2004年
3月のつぶやき




3月28日   「君が代」を思う
 今日、テレビの報道特集で、「君が代」のことをやっていた。都立高校の卒業式で、君が代斉唱のときに起立しなかった音楽の教師が、戒告処分を受けたらしい。

 私は「君が代」が社会的・思想的にどうかということについては、別にどうでもよい。というのは、いろいろな思いがあってそのどちらも頷けるからである。私がここで「君が代」について述べたいのは、「音楽としての君が代」である。

 先に書いた音楽教師は、「君が代は音楽的に不自然」と主張する。「だから(ピアノ伴奏を)弾きたくない」とも言っていた。彼女の主張によれば、「日本の音楽を、無理矢理五線譜に収めようとしたために、このような不自然が発生した」らしい。

 一方私は全くそうは思わない。十分自然に聴こえる。確かに終止形など、和声的な流れとはかけ離れているが、日本の音楽の流れとしては、一般的である。例えば、「君が代」を外人が聴いたら、消化不良のまま終わってしまうと感じるかもしれない。恐らくこの女性教師は、音大で西洋の音楽を学んだために、「君が代」の音の流れが不自然に聴こえるのだろう。

 私の場合は、生まれて初めて触れた音楽が、「民謡」であり「間宮芳生」であった。その中ではこのような音楽は山ほどある。そして、五線譜はむしろ、これまで特定の人しか再現できなかった音楽を、だれでも理解できるように翻訳する素晴らしい言語であると考える(もちろん微妙な音程が平均化されてしまうという弊害はあるが)。町田嘉章や藤井清水らによって半世紀かけて収集された膨大な民謡の収集、「日本民謡大観」には、五線譜が用いられているのである。そして、「日本民謡大観」により、これまで注目されることのなかった民謡が、作曲家に手渡され、新たな音楽として復活するに至る。

 別に音楽をどう思おうが自由である。しかし、その音楽を完全否定することは誰にも出来ないと思う。それは、音楽を聴いてどう感じるかは人によって全く違うからである。


3月27日   自転車に空気を入れる
 今日は久しぶりに自転車に乗って出かけた。自転車は福島にいた頃に買ったもので、久しく乗っていなかった為、空気が抜けかけていた。とりあえず自転車屋を見つけて空気を入れてもらおうと思い、自転車屋を探した。

 駅の近くに自転車屋を見つけたので、店のオッサンに話し掛けたところ、「表に有料の空気入れがあるから勝手に使っていいよ」とのことであった。一回20円らしい。

 私は若干驚いた。有料の空気入れなんて初めて聞いたからである。何せ福島にいた頃は、近くのホームセンターで空気入れを借りて、勝手に入れていたのである。

 表に行くと、オンボロの空気入れが置いてあった。そして硬貨投入口があり、「20円で2分間使えます」と書いてある。「おつりは出ません」とも書いてある。緊張しつつ20円入れた。

 その後の2分間はかなり焦りつつの作業であった。急いで二つのタイヤの空気を入れた。万が一、2分経過して、追加料金などということになったら、たまらない。焦るせいで、空気を入れる口のキャップを落としてしまったり、自転車を倒しそうになったりしつつ、必死で空気を入れた。

 1分後、何とか空気は入った。おかげでペダルは非常に軽くなり、運転しやすくなった。

 それにしても、あのオンボロ空気入れのどこに「2分間」を計測する機能があるんだろうと、今さら不思議に思った。


3月24日   最近見た名文
 最近高校の理科を復習している。半分は趣味で、半分は仕事であまりに知識不足を感じることがあるからである。特に化学は、高校時代大嫌いだった為、ほとんど勉強していない。化学については中学生並の知識しかないといっていいくらいである。とりあえず「忘れてしまった高校の物理(化学)を復習する本」(中経出版)というのをだらだらと読んでいる。その本の中で少し心に残る名文があるので紹介したい。  

<忘れてしまった高校の物理を復習する本>〜はじめに〜

 問題:氷がとけると何になりますか?

