2020年
5月のつぶやき




5月31日 週末

 ここのところ、週末のうち一日は、子供たちと出かけている。サチコと優一が自転車で、私が優一の横を伴走するというスタイルである。先週は、久しぶりに3キロくらい離れたところにあるショッピングモールに行き、「鬼滅の刃」のマンガと、テントを購入した。

 我が家にあったテントは、リサイクルショップで2千円くらいで買ったもので、夏場は風が通らず暑い。自転車のかごに入れられるくらいの大きさで、かつ風通しが良いテントを探していた。ショッピングモールで気に入ったテントを見つけたので、奮発して購入した。

 中は広く、今なら家族全員でごろごろすることもできそうである。完全に閉め切ることもできるし、メッシュのある2方向だけ開けるか、4方全てを開けることもでき、夏冬ともに活躍しそうである。早速、青少年科学館のある広場にテントを張り、買った「鬼滅の刃」を読んだり、「どうぶつしょうぎ」をしたりしてごろごろ過ごした。

 この広場には、巨大な岩を用いて作られた噴水があるのだが、調整中であり、これらの巨岩に登ることができた。優一はこの岩を大変気に入り、ずっと登ったり降りたりを繰り返していた。確かに、平らな地面よりも、こういった不規則な岩の塊のほうがはるかに面白い。一方サチコは、優一よりもビビリで、優一がどんどん行った後をおそるおそる少しずつ進む。性格の違いが面白い。

 優一の自転車のスキルはどんどん上がり、私も走ってついていくのがだいぶ大変になってきた。褒めると、長子に乗ってさらにスピードアップする。こうして、私も毎週末良い運動をしている。

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左:テントに引きこもる人         中、右:巨岩の噴水にて




5月24日 ソロモンの偽証

 新型コロナの影響で、図書館の貸し出しが完全にストップしたことを受け、ブックオフで買った本が宮部みゆきの「ソロモンの偽証」であった。文庫本で計6冊、すべて100円であった。

 本書は、中学校で起こった同級生の死をめぐり、中学生が課外授業の中で模擬裁判を行い、その真相を明らかにしていくという内容である。著者が構想15年、執筆に9年を費やしたとあって、舞台は1990年の東京だが、文庫版の6巻は2014年出版である。

 内容は圧巻であった。ミステリーでありながら、奇をてらうことなく王道を突き進み、それでいて最後の最後まで展開が読めない。登場人物は多いが、それぞれにスポットライトが当てられ、実に奥深い。中学生による模擬裁判を小説にすれば、一歩間違えれば陳腐になりかねないところを、最後までリアリティと緊張感をもって読ませるあたりは、著者の筆力の凄まじさを感じる。

 同時に、これは児童文学でもありうると思った。文章は平易に書かれており、本書に登場するような、中学生3年生の殆どは読んで理解できるだろう。ここに登場する中学生の主人公たちは、とてつもなくかっこいい。それは、現実に起こりうる話ではないが、今を生きる中学生にとってスーパーヒーロー、ヒロインとして映るのではないだろうか。いつか子供に薦めたい本だと思った。


5月17日 サークル・オブ・ライフ

 いわゆる「おうち時間」が増えたので、週末はリコーダーの編曲・多重録音をして遊んでいる。これまで、リクエストをもらっていたが手を付けられなかった曲を編曲している。今日は、ライオンキングの「サークル・オブ・ライフ」を多重録音した。

 リクエストしてくれたのは、メールでやりとりしているリコーダーを指導しておられる小学校の先生で、私のyoutubeの演奏に興味を持って連絡を下さり、それ以来何度かやりとりをしている。子供たちの演奏もyoutubeで拝聴したが、私よりもはるかに上手である。

 曲の冒頭は、ズールー語による不思議なソロと合唱の掛け合いから始まり、独特のリズムに乗って朗々と歌うような曲である。インターネットで、合唱やピアノの楽譜を探して、和音を探りながら編曲した。

 私は、音楽が好きだが、興味の幅は狭い。こうしてリクエストをもらって編曲することで、世の中の曲に触れることができると感じる。

↓サークル・オブ・ライフリコーダー5重奏
https://www.youtube.com/watch?v=dW82bqVGf8A


5月10日 優一骨折

 GW中のこと、優一が足が痛いと言い出した。歩くときにびっこをひいている。話を聞いていると、どうやら押し入れから飛び降りたときに足を痛めたらしい。優一は、押し入れから飛び降りるのが好きである。

