2016年
12月のつぶやき




12月26日 補助輪なし自転車2

 下に、サチコが補助輪なし自転車に乗れたことを書いたが、次の週、ほぼ完全に乗れるようになった。前回は、20メートルくらい進んだところで足を付いてしまったのだが、今週は、自分でこぎ始め、そのままアパートを一周出来るようになった。最終的には、「お父ちゃんはここで待ってて」と言って、一人でぐるりと一周して帰って来れるようになった。

 サチコは、両親の性格を引き継いでおり、生まれながらのビビリな性格から、慣れるのに時間がかかるが、ある瞬間に突然できるようになることが多い。初めて立ち上がったのも、いきなりであったし、自転車も少しずつ乗れるようになったというよりは、全然ダメだったのが、いきなり出来るようになった感がある。

 「お父ちゃんはここで待ってて」と言って、ひとりで行ってしまったサチコを見ながら、こうして少しずつ、両親が助けてやらなければならないことが減っていき、巣立っていくのかと、しみじみ思った。

 そして、自転車に乗れたらあげると約束していた「父ちゃんメダル」を急遽作って渡してあげた。約束していたのは、「顔付けメダル」と「自転車メダル」で、顔付けの方が早く出来ると思っていたら、自転車が先となった。サチコは、メダルは「水色でキラキラ光るのがいい」と、色やデザインまで指定であった。

 ダンボールを丸く切り抜いて、以前妻がエルサの服を作ったときの端切れやら、工場のラミネートフィルムを貼り付けてキラキラにし、サチコが自転車に乗っている写真をプリントアウトして、それも貼り付けて渡したところ、サチコは大いに喜んでいた。


12月20日 ギャンブル依存症

 先週、IR法案が成立したとのニュースが話題になった。これにより日本はカジノが作られるようだ。

 ちょうどこのころ、私はギャンブル依存症になっていた。というのは、前に書いたスマホのドラゴンクエストで、カジノが開かれたのである。コインをどんどん増やせば、強い武器や防具と交換できる。

 私は元手の600コインを使って、合計20万コイン以上を手に入れた。儲かるたびにセーブし、すっからかんになったらリセットしてやりなおす、ということを繰り返していたのである。大変なのは最初のうちで、2万コインくらい貯まれば、あとはひたすらスロットをやっていればそのうちコインは貯まっていく。

 ぐるぐる回るスロットをぼんやり眺めながら、ギャンブル依存症とは、こんな感じなのかと思った。特に面白いわけでもなく、頭を使うわけでもない。確率のみに依存しており、スロットの結果はほぼ完全なランダムと言っていい。それでも、念力のようなものを送ったほうが当たりやすいのだろうかとか、次こそは当たるとか、そういうことを考える。一方で、気楽なものだから、ろくに画面も見ずにぼんやり通勤の車の中でボタンだけを押し続けてみたりもする。

 インターネットで調べれば、牛の糞(アイテム)を握り締めると当たる確立が上がるだとか、女の子キャラにバニーガールの格好をさせると良いとか、胡散臭い情報で溢れている。完全な確率の世界にもかかわらず、こういったジンクスに惑わされる当たり、ギャンブルと言う感じがする。

 しかし、現実世界でカジノで遊ぼうとは思わない。ドラクエで、カジノの怖さを体験できるといのは、教育上良いことかもしれない。


12月19日 補助輪なし自転車

 最近、週末ごとにサチコの自転車練習に付き合っている。5歳の誕生日に自転車を買ってあげたが、なかなか練習をせず、6歳になっても補助輪をつけ、更に私と一緒でないと乗れない有様であった。そこで、補助輪を外し、週末ごとに練習させることにした。

 サドルに座ったまま足を付けて、こがずに足で蹴って前に進む練習と、私が後ろを押さえてあげてペダルをこぐ練習をしながら、アパートの周りを2〜3周くらい回ることを根気良く続けてみた。なんとなく、少しずつ良くなっている気もするので、毎回、ずいぶん良くなったねぇと褒めてあげていた。

 そして先週の日曜日、かなりバランスが取れるようになってきたので、こっそり押さえている手を離してみたところ、サチコはなんとかバランスを取りながら自転車をこいでいる。自転車が止まってから、さっき父ちゃんは押さえてなかったよと教えてあげると、サチコはびっくりしていた。

 その後、乗りはじめだけ手伝ってあげて手を離すと、10メートルくらい進めるようになった。サチコはもの凄く喜んでいた。本人も乗りたかったのであろう。ここまで来れば、あとはなんとかなるであろう。水泳といい、自転車といい、他の子と比べると何でもスローペースな気がするが、私の娘だからそんなものであろう。少しずつ成長している。


12月12日 Arrietty's Song

 サチコは、たまに「借りぐらしのアリエッティ」の真似をしたがる。要するに、洗濯ばさみでポニーテールを作り、私の肩の上に座って歩き回るということである。主人公の小人の少女が、人間にさらわれた母親を救出しにいくときのシーンである。「借りぐらしのアリエッティ」は、確か一度DVDで観ただけだが、良く覚えている。

 リコーダーコンサートを終え、何か良い曲はないかと思っていたら、「借りぐらしのアリエッティ」の主題歌「Arrietty's Song」が思い浮かんだ。ケルト音楽的な響きは、リコーダーに合いそうだということで、この3連休で編曲して吹いてみた。吹いてみたら、思った以上に良く合い、満足した週末であった。

