な言い方にも思える。そんな中でも、前向きに生きてほしいという、強い希望を感じる。


 ちなみに、私が子供時代の歌詞は、こんな感じであった。

かえりたくない
かえりたくない
かえりたくないけど
さよならマーチ

さらばいばい さらばい
げんきにさらばい
(以下繰り返す)

 単純に、スタジオに遊びに来た子供たちとさよならをすることに特化した歌である。子供の目線で歌詞を作れば、まあこんな感じであろう。


9月18日 落し物

 昨日、ジャカルタリコーダークラブの練習のため、ブミマスというアパートに行った。練習を終えて家に着くと、アパートの警備から電話があった。ブミマスで、私の自家用車のSTNK(車両登録証)を拾ったと言う人が、連絡してきたという。確かに、STNKを入れている、いつものカードケースに入っていない。その人の電話番号を訊いて、電話してみた。

 電話してみると、物腰の柔らかそうなインドネシア語が聴こえてきた。なんと、私のアパートは知っているので、今から届けにいってあげてもいいですよ、と言ってくれた。申し訳ないと思ったが、言葉に甘えることにした。夜7時前であった。

 しばらく待ってみたが、来ない。そのうちに、雨が降り始めた。8時半ごろ、もう一度電話をしてみると、雨が降っているので今雨宿りをしている。雨が止むのがいつか分からないので、良ければ明日の朝に届けにいきますよ、という。

 そして今朝、彼はアパートまでわざわざ来てくれ、届けてくれた。私は、感謝の気持ちとして封筒にお金を入れて用意していたが、それを受け取ろうという素振りも見せず、半ば無理矢理手渡して、彼は帰っていった。

 実は、数年前も、家の前の道に財布を落としたことがあり、これも知らない人が届けてくれた。今回は、それどころか、わざわざ家まで届けてくれた。インドネシアで貴重品を落とすと、まず帰ってこないなどと言われる。しかし、私が出会うインドネシア人は、道徳心が高く、良いことをしたいと思っている人が多い。それに対する見返りを求めることも、まず無い。

 こういったことも、宗教心と関係があるのかもしれないと、思うとともに、いい国に住んでいると、改めて思った。


9月15日 顔付け

 先週、サチコがプールでの顔付けをできるようになった。インドネシアの我が家では、アパートの庭にプールがあり、一年中泳ぐことが出来る。周りの子供たちは、全然怖がらずにプールで遊び、どんどん上達する中、サチコは腕に浮き輪を付けてプカプカ浮かぶくらいしか出来なかった。

 毎週土曜日は、半ば強引にサチコをプールに誘い、遊んだ。顔付けは強制しないが、少しでも進歩があったら大げさに褒める、「褒め殺し作戦」にしてみた。口が少し水に付いただけで大げさに褒める、水が少しかかっても泣かなかっただけで、大げさに褒めまくる。

 そんなことをしているうちに、少し顔付けができるようになった。全部水に潜れるようになったら、水中カメラで写真を撮って、それをメダルにして差し上げよう、と約束したら、進歩が早くなった。

 そして、先週の土曜日、ついにそのときが来た。トップページの写真の通り、サチコはちゃんと潜って、写真を撮った。私は久しぶりに嬉しかった。サチコが初めて立ち上がったときと同じくらい嬉しい。まさか、あのサチコが潜れるようになるとは。しかし、メダルはまだ用意できていなかったので、まだ頭の上まで入っていないということで、写真をプリントアウトして、カードにしてあげた。全部潜れたら、メダルをあげようということになった。カードを貰ったサチコは喜び、それを握ったまま就寝した。

 ちなみに、この写真を撮った直後、鼻に水が入ったらしく、泣きながらプール退場となったサチコであった。


9月9日 携帯を買う

 先日、3年ぶりに携帯を買い換えた。インドネシアでは、SIMフリーが当たり前で、SIMロックなどという考え方自体が無い。当然、携帯電話は電気屋かサムスンなどの店で買う。

 インドネシアでは「デュアルSIM」と言って、SIMカードを2枚入れられる携帯電話のラインナップが非常に多い。要するに、DocomoとAUがひとつの携帯電話に入っているようなものである。それで、通話やデータ通信でリーズナブルな使い方をするのである。また、ひとつの電話会社の電波が悪い場合は、もうひとつのSIMに切替えることもできる。

 サムスンでも、価格は1万円の格安スマホから7万円のフルスペックスマホまで、色々揃っている。その中でも、私は3万円弱のデュアルSIM携帯を選んだ。

 この携帯に、ひとつは会社から支給されたSIMカードと、これまでWIFIルータに入っていた、4GLTEのデータ通信用SIMカードを入れた。通話として会社携帯、ネット用として、4GSIMを入れたのである。

 これが非常に快適で、ネットはWIFIルータを通して使うよりもかなり速く感じる。データ通信用のSIMカードは自腹で、毎月入金する必要があるが、月あたり約千円で8ギガバイトまで使える。

 携帯電話の仕組みは、インドネシアの方がはるかに分かりやすい。携帯電話は「電化製品」として購入し、通信会社は自分に合ったものを選ぶ。先日、日本に帰って電気屋やDocomoショップなどを見ると、「携帯電話実質ゼロ円」などの表示が並び、よく分からない。

 何万円もするスマートフォンが、タダで手に入るはずが無い。タダほど高いものはない。本体価格は、通信料を割高に設定することで吸収し、消費者は本体価格以上の負担をしているのであろう。日本でも、SIMフリー携帯や、大手以外の通信会社が登場し始めている。これにより、日本の不健全な通信会社の体質が変わることを願う。


9月2日 マインドフルネス

 少し前のNHK「サイエンスZERO」で、「マインドフルネス」についてやっていた。「マインドフルネス」とは、要は瞑想のことらしいのだが、誰でも出来るように宗教性を排除したものらしい。宗教に関係なく誰でも出来、ビジネスや医療の現場で実用されているという。

 番組によれば、やり方は下記の通りらしい。

1.自然に呼吸をし、その呼吸に意識を向ける。
2.しばらくすると、やることが無いので、他の考え(雑念)が浮かんでくる。
3.雑念が浮かんだことを認識し、呼吸に意識を向けなおす。
4.更に、服や椅子の肌触りなどの触覚に意識を向ける。

 要するに、「何も考えないように頑張る」ということなのだろう。そのためには、「今起きていること」に意識を向けるのが良い。それにより、ストレスが軽減され、仕事がはかどったり、うつ病に効果があったりするらしい。

 早速、通勤中の車で試してみたところ、仕事がはかどるかどうかは別として、驚くほど快眠できることが分かった。私が、普段からいかにあれやこれやと、無駄なことを考えていたことを痛感した。余計なことを考えず、寝てしまえば、渋滞の苦痛もなくなる。

 しかし、あれやこれや考えた結果がこの「つぶやき」になっていたから、更新頻度が落ちるのもまた仕方ないことかもしれない。

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