 もしも今、この本を読んでいるあなた、そう、あなたが物理学の教師で、この問いを生徒に与えた出題者だとしたら、正解は何ですか。やはり、「水になる」でしょうか。
 ある少女は「氷がとけると春になる」と答えたといいます。教師であるあなたは、この少女の答案に×をつけますか。

 物理って何でしょう。
 (中略)
 そして、少女の答えと物理学の関係を探ってみてください。


<忘れてしまった高校の化学を復習する本>〜おわりに〜

(前略)しかし、現在の生活の利便性を保つためには、大量の電力が必要とされるのも事実です。そして、化学製品の大切な原料である石油の枯渇を防ぐには、火力発電所の稼動を減らさなければいけないという現実もあります。
 (中略)
 エネルギー問題は「原子力反対」などといったかけ声だけで済むという単純なものではありません。多面的、多角的に検討すべき課題なのです。

 ごく近い将来、人類にとって「生活の見直し」が必要とされてくるでしょう。これからの化学は、「見かけ上の発展」よりも「積極的な後退」へ寄与していかなければならないと、私は考えます。そして、そのためにこそ、人間の知性が発揮されなければなりません。


 こうして改めて書いてみると、大した名文でもないことに気づく。しかし、本をずらずらと読んできてこれらの文章に出会うと、心を動かされるのは確かである。「積極的な後退」は私のお気に入りの言葉となった。


3月21日   「鉄塔武蔵野線」を見る
 今日は、レンタルビデオ屋で「鉄塔武蔵野線」を借りて見た。この映画は、かつてテレビで見てその内容と音楽に感動したことがある。

 内容は、二学期から転校してしまう小学生が、夏休みの最後に、送電線を追いかけてその鉄塔ごとにビールの王冠を埋めていき、1号鉄塔を目指すという話である。舞台は広大な武蔵野台地であり、改めてみると、私の職場のすぐ近くであることに気づいた。

 久しぶりに見て、やはりいい映画だと思った。少年時代に誰でもやったような、他愛もない思いつきとそれに賭ける情熱、転校前の憂鬱感、自分の子供時代と重ね合わせるととても似ている。そして武蔵野の自然と鉄塔の対比がとても面白い。ただの建造物であるはずの鉄塔に何かの意味を持たせ、それに対して信じ込み、惚れ込む気持ちはなんとなく分かる。

 音楽も良い。主題歌は「おおたか静流」の「SAJA DREAM」という曲で、ちょっと不思議で、セピア色の雰囲気をもつ曲である。映画の雰囲気ととてもよく合っている。

 ともあれいい映画であった。今度映画の舞台を探してみようかと思案中である。


3月18日   我が家の家電
 我が家には個性的な家電製品が多い。今日はそれらを紹介したい。


・CDコンポ
 我が家には古めかしいCDコンポがある。就職して一人暮らしを始める時に、「どうせ捨てるのなら」と実家から持ってきた。[SKIP]ボタンと[OPEN]ボタンはすでに潰れており、力のかけ具合を間違えると作動しない。

 しかし、それ以上にこのコンポの面白い点は、「叩くと動く」という、いまどきありえない性質を持っている点である。

 このコンポ、CDを挿入しただけでは読み取らない。挿入後、CDの回転音を聞きつつ、タイミングを見計らって叩くと演奏を始めるのである。CDによって相性があるらしく、すぐに読み取るCDもあれば何度も叩かないと読み取らないCDもある。

 さらにCD−Rはもっと読み取りづらい。初めは全く読み取らず、30分くらいバンバン叩いても読み取らなかった。そしてやっと演奏を始めたと思ったら一曲でまた止まってしまうということもあった。

 それが最近はCD−Rもだいぶ読み取れるようになってきた。場数を踏むうちに慣れてきたらしい。「成長するコンポ」など聞いたこともないが、この現象を見る限りそうとしか思えない。

 このCDコンポはかなりのお気に入りである。聴けなくなるまで使いたいと思う。


・ビデオデッキ
 我が家のビデオデッキは、福島転勤が決まった時にリサイクルショップで買った。確か1万円くらいだった気がする。とりあえずGコード予約もついており、機能として不服はなかった。

 ところがこのビデオデッキ、なぜかNHKしか映らないのである。しかも機嫌のいいときはきれいに映るのだが、機嫌の悪い時は白黒にしか移らない。予約録画する時は、まずNHKであることを確かめ、さらに機嫌がいいことを祈りつつ行うのである。

