2017年
1月のつぶやき
1月22日 寿司天国
ジャカルタに「寿司天国」という名前のすし屋がある。昔から営業している日本食レストランで、昔から住んでいる日本人はみんな知っている。逆に、最近来た日本人にはあまり知られていない。
私の誕生日ということで、土曜日の夜は、寿司天国でたらふく美味いものを食べようと言うことになった。まずは上寿司を注文した。20万ルピア(約2千円)で10貫の寿司がやってきた。いくら、トロ、ホタテなど、ジャカルタでは超高級なネタが特大サイズで乗っている。ハマチやタイもある。インドネシアで寿司と言えば、サーモン、マグロの赤身、エビがメインで、その他のネタはやたら高いか、置いていない。去年行ったすし屋だと、ホタテ1貫だけで千円くらいしたと思う。
味も新鮮で、美味しかった。それ以外にも、白身魚のフライ、ハタのアラ煮など、何を食べても美味しい。しかも、ありえないくらい安い。本当に、金を気にせず、好きなものをたらふく食べた。
お会計、と言うと、スイカが出てきた。まあまあ、スイカでも食べて行ってくださいよ、と言わんばかりである。「おもてなし」とは、こういうことを言うのかと思う。しばらくして、会計が出たが、家族で好きなだけ食べて飲んで約7千円であった。
日本でも、回らない寿司屋で好きなだけ飲み食いしたら、もっと高いであろう。この値段と味を、ジャカルタで実現していることに、敬意を表します。

寿司天国の上寿司
1月21日 大統領就任演説
金曜日、仕事を終えて家に帰り、ひとりで夕食を食べながら、「ブラタモリ」の録画を観ていた。今回のロケ地は浦安で「浦安はいかにして『夢と魔法の国』になったか?」というようなテーマであった。そして、「浦安は江戸時代から『夢の魔法の国』だった」という、驚きの結論が導かれるのが面白い。
食事を終え、ソファに寝転がりながら観た。浦安の次は、「さぬきうどん」であった。水はけの良い、小麦の栽培に適した土壌と、昔からの塩田が、さぬきうどんを生んだというあたりで、寝てしまった。
目を覚ますと、深夜である。録画はとっくに終わり、テレビは付きっぱなしである。そして、同時通訳をする声が聴こえてきた。トランプ大統領の就任演説である。
これに似た記憶がある。2003年3月のつぶやきに書いた通り、イラク戦争が始まった日の、ラムズフェルド米国防長官の記者会見の記憶だ。あの時は、白河の冬の夜に、布団にもぐりながら聴いていた。同時通訳による、たどたどしい通訳は、これから何が起こるか分からない不安を駆り立てる。
世界が、きな臭くなっている。アメリカだけはない。世界中で、民族主義的な政党が支持を伸ばし、強権的なリーダーが選ばれている。日本とて例外ではない。否、日本は世界に先駆けているようにさえ思える。そして彼らは、まぎれも無く民主主義的な選挙によって選ばれた、民意の代表者なのである。
これからどうなるかということは、良く分からない。ただ、私がこうあって欲しいと望む世界とは、どうやら違う方向に進んでいるようである。その中で、子供たちに何を教え、どう育てるかということは、改めて考えなければならないと思った。
1月19日 誕生日
今日は、誕生日であった。朝、自分の誕生日だということに気付かず、サチコに「おめでとう」と言われて初めて気付いた。
特に何事も無く、一日を過ごした。違うことと言えば、この日だけはFacebookのタイムラインがにぎやかになり、色々な人のおめでとうの言葉にコメントを返したくらいである。これも「おめでとう」に対し、「ありがとう」だけでは味気ないとも思いつつ、それでも適切な言葉が思いつかず、結局「ありがとう」と返して終わることが多い。こういうときに、気の利いたコメントが返せる人が羨ましい。
家に帰れば、家族からの手紙が置かれていた。妻とサチコからは、愛情に溢れた言葉をもらい、優一の手紙は、なんだかよく分からない落書きであり、これはこれで味がある。来年には何らかの文字は書いているかもしれないと思うと、成長は早い。
そんな感じで、ささやかだが良い誕生日であった。
1月15日 ドラクエ8のエンディング