↓Arrietty's Song リコーダー5重奏
https://www.youtube.com/watch?v=8wwKevu5H3w


12月11日 ひとつとびぶったい

 ピタゴラスイッチの「ひとつとびぶったい」が、我が家で突然流行りだした。「ひとつとびぶったい」とは、「パタトクカシーー」に代表されるように、ふたつの異なる単語を交互に入れる言葉遊びである。もちろん、「パタトクカシーー」はパトカーとタクシーである。そして番組では、パトカーとタクシーが交互に繋がったような、奇妙な車がくねくねと走っている。その他、「ブシャラモシジ」なども登場する。

 まず私が、「ゆさうちいこちーー」と言ってみた。すると、サチコはいろいろインスピレーションを刺激されたらしく、次のようなひとつとびぶったいを創作した。

「にひわよとこり」・・・まあこれは子どもが思いつく範囲としては、ほほえましい。

「にみわみとずり」・・・ニワトリはみみずを食べるという理由で繋がった。妻の絵が気持ち悪い。

「おだこんのごみむやしき」・・・なぜか、ダンゴムシとお好み焼き。サチコが好きなものを繋げたと思われるが、全く脈絡がなく、天才的な発想??

 続けて、妻が上記の絵を描き、日曜の夜は大いに盛り上がった。ちなみに、左下の絵は、サチコが描いた「ゆさうちいこち」で、髪型は優一だが、口元のほくろはサチコらしい。この後、妻が更に気持ち悪い「ゆさうちいこち」を描いたのだが、それは割愛する。





12月10日 パパ、ワンワン

 最近、優一が「パパ」というようになった。そして、続けて「ワンワン」と言う。それは、私がすぐに手で犬の真似をして、「ワンワン」と語りかけているからだと思われる。「パパ」と「ワンワン」は、セットになっている。

 一方で、「ママ」とはなかなか言わない。優一は、母と接する時間の方が圧倒的に長いのに、これは興味深い。我が家は「父ちゃん」「母ちゃん」で話しかけているからかもしれないが、発音の点でもこのあたりは関係があるのではないかと思う。

 口を閉じた後、一気に口を開けて発声すれば、「パ」の音になる。これは、あらゆる発音の中でも、簡単なほうに分類できるだろう。また、口を開ける速度を若干遅くすれば「バ」の音になり、更にゆっくり口を開きながら発声すると「マ」の音になる。

 この「ゆっくり口を開きながら発声する」というのが、意外に難しく、「ママ」と言えない理由かもしれない。もしかしたら、「ママ」と言ったつもりで「パパ」と発声しているのかも知れない。

 一方で、口を完全に閉じずに発声すると「ワ」の音になる。「パパ」と「ワンワン」がセットになっているのも、このあたりに理由があるのかもしれない。まあ、私は、優一を見るたびに、「ワンワン」と吠えているからかもしれないが。


12月6日 リコーダークリスマスコンサート

 先週の日曜日は、ジャカルタリコーダーアンサンブルのクリスマスコンサートであった。ここのところ、イベントが続く。年末だなぁと感じる。例年通り、コンサート直前は集中的に練習し、当日も朝から会場の飾り付けや、最後の練習をした。その後、持ち寄りでお昼を食べて、本番に臨む。

 今年は、メンバーが6人と、例年よりも少なめであった。本帰国したメンバーが多く、ぎりぎりである。中でも問題は、宗次郎の「夢街道」という曲であった。リコーダー5重奏のほか、太鼓と鈴の打楽器が入るが、これを担当する人がいない。

 鈴は、サチコに任せることにした。サチコは、この曲が好きで、何度も聴いているから、鈴を入れる場所を覚えている。問題は太鼓であった。妻は学生時代、一緒に太鼓を叩いていたので、スキル的には問題ないが、優一の面倒を見なければならないということで、辞退した。

 最終的に、メンバーの中学三年生の息子さんがやってくれることになった。

 中三というのは、私にも身に覚えがあるが、基本的に母親と接することを望まない。会話も必要最小限とし、ましてや母親と演奏会で競演などありえないと察する。その上、隣では幼稚園生が鈴を振っている演奏会なんて、恥ずかしすぎると思う年頃であろう。察するとおり、事前の練習では、彼は終始無口で、必要な練習だけをしたらすぐに帰って行った。

 可哀想なことをしたなと思っていたが、本番当日の彼は違っていた。太鼓は、一日で見違えるように上手くなっており、事前の練習はほぼ完璧であった。そして、本番も、打楽器を使うこの曲以外でもずっと太鼓の前にスタンバイしていた。そして何と、「夢街道」以外の曲でも、彼のアドリブで太鼓の伴奏が入ったのである。初めて聴く曲だと思うのだが、曲調に合わせて、それなりに合わせてリズムを叩いている。

 私は面白かったが、隣で吹いている母親が動揺しているのが感じ取れた。彼は意外にも音楽が好きらしく、演奏会が終わった後も、リコーダーをずっと練習したり、口笛で「夢街道」を吹いたりしていた。彼に感謝!である。

 サチコも彼が気に入ったらしく、「お父ちゃんと同じくらい好き」という、この年頃の娘の語彙では最上級の言葉で彼を褒めていた。おそらく、中三男子と接する機会があまり無いので、新鮮だったのだろう。特に何か会話があったとも思えないが、不思議なものである。

 ちなみにサチコは、朝の練習から夕方の打ち上げまで一緒にいたが、常にハイテンションであった。

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