2020年
8月のつぶやき




8月30日 夏の終わり2

 今週末も、かなり暑い。熱中症対策として、冷房を使うなどの対策は分かるが、暑い環境に体を慣らすことも重要ではないかと思う。無理はいけないが、涼しい家の中に一日中いることが、健全とはどうしても思えない。

 今日は、川遊びをするため、子供たちと自転車で遠出をした。自転車で1時間くらいかかる山のほうの公園である。さすがに優一には遠すぎるため、私の運転する自転車の後ろに乗せ、サチコと出かけた。

 行きは、けっこうきつい。暑い上に、基本的に上り坂である。途中、昼食休憩をしたり、ジュースを買ったりしながら公園を目指した。サチコが限界だーと騒ぎ出したところで、公園に着いた。ここの公園は、川沿いにあり、流れは遅く、小さな子供でも遊べる。自転車で来れる距離にしては、かなりの山奥で、小旅行に来た気分になれる。サチコは、まるで夏休みのようだ、と喜んでいた。

 早速、水着に着替えて川に入ったら、冷たい。しばらくすると慣れてきた。周りには、自宅周辺では見られない、珍しいチョウチョやトンボが飛び交っている。川を遡りながら網で捕まえて、観察した。テントで休憩をしたり、川の探検をしたり、捕まえたチョウチョを観察したりして、楽しい時間を過ごした。

 行きがキツイぶん、帰りは楽である。ほぼ下り坂なので、へとへとになるまで遊んでも、問題なく帰れる。途中、コンビニに寄って、アイスを買った。ガリガリ君ソーダを食べたら、なんと当たりが出たので、もう一本食べて鋭気を養った。

 もう一度、夏の終わりを楽しむことができ、なんだか得した気分である。


8月23日 夏の終わり

 殺人的な暑さも、今日は少しやわらいだ。私は、暑い夏が好きである。そして、そんな暑さが落ち着くと、快適さを感じるとともに、少し寂しくもある。

 NHKの「香川照之の昆虫すごいぜ! 」で、クマゼミ特集をやっていた。香川照之の昆虫好きは、変態レベルで面白い。ふと外に耳を傾ければ、もう夏も終わりかけ、セミの声も聞こえないが、とりあえず虫を捕まえてみたいということで、子供たちと虫取り網を持って家の前の公園に行った。

 外に出れば、セミの声は聞こえないが、カラスアゲハと思われる蝶が飛んでおり、これを捕まえた。サチコに渡してみれば、手で捕まえることができた。二日前に誕生日を迎え、10歳になったサチコは、どことなく成長したようである。

 しばらく公園で遊んでいると、セミの鳴き声が復活してきた。私たちは、夏はまだ終わっていなかったと喜び、さっそくセミを探した。木の幹に、アブラゼミのメスが止まっていたので、それを捕まえた。

 サチコに持たせようとすると、蝶のときよりも勇気がいるようで、怖がってなかなか掴もうとしない。しばらく待っていると、意を決してセミを掴んだ。生き物は好きだが怖い。今日、それを克服したサチコは嬉しそうであった。そのまま、セミが怖い優一を追いかけ回して遊んでいた。

 子供たちとの楽しいひとときであった。


8月15日 千本桜

 この夏休み中に、何かリコーダーで吹きたいと思っていたら、サチコが「千本桜」を熱唱している。「千本桜」は、2011年に大人気となったボーカロイドによる楽曲で、インターネット上に公開されて大人気となった。初音ミクなど、人間の歌手ではない歌が人気となり始めたころである。

 私もあまり興味がなかったので、全然知らなかったのだが、聴いてみるとなかなか面白い。歌詞は語呂が良く、大正時代雰囲気を出しながらも現代を風刺しているようである。この夏は千本桜を吹こうと思い、一晩で編曲した。

 できた曲は、かなり難しい。途中にピアノソロとギターソロが入るのだが、そのまま演奏するのは無理なので、リコーダーで演奏できるよう、ある程度簡略化したものの、私にはギリギリの難易度であった。壱岐対馬の旅行中、暇があれば指を動かして練習した。

 そして今日、多重録音をおこなった。いろいろできないことはあるが、それなりに満足した演奏ができた。

↓千本桜リコーダー5重奏
https://www.youtube.com/watch?v=hQsbl8-dWHU


8月14日 壱岐・対馬旅行

 今年の夏休みは、家族で壱岐・対馬旅行をした。こんな時期なので、できるだけ人が少なそうな所へ行き、あまり人に会わずに楽しく旅をすることをモットーとした。2泊3日で、カーフェリーを使い、一日目は対馬、二日目は壱岐に宿泊した。

