2020年
6月のつぶやき




6月30日 退団する

 先週末、久しぶりの吹奏楽の練習であると同時に、最後の練習となった。悩んだ末、昨年入った吹奏楽団を退団することにした。

 去年から趣味をする余裕ができ、太鼓と吹奏楽を始めて、土日はこれらに時間を費やす日々が続いた。コロナの影響で休みとなり、改めて思ったのが、子供たちと過ごす時間の大切さであった。子供たちが、私と遊んでくれる時期は限られている。太鼓は子供たちを連れていくが、吹奏楽は私ひとりでいく。そして、週2回の練習だけでなく、演奏会に向けた個人練習、夜遅くまでの話し合い、定期演奏会の準備作業などを入れると、その忙しさは思ったよりもきつかった。4月に行うはずであった定期演奏会が9月に延期となり、ここまでは何とか続けようと思っていたが、精神的にもたないと判断した。

 最後の練習は、コロナの影響で自粛していた後の久しぶりの練習であった。合奏は、決心が揺らぎかけるくらい、楽しかった。上手く吹けなくても、上手く吹けないことが自覚でき、それを次にどうつなげるかを考えることすら、楽しい。定期演奏会に出ないことが分かっていても、練習した曲を無意識に指がたどっている。

 吹奏楽団は退団するが、フルートはこれまで吹いた笛の中で最も奥深く、一生の趣味にするに値する楽器の一つだと思った。細々と続けて、スキルを磨き続けてゆきたい。


6月30日 竈門炭治郎のうた

 サチコが「鬼滅の刃」にハマっているのだが、アニメの中で「神回」とされる印象的な放送で演奏される挿入歌「竈門炭治郎のうた」をリコーダーに編曲して吹いた。当初、サチコが絵を描いて歌ってくれる予定であったのだが、サチコは張り切りすぎて一コマごとに絵を描き、膨大な下絵ができた。色塗りをする時点で飽きてしまい、それらの下絵はどこかにいった。

 歌も、ゆったりした曲調が難しいらしく、なかなか歌ってくれなかったため、録音から数週間ののちのリコーダー演奏のみの公開となったが、まあまあ上手に吹けた。

↓竈門炭治郎のうたリコーダー5重奏
https://www.youtube.com/watch?v=VBN9UfBtp9c


6月23日 小旅行

 先週末は、久しぶりに家族で一泊の小旅行に行った。レンタカーを借り、家から1時間くらいのところにある山奥のキャンプ場に向かった。川のすぐ近くの森の中でバーベキューをした。私が火を起こして肉を焼く間、優一は妻とどうぶつしょうぎをして楽しんでいた。バーベキューを終えた後は、森の中を散策した。

 その中に「トトロの小路」なるものがあった。私たちは、「トトロの小路」の森の中を歩いた。サチコは、トトロに会えるかなぁと、わくわくしている。そのまま、小路を抜けると、コテージとキャンプ場があった。なかなか楽しそうである。

 帰り道、下り坂で優一がはしゃいで走り出した。と思えば、その後ろを、凄い速さで生き物が横切った。妻も目撃しており、「トトロではないか」という話になった。サチコは見ておらず、「なんで子供に見えないんだ」と、悔しがっていた。

 宿泊するのは、別の場所にある、グリーンピアのコテージである。ここには、二段ベッドがあり、子供たちは上に登っておおはしゃぎであった。しかし、上段に寝るのは怖いらしく、下で寝ることにした。

 夕食を終えて、車で20分くらいのところにあるホタルの名所に行った。もう時期が終わりかけているということで、見られるかどうか分からないとのことであったが、行ってみるとホタルがふわりふわりと飛んでいた。日本でホタルを見るのは初めてで、実に優雅な光景であった。サチコは、めったに見ることのできない満天の星空にも感動していた。

 帰りがけ、妻が手に届くところにホタルがとまっているのを見つけた。手に取ってみると、手の中がぼんやりと光っている。最後に良い経験ができた。

 次の日は、コテージから森の中を散歩した。湖のほとりで休憩していると、サチコが「ヤッホー」と叫んだ。すると、実にきれいなこだまが返ってきた。続いて、優一が「ウンコー」と叫んだが、声量が足りず、こだまは帰ってこない。子供たちは、こだまが返ってくるのが楽しいらしく、しばらく湖に向かって絶叫を続けていた。