 足を見ると、右足の親指が腫れている。突き指をしたか、骨にヒビが入ったのだろうと思った。GW中のため、整形外科等は休みだが、緊急性は低いと思い、休み明けにまだ痛がるようであれば、病院に連れて行こうと、妻と話した。

 休み明けの日、仕事を終えて携帯を見ると、妻から「【悲報】優一さん、骨折確定」というLINEメッセージが入っていた。レントゲンを見る限り、少し曲がったような感じらしく、ギプスをして1週間程度で治るとのことらしい。まあ、この手のケガは受傷した瞬間から治る方向にしか推移しないから、あまり心配はしなかった。

 家に帰ると、優一は普通に元気そうである。妻によると、骨折しているにもかかわらず、また押し入れに登って飛び降りようとしているらしく、あきれていた。

 私は、嬉しくなった。はるか昔、男子は狩りに出て獲物を捕らえ、一家を支えていた。痛い目にあったからといって、もう狩りに行かないという訳にはいかない。懲りないことこそ、真の男の姿である。優一は、骨折していても普段通りで、隙あらば私にしがみつき、ちょっとびっこをひいていても何とも思わずにやりたいことをやっている。

 このまま勇敢に育ってくれることを願う。


5月10日 将棋もろもろ

 ここのところ、父とオンライン将棋で三番勝負をするのが、毎週末の楽しみとなっている。新型コロナの影響で、GWの帰省が叶わなくなり、父にアプリを紹介し、やりはじめたのである。持ち時間10分の早指しで、待ったも出来ないので、今までの帰省の度にやっていたような、のんびりした指し方はできないが、それなりに楽しんでいる。勝負が終わった後、簡単なLINE通話をして近況を話し合うことまでセットとなった。

 将棋は、優一が興味を持ってくれている。幼児に将棋を教える方法を調べると、

@どうぶつしょうぎなどで将棋の基本的な考え方に親しむ
A回り将棋やはさみ将棋などで、将棋の板と駒に親しむ

 などと書かれている。「どうぶつしょうぎ」は、3X4の小さな将棋盤に、ライオン(王将)、キリン(飛車)、ゾウ(角)、ヒヨコ(歩、成るとニワトリ(金将)になる)だけの駒で勝負する遊びである。大人でもそれなりに楽しめ、スマホで手軽にできる上、将棋の考え方の基本を学ぶのに適している。優一に教えると、楽しいらしく、何度も私と勝負を挑んでくる。勝っても負けても大喜びである。

 「どうぶつしょうぎ」に飽きると、必ず優一は「将棋をやりたい」と言う。将棋盤を出して、自由に駒で遊ばせてあげる。たまにはさみ将棋をすれば、なんとなく理解しているようで、ちゃんと挟んで駒をゲットしている。そのうち、私と本将棋をしてくれる日が来るのを楽しみにしている。

 ちなみにサチコは、「どうぶつしょうぎ」すらも全くやってくれない。勝負事が大嫌いで、ウノやオセロも全くやらない。たまにやって、負けると大泣きするのである。サチコは、絵を描いたり、紙粘土でフィギュアを作ったりするのが好きらしい。同じ親から生まれたのに、こうも違うものかと思う。


5月6日 今年のGW

 今年のGWは、ほとんどを家で過ごした。外出といえば、一日だけ、レンタカーを借りて近場の干潟に子供たちを連れていき、カニやらヤドカリやらと戯れ、帰りにホームセンターに寄って、トマトとピーマンの苗を購入して家庭菜園を始めたくらいである。

 ニュースなどでは、外出できない子供たちがストレスを抱えて口内炎ができたといったことが言われているが、我が家の子供たちは、毎日家で飽きることなく遊びつくしている。妻が「新型コロナの申し子」と呼ぶほど、子供たちは毎日楽しそうである。サチコは、一日中パジャマのまま、絵を描いたり、工作をしたり、Ipadでゲームをしたり、まさに模範的な「おうち生活」を楽しんでいる。優一も、Ipadのゲームを一日中やっており、今の時代では模範的な幼稚園生である。どうぶつしょうぎやら、はさみ将棋を教えたら、なんとなくできるようになった。サチコよりも論理的な思考力は高い。

