2020年
12月のつぶやき




12月31日 2020年最後のつぶやき

 今日で今年も終わる。今年は、例年になく大変な年であり、私たちの生活が激変した年であった。世界中を襲ったパンデミックにより、経済的な打撃を受けるのはおそらくこれからであろう。私は、今はバブルなのではないかと思っている。これだけの経済的損失がありながら、株価が安定しているのは不思議である。夏休みに行った壱岐・対馬旅行や、先日の星野村への一泊旅行にしても、GoToキャンペーンによる補助が不自然なくらい大きい。こんなにお得で良いのかと、心配になるレベルである。これらの補助は、元をたどれば私たちの税金である。

 一方で、新しい取り組みも始めることができた。父とは、毎週オンライン将棋で対決するのが恒例となった。母とは、SyncroomというYAMAHAのオンライン合奏サイトを使って、フルートとギターでの合奏を試みている。帰省ができない今だからこそ、やろうと思ったし、年に数回の帰省よりも父母が近くなったように感じる。

 子供たちも順調に成長している。サチコは、最近大人っぽい発言が多くなった。顔つきも変わってきたように思う。私と風呂に入ることもなくなった。日々、マンガを描き散らし、鬼滅の刃のフィギュアを粘土で造っている。以前よりも怖がりになったことは気になるが、成長の一過程であろう。優一は、この一年で別人のように成長した。一年前は、言葉もろくに通じず、トイレでうんちもできなかった。今では、自分の意思を表明でき、私が言ったことも十分に理解する。「マインクラフト」(Ipadのゲーム)で難解な構造物を建築し、「スーパーマリオメーカー2」(サンタさんがくれた任天堂スイッチのゲーム)で、難しいステージを作っている。なんとなく、サチコは文系的、優一は理系的な思考が好きそうである。

 妻は、日々冒険の旅にでかけている。「ドラクエウォーク」というスマホゲームにはまっており、毎朝道端に潜むモンスターを撃退しているようだ。先日の星野村でも「すぐ近くに『メタルホイミンのほこら』がある」ということで、わざわざ車で近くまで行ったが、見失ってしまった。おかげでよく歩き、少しやせたらしい。

 今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いします。


12月29日 幸先詣で

 今日は、子供たちを連れて自転車で幸先詣に行ってきた。次の日から寒波が来ること、コロナ禍で人ごみには行きたくないことから、暖かい今のうちに神社に参拝しておこうと思ったのである。

 目的地の高良大社までは、自転車で40分ほど走り、そこから40分くらい山を登ったところにある。自転車も基本は行きは登りであり、結構遠いが、サチコはしっかりついてきた。体力が着いたものである。優一はさすがに無理なので、私の後ろに乗せた。

 ここの山道は、割と本格的な雰囲気が楽しめる。サチコは「こびとづかん」を持ってきて、こびとを探しながら山を登っていた。人はほとんどおらず、山の空気を吸いながらのんびり登った。

 高良大社では、お守りを買って、おみくじをして、展望台からの景色を眺めて、帰ってきた。帰りは基本的に下りで、家まではあっという間に着いた。家に着くころ、ちょうど雨が降り始めた。良いタイミングであった。


12月28日 年末小旅行

 冬休みは、家族で一泊二日の小旅行に出かけた。コロナ禍のなか、できるだけ人に会わずに楽しむをモットーに、八女の山奥にある星野村に行った。星野村は、九州最大の望遠鏡を持つ天文台があり、かつここで宿泊ができる。ここで星を観てのんびりしようと思っていた。

 ところが、天気は雨であった。それも私たちが着いた日の夜から雨が降り始め、次の日の朝には晴れているという状況で、星が見られない以外は何不自由ない状況となった。代わりに、職員が望遠鏡の解説をしてくれ、実際に動かしてくれ、望遠鏡が撮った画像を見せてもらった。望遠鏡は、想像以上に巨大であった。色合いといい、形状といい、ガンダムを連想させる。そんな望遠用の脇で、撮った画像を見れば、すでに天体観測を行った気分になれ、満足した。