 再生の方はこれまでは普通に出来ていたのだが、最近なぜか3倍速録画の再生が出来なくなってきた。

 こちらはあまり愛着はない。機会があれば買い換えたいが、そもそもテレビをあまり見ないし、見てもNHKばかりなので不自由はしていないのである。


・パソコン
 今「つぶやき」を書いているパソコンである。3万円であった。オフィスや大学にありそうなタワー型の巨大なパソコンである。中古だったのだが、もともとDVDがついており、さらにCD−RWを追加した。モニターはもらいものである。

 もともと見た目のかっこいいスリムなパソコンには興味がなかった。パソコンの箱は巨大な方が追加もしやすいからである。

 最近は立ち上げ途中で諦めてしまい、止まってしまうというトラブルも多いが、それ程の不便はない。


3月17日   「西友」の謎のカレー
 最近寮の最寄り駅の近くに「西友」ができた。24時間営業のスーパーで、私にとってはかなりありがたい。今日の会社帰り、はじめて「西友」へ弁当を買いに行った。

 その中にカレー弁当があった。なぜか「カレー」とは書いておらず、「おすすめ弁当」と書かれている。390円と安い。しかも、カレーの中に、「いわしふりかけ」と書かれた小袋が同封されている。

 私はこのカレーを買うことにした。おそらく、「いわしふりかけ」をカレーにかけることによって、スパイスにシーフードの旨みが加わり、さらにカレーを美味しく味わえるという狙いであろう。今までに聞いたことのない発想だけに、かなり楽しみになりつつ、家路に着いた。

 さて、家に帰り、レンジで暖めた後、何も考えずに「いわしふりかけ」をカレールーにかけたところ、中から「マルミヤのふりかけ」みたいなごく普通のふりかけがざらざらと流れ落ちてきた。本来白飯にかけて食べるものである。

 私の期待は、もろに外れた。


3月16日   会社に泊まる
 最近会社に泊まることが多い。会社には仮眠室があり、そこのベッドで寝ることが出来るので、帰れなくなった時は利用している。

 もちろん会社に泊まるなど、決してよいことではないのだが、一方で今の立場の気楽さを感じてもいる。私は現在独身の一人暮らしであり、基本的にどこで寝ようが自由である。今私の住んでいる寮に対する愛着もない。むしろ、中途半端に遅い時間に家に帰って睡眠時間を削るくらいならば、その分会社で寝た方が、より健康的だと考えている。

 さて、会社で泊まるときのことを少し述べたい。私は仕事が終わると、必ず私服に着替えることにしている。いくら社内にいるとは言え、職服のままで寝たくないという思いがある。

 着替えると、守衛所で自転車を借りて、近くのラーメン屋へ行く。ラーメン屋から帰ってくると再び守衛所に寄り、自転車を返し、仮眠室のカギを借りる。カギを借りたら、かばんから歯ブラシを取り出し、仮眠室までの道のりを歯を磨きながら歩いていくのである。仮眠室に着いた頃に歯を磨き終わり、口をすすいでそのまま寝るといった流れである。

 なかなか合理的であろう。


3月6日   風邪をひく
 ご無沙汰しています。せっかく来てくれた方、更新が滞り、申し訳ない。とりあえず最近久しぶりに風邪をひいたので、それに対する対応を報告したいと思います。

 風邪をひいたのは本当に久しぶりな気がする。会社に入ってから風邪をひいた記憶はないし、一番最近ひいたのは、大学4年の12月の発表会直前くらいであろうか。気合で一日で治したと、当時の「つぶやき」にある。

 さて、今回も風邪はひいたものの会社を休むには到らなかった。医者にもかかっていない。私は風邪をひいた時、とにかく馬鹿みたいに食べるようにしている。食欲があるかどうかなど関係ない。美味しいかどうかも関係ない。とにかくいつも以上に食べるのである。

 最近は、風邪をひいたら「にんにくねぎラーメン」と決めている。「花月」というラーメンチェーン店は、店員に言えば、無料でプレス器とにんにくの塊を3粒位くれるので、それをねぎラーメンに入れて食べる。すでにスープの味はすべて消えうせ、にんにくの味のみになってしまう。いかにも風邪に効きそうである。

 そして次の日は、「ブレスケア」をバリバリ食べながら会社に向かうのである。自分で自分がにんにく臭いと分かるくらいだから、周りの人にとっては相当なはずである。 今回はそれを3日間続けたところ、なんとか治った。

 ただし、3日目は、調子に乗ってアルコール殺菌したところ、若干悪化した。   

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