 私も妻も、一部の人には社交的と思われているかもしれないが、どちらかというと引きこもりなので、家族全員、「おうち生活」を楽しんでいる。私は、毎日フルートの練習とリコーダーの編曲にいそしんでいる。また、最近、父とオンライン将棋を始めて、週に一回、3番勝負をしている。早く優一も参加させたい。


5月3日 まちがいさがし

 今日は、編曲したリコーダー曲を多重録音した。新型コロナの影響で、外出もなかなかできないため、こういった遊びができることはありがたい。編曲したのは、菅田将暉の「まちがいさがし」という曲で、テレビドラマの主題歌であったらしい。私は全く知らなかったのだが、ジャカルタリコーダークラブのメンバーからリクエストをいただいて、編曲した。リクエストをいただいたのは、何か月も前であったから、今更リクエストに応えても、演奏してもらうのはかなり先になってしまうだろう。

 曲は、リズムの取り方が難しかった。テンポも、一定で吹くよりは若干揺らしたほうが良いが、やりすぎるとおかしくなってしまう。私は、多重録音をするとき、はじめに手拍子を打ちながらメロディを鼻歌で歌い、それに合わせてリコーダーを重ねていくのだが、最初の鼻歌で一番神経を使った。

 この手の曲は、私はあまり聴かないのだが、こうしてリクエストをもらうことで、曲に触れる機会が得られる。曲のことを調べ、使っている和音を分析し、音楽に対する理解が、少しだけ深まる。こうして新しいことを知るのは楽しい。

↓まちがいさがしリコーダー4重奏
https://www.youtube.com/watch?v=wFajGdpWbhs


5月2日 コロナウイルスのその後

 コロナウィルスの影響が、2月の時点では想像もつかなかったような状況になっている。世界の状況と比較して、日本は色々な問題を抱えながらも、かなりうまくやっているほうではないかと思う。「自粛」という概念は、海外ではなかなか理解できないものだということを、テレビで観て知った。「強制はしないが、自らの意思で行いを慎む」という曖昧な指示を、政府が出していること自体が、日本の不思議さである。例えば、インドネシア語で「政府」を表す言葉は「Pemerintah」というが、これを直訳すると「命令する者」となる。罰則を持たない指示を政府が行い、完全ではないにせよ、国民はかなりの割合でその通りに従い、それが(現時点では)ある程度の結果を出しているというのは、特筆すべきである。

 次の段階として、この状況がどのような形で収束し、その後どのような社会になるのかということを考える。

 私たちは今、なぜさまざまなな活動を制限し、家に居るのかというと、ウィルスに感染しないためではない。どちらかというと、ウィルスに感染するのを遅らせるためだと言ってよい。ウィルスが完全にいなくなるまで自粛を続けるのは、現実的ではない。感染者がある程度減った時点で、経済活動を再開しなければ、感染爆発よりも悲惨な状況が待っている。それがどのような「時点」かというと、第一段階が、医療崩壊が起こらない程度のレベルであり、第二段階が、特効薬なりワクチンが広く使われる状態だと思う。

 第一段階においては、アクセルとブレーキを踏み分けるような感じで、経済活動の再開と、自粛を組み合わせる必要があるだろう。この段階は、1年程度は続くのではないか。その間、どの程度経済活動を始めるのかが重要となる。私は、ある程度大胆に再開しないと、不景気による死者が増えると思っている。

 第二段階になると、コロナウィルスは、季節性インフルエンザと同じように、注意すべきだが社会活動を制限するほどではないものとなり、ウィルスと人類が共存する形となろう。その時、今やっているテレワークやらオンライン授業やらの技術がより活かされ、社会に役立っていることを願う。


5月1日 近況

 ここのところ、休日は、子供たちと自転車でテントを持って出かけ、行った先でテントを張って、中でおやつを食べたり、マンガを読んだりごろごろして帰ってくるということを毎週のようにやっている。サチコと優一は自転車だが、優一の自転車の運転はまだ危なっかしいので、私が横でランニングするというスタイルである。

 驚くべきは、優一の自転車の上達っぷりである。5歳になったばかりでありながら、自転車をバリバリ漕いで、姉についていこうとする。先週は、ちょっと離れたところにある公園まで行ったが、寄り道などをしながら合計13qくらいは走った。信号も理解し、赤だとブレーキで止まる。下り坂は大好きで、じゃんじゃん飛ばす。

 とはいっても、まだまだ危なっかしいところはあるので、私が横にぴったりついてフォローしている。そんな風にして13qも走った私も、なかなかのものだと思いたい。



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