旅の前に

 今回の旅行は、GoToキャンペーンが使えるように、旅行会社で申し込んだ。往復のフェリー代と、旅館での宿泊がセットになっている。対馬のキャンプ場と、対馬→壱岐は含まれないため、別途予約した。

 このセットがずいぶんお得で、壱岐でのクルージング(計4500円分)と、壱岐島内で使える「しまとく通貨」(6000円分)がもらえる。しかも、GoToキャンペーンにて旅行代金の35%が後ほど戻ってくるというから、格安で旅行ができる。

 旅の前日、車の中で聴く音楽CDを作ろうということで、サチコがお気に入りの曲だけを集めたオリジナルCDを作成した。RPGのバトル音楽が好きなサチコは、お気に入りのボス戦などの曲を集めて、あとはアニメの主題歌なども入れて順番を決めてCDを作ってあげた。CDのタイトルは「Battle」となり、なかなか味わいのある字のCDができた。以降、車での移動中は、常にこれらの熱くおどろおどろしい曲を聴くこととなる。


サチコの作ったCD。可愛い字で、おどろおどろしい曲目が並ぶ

 8月12日 対馬へ

 初日は、レンタカーで家から出発し、カーフェリーに乗り対馬に向かった。目指すは対馬のオートキャンプ場「あそうベイパーク」である。ここでは、テントやバーベキューセット、食器などを借りることができ、食材だけを持ってオートキャンプが楽しめる施設である。今回は「高規格テント」という6人用のテントを借りることにしていた。

 午後5時ごろ着けば、すでにテントが張られた状態であった。テント内は広くて快適である。更に、各区画ごとにコンセントまで用意してあり、無料で貸してくれた扇風機をテント内に持ち込んで使うことができた。携帯も充電できるし、WIFIも完備され、最近のキャンプ場は変わったものだと思った。来場者は少なく、私たちの他に2組くらいしかいない。

 早速、カセットコンロでご飯を炊き、炭をおこして肉を焼いた。サチコが積極的に手伝ってくれ、頼もしく思った。食事を終えたら、花火をした。その後、この日はペルセウス座流星群が見られるとのことで、しばらく空を見上げていたが、雲がかかっていたこともあり、見られずに就寝した。


左:テントはこんな感じ。     右:テント内部。広い


左:BBQを手伝うえらいサチコ    右:花火を楽しむ優一



 8月13日 対馬→壱岐

 初めての家族でのテント泊は、思ったよりも快適であった。扇風機があったことが大きい。風がなく暑い夜だったので、これのおかげで救われたと思った。

 朝食はカレーを食べて、歩いて敷地内のフィールドアスレチックに向かった。向かう道は、ハンミョウがぺったんぺったんと飛んでおり、何度も虫取り網をふるった挙句、ようやく捕まえることができた。模様が美しい。フィールドアスレチックでも、私たちの家族しかおらず、暑いこともあり、少し遊んでキャンプ場を後にした。

 その後、車で烏帽子山に行き、山頂からの景色を眺めた。ここは、息をのむような絶景であった。対馬のリアス式海岸のようすが一望できる。山頂付近では、カラスアゲハと思われる巨大な蝶が飛んでいたので、また網をふるって捕まえた。見る角度で色が変わる、不思議な蝶であった。しばらく観察して放した。

 烏帽子山のふもとにある、和多都美(わたづみ)神社に寄った。ここは古事記にも登場する、神武天皇の祖母にあたる豊玉姫命を祭る神社である。海中宮殿に住む姫だけあって、神社の鳥居も5つのうち2つは海中にある。「日露戦争戦勝祈願」という文字も彫られており、歴史を感じる。バルチック艦隊は、対馬海峡を通過し、その先の孤島、沖ノ島付近で戦端が開かれた。


左:ハンミョウ    右:カラスアゲハ


左:烏帽子山頂からの絶景    右:和多都美(わたづみ)神社



 その後、フェリーで対馬から壱岐に向かった。この時だけではないが、フェリーの二等客室はがらがらで、広間を陣取って自由に楽しんだ。

 壱岐に着けば、なんだか垢抜けた感じがした。私たちは対馬の何を知っているわけでもないが、キャンプをして、森を歩いて、リアス式海岸を見て、神社に参拝する間、ほとんど人と接することがなかったので、町に来たという感じがした。