以前にも書いたが、スマホでドラクエ8をやっている。通勤の車の中では、暇つぶしに丁度良い。それが正月にほぼクリアできそうな状態となったので、正月は家族でラスボスを倒してエンディングを観た。
ざっくりした設定としては、邪悪な暗黒神の呪いにより、馬にされたお姫様と、化け物にされた王様を元の姿に戻すために旅をしている主人公がいる。この馬にされたお姫様は、密かに主人公に好意を抱いているのだが、すでに別の王国の王子との結婚が決まっており、かつこの王子がとんでもないろくでなしなのである。
ネタバレになるので、エンディングの詳細は書かないが、上記の設定が分かれば、だいたいどうなるかは大方予想できると思う。そして、まさに予想した通りの、サチコが好みそうなエンディングとなった。
さて、ドラクエの特徴は、一度ラスボスを倒した後、もう一度遊ぶと、別のストーリーに進めるようになり、それを進めた後にラスボスを倒すと、違ったエンディングが現れる。それをまた、昨日家族で観た。
これも詳細は割愛するが、まあ上記の内容から大きく外れない、めでたしめでたしのエンディングとなった。サチコは気に入り、2回見た後、今日もまた見たい、と言っていた。そろそろ飽きてきたので、削除して別のゲームを入れようと思うのだが、もう少し待つことにする。
1月3日 2017年初めのつぶやき
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
今年の正月は、恒例の年越し柔道稽古以外は、特にすることもなくだらだらと家で過ごした。例年であれば、年末には今年を振り返り、「○○年最後のつぶやき」と題して、思うところを書くのだが、今年はそれすらもやる気が起こらず、本当にだらだらと過ごした。インドネシアに赴任してもうすぐ6年になるが、目新しいことは少なくなり、日々がマンネリ化しているようにも感じる。それはそれで楽なのだが、どうも張り合いが無いように感じる。
以上の様に、だらだらと過ごした正月だが、ここの家ではテレビはNHKしか映らず、年末年始は紅白歌合戦以外の番組は全く面白くない。そこで、子供たちと一緒に、子供番組の録画ばかりを観て過ごした。「いないいないばぁ」とか、「天才てれびくん」とか、「おかあさんといっしょ」とか、そういった類のものである。観ていると、これはこれで製作者は一生懸命、番組を作っていることを感じる。特に「いないいないばぁ」は、子供の心を持った大人でないと作れない。
そんなことをぼんやり考えながら観ていると、「にほんごであそぼ」という番組の最後に、すごくいい歌が流れた。尺八の第一人者、藤原道山が巨大な鳥の張りぼてを肩に乗せながら尺八を吹き、歌手のおおたか清流が怪しい三日月の衣装を着て、そしてなんと、語り手は美輪明宏で、太陽の形をした顔をしている。
そんな大物をバックにして、セーラー服姿の女の子4人が舞い踊るという、なんともシュールな映像ながら、すごく引き込まれるいい歌である。
調べると、この歌は「かなじょ」という歌で、古今和歌集の「仮名序」を歌詞にして、百人一首の歌を挿入して作られているらしい。「仮名序」は、学校で習うらしいが、全く記憶に無いことを考えると、おそらく授業中寝ていたか、ぱらぱら漫画でも作っていたと推察される。昔の私は、古文が嫌いであった。
改めて「仮名序」を読めば、いい文章だと思う。昔の私のもっと言葉に対する感性があれば、もっと楽しめたのにと思う。
ということで、「かなじょ」をリコーダーに編曲して、録音し、サチコに歌わせてみた。サチコもこの歌が気に入ったらしく、10回以上録音させられ、私の方が先に飽きるくらい、何度も歌った。その中から、上手なところだけを取り出して、まとめた。古語だから、たぶん歌詞はちんぷんかんぷんだろうし、かなりたどたどしい感じになったが、まあまあの仕上がりになった。
かくして、今年の正月休みは過ぎていった。そして現在、風邪気味である。だらだらし過ぎるのも、体に良くないと思った。
↓「かなじょ」リコーダー6重奏+サチコの歌
https://www.youtube.com/watch?v=BjoEug7CuWI
topへ