 コロナ自粛が緩和されたとはいえ、まだまだ人出が少ない中、あまり人のいなさそうな旅行先であったため、旅行中はほとんど観光客に会うことがなかった。上記の湖での絶叫も、私たち以外は誰もいない状況で、自然を独占することができ、実に良い旅であった。


6月13日 どうぶつしょうぎ

 梅雨に入り、週末もなかなか外出できない。今日は、思い立って、段ボールで「どうぶつしょうぎ」を自作した。「どうぶつしょうぎ」は、今優一とスマホで遊んでいるゲームであるが、少しはタブレット漬けから離したいという思惑もある。

 どうぶつしょうぎは、王将がライオン、飛車がキリン、角がゾウ、歩がヒヨコ(成るとニワトリ=金)だけの駒で、3x4の枠で戦う遊びで、ルールは、二歩(二ヒヨコ)はOK、ライオンが敵陣まで行くと「トライ」で勝ちなどの違いがあるものの、将棋とほぼ同じである。ライオンは必ずしも詰ませる必要はなく、うっかり取られても負けとなる。

 段ボールを盤と駒の形に切り出し、盤は絵の具で絵を描いてマジックで枠線を引いた。駒については、私がもたもたとえんぴつで下描きをしていると、サチコがやってきて、凄い速さで全部描いてくれた。サチコは、絵を描き慣れているだけあって、上手い。王将は、ライオンの他に、優一と父ちゃんの似顔絵の駒も作った。妻は、自分で似顔絵を描いた。

 遊んでみると、これが実に面白い。優一は、何度もやりたがり、勝っても負けても大はしゃぎである。せっかく作った「優一王」は使いたがらず、ライオンが良いらしい。サチコは、作るのは楽しんでいたが、勝負事は嫌いで、自分で対戦はしないが、観戦するのは好きらしく、「ゆういちのかち」「パパのかち」などのプラカードを作って観戦しながらはしゃいでる。妻も、自分で描いた「女王」で、たまに優一や私と対決してくれる。

 これでしばらく楽しめそうである。


6月7日 週末

 今日は、子供たちを連れて近くのサイクルパークに行った。サイクルパークでは、4人乗り自転車などのちょっと変わった乗り物に乗ることができる。近くといっても、距離にして2.5kmくらいある。いつものように、サチコと優一が自転車を漕ぎ、私が優一の横を走るというスタイルであった。

 出かけるとき、サチコは乗り気でなかった。暗そうな顔をして、熱を測ってみたり、頭が痛いと言ってみたりしている。サチコは、家にいるのが好きである。おそらく、家に居たいアピールであろう。とはいっても、土日中、ずっと家にいるのも良くないと思い、連れ出すことにした。

 ふと、サチコは単に空腹なのではないかと思った。通り道のうどん屋に入り、お子様ランチを食べれば、サチコの頭痛はたちどころに消え、元気いっぱいとなった。訊けば、サチコは朝食をほとんど摂っていなかったようだ。サチコは、空腹という感覚を知らない。その代わり、急な体調の悪化が空腹のサインとなる。

 今回は、小川の土手を走るのがメインとなり、左右が絶壁のようになった狭い道を走る。車が来る危険は無いが、転がり落ちら面倒なことになりそうである。サチコは心配ないが、優一はわざとギリギリのところを走りたがるので、十分に注意しながら向かった。雰囲気は、すっかり夏である。このような風景は気持ちいいらしく、優一もゆっくりと自転車を漕ぎながら、周りの景色を体じゅうで受け止めているように思える。

 サイクルパークでは、4人乗り自転車で大はしゃぎし、公園の遊具で遊び、テントを張ってマンガを読んだり、どうぶつしょうぎをしたりしてのんびりと過ごした。新しく買ったテントは、風通しが良く、実に涼しい。幸せなひとときだなぁと、心から思った。サチコがこうして父に付き合ってくれるのは、そう長くはないであろう。こんな時間を、大切に過ごさなければならない。

 家に帰り、ビールを飲みながら、妻とスーパーファミコンの「スーパーマリオワールド」で遊んだ。休日は、妻と少しずつ攻略していくのを、ささやかな楽しみにしている。今遊んでも、手に汗握りながら楽しめる。実によくできたゲームである。こうして、幸せな週末は過ぎていった。



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