 今日の旅館「かねや別館」では、実に豪華な食事をいただいた。何でも自分でやるキャンプも良いが、上げ膳据え膳の旅館生活も良いものである。何より、一泊目と二泊目の差が楽しい。


左:船内で寝っ転がって将棋をする父と優一    右:海を見てはしゃぐ


旅館のごちそう



8月14日 壱岐

 最終日は、あわただしく遊んだ。まず、壱岐の北にある無人島、辰ノ島クルージングをした。旅行のパックツアーに含まれていた。島を一周したが、美しいものであった。割と近くにこんなにきれいな島があることが驚きであった。

 次は、奇岩「猿岩」へ。確かに、巨大な猿に見える。エサを上げたり、頭をなでたりする面白写真を多数撮って、猿岩を後にした。

 続いて、海水浴をした。遠浅で美しい海は、子供たちを遊ばせるのにはうってつけであった。しかし、うちの子供たちは、サチコは足がチクチクするといい、優一は怖いのか抱っこから離れようとしない。妻が浮き輪を借りてきたら、ようやく楽しく遊び始めた。しかし、次の予定があるので1時間ほどで撤収した。

 最後は、「工房如月」にてサチコの漁火ランプ作り体験であった。前日の夜に、ガイドブックを読んでいたら、サチコがやりたい、と言い出したので急遽予約したのである。工房で、ランプにグルーガンで貝殻や魚の鱗などをくっつけてデコレーションしていく、という内容であった。工作大好きなサチコは、真剣に取り組み、お気に入りのランプができたようであった。

 工房の人と雑談をしていたが、来客は激減しているようであった。一方で、9月に修学旅行の予約が入っているらしく、そちらは今のところ実施予定らしい。こういった観光業が壊滅しないことを祈る。


左:辰ノ島クルージング    右:猿岩の頭を撫でる人


左:海水浴場にて    右:漁火ランプを作ったサチコを囲む



最後に

 なかなか良い旅行であった。私は、フェリーでの離島旅行が好きである。その原点は、もしかしたら大学二年生のときに太鼓を習いに三宅島に行ったことかもしれない。そんな旅を家族とでき、子供たちが喜んでくれたことが嬉しい。

 一方で、フェリーで海原をぼんやり眺めていると、ちょっと感傷的な気分にもなる。一家4人の家族旅行に、子供たちはいったいいつまで付き合ってくれるだろうか。今を噛みしめるように楽しんだ旅行でもあった。


8月5日 心が動いた出来事

 今日、帰宅すべく最寄り駅で降りると、大きな花火の音が聞こえてきた。そういえば今日は、筑後川花火大会の日である。筑後川花火大会は、初回開催が1650年といわれ、370年もの歴史を誇る由緒ある花火大会である。そのためか、開催日を「8月第一週の日曜日」などと定めず、平日・休日関係なく、8月5日に開催される。

 花火大会は、コロナの影響で中止のはずである。おそらく、人が集まるのを避けるために、事前告知をせずに実施したのであろう。私は、駅を出てすぐに自転車に乗り、筑後川に向かったが、すでに花火は終わっていた。5分程度の短い花火大会であったらしい。

 橋の上から見れば、花火を上げたと思われるテントが河川敷にある。筑後川は私の真下を黒々とした大きな水の流れとして、雄大に存在し、前方には西鉄が鉄橋を走る。一昨年、子供たちを連れて河川敷に行き、川と西鉄と花火を見ながら幸せなひとときを過ごしたものであった。

 私は、ゆっくりと自転車を漕ぎながら、わずかな時間の花火会場を後にした。


 家に帰ってテレビを観ていると、「歴史秘話ヒストリア」が始まった。太平洋戦争中に作られた巨大潜水艦「伊400」は、目まぐるしく変わる戦況に翻弄され、何の戦果も挙げないまま帰郷し、その後アメリカ軍によりハワイで爆破される。

 その乗組員のひとり、中西さんは、船中で同僚から戦争が終わったら干し柿の商売を進められる。郷里の広島は原爆で焼け野原となり、母も失った中西さんは、戦後の闇市で干し柿を売って生計を立てる。

 番組の最後、中西さんが立ち上げたスーパーが映し出された。既視感があったので調べると、我が町最大のショッピングモールであった。つい先週もお世話になったばかりである。戦後広島の闇市から立ち上げたこのスーパーでは、西日本各地に展開され、干し柿が大量に売られている。

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