 私が予約した時は、ほぼ満室で、ツインを二部屋予約していたのだが、天気予報によりキャンセルが相次いだのか、前日にはガラガラになっていた。そこで、前日に電話して部屋をロフトつきの6人部屋に変更してもらった。かなり快適で、1階に2段ベッドと、ロフトに4人分の布団が敷いてある。この立体感が楽しいらしく、優一は登ったり降りたりして遊んでいる。サチコは怖いらしく、一番下で寝た。

 夕食はついておらず、かつ周辺のレストランは夕方5時には閉まるということで、事前にスーパーで買っておいた。カップ焼きそば、シーフードヌードル、おにぎりなどだが、美味しい。夕食を食べ、家族しかいないスペースでプラネタリウムを上映してもらい、就寝した。

 次の日は、周辺を散歩して、土産を買った。GoToキャンペーンの一環なのか、4千円分の地域クーポン券がついてきたので、これらで好きなだけ買い物をした。最後に寄った土産物屋の主人が、大の鉱物好きで、土産を買った後、2階でコレクションを見せてくれた。妻も私も鉱物好きだが、サチコも大好きらしく、目を輝かせてみている。人見知りのサチコにしては珍しく、鉱物について質問したりさえしていた。期せずして、この小旅行一番の盛り上がりであった。

 なかなか良い旅行であった。夏はキャンプもできるようで、また来たいと思った。


左:二段ベッドとロフトのある部屋。      右:宇宙に漂うサチコ


左:九州最大の望遠鏡。ガンダムを思わせる。    右:朝の散歩。ロッジもあり、夏に来るのもいいなぁと思った。




12月26日 虹

 今日は、仕事納めであった。映画「STAND BY ME ドラえもん2」の主題歌「虹」をリコーダー4重奏に編曲して、アップした。編曲自体は2週間くらい前に終わらせてあり、録音は先週、今日は絵を描いた。

 「虹」の映像をyoutubeで観ると、菅田将暉と古川琴音が若い夫婦役を演じている。古川琴音は、NHK朝ドラの前作「エール」で主人公の娘、華役を演じており、その演技力が凄いと思っていたが、この映像もなかなか迫真の演技である。出産の演技などは、本当ではないかと思ってしまう。

 一方で、ひねくれ者の私は、美化されすぎた映像に対して、ちょっと引いた目でみてしまう。映画を観たわけではないが、予告編でなかなかいい歌だなと思ったので、アップしました。

↓「虹」(菅田将暉)リコーダー4重奏
https://www.youtube.com/watch?v=Fm-s7c1jPPI


12月20日 あらゆるまん

 最近、子供たちが肉まんが大好きなこともあって、家でしばしば肉まんを作っている。イーストではなくベーキングパウダーを使い、ホットプレートで餃子を焼くように作ることで、発酵の必要がなく、蒸す必要もない。そんな簡単で美味しいレシピを見つけて以来、何度も作っている。

 そんな肉まんの具材は、かなり幅広いことに気付き、今日は家族の好物を入れることにした。今日作った「まん」は、以下の通り

・肉まん
・あんまん(サチコリクエスト)
・納豆オクラまん(どちらも優一の好物)
・かぼちゃレーズンまん(優一好物)
・鶏の炭火焼きまん(家のあまりもの、妻のリクエスト)
・高菜まん(野沢菜おやきのイメージ)

 どれも美味しく、「まん」の懐の広さを知った。その他、ボツネタとして、「ふりかけごはんまん」(優一好物)、「餃子まん」(私の好物)、「パンまん」などがあったが、炭水化物が多すぎるということで却下となった。手間はかかるが、「牛筋煮込みまん」とかは、いつかやってみたい。


12月19日 無限列車

 今日は、子供たちと自転車で、30分くらいのところのJR駅まで、無限列車を見に行った。無限列車は、昼前に到着し、約30分停車したのち、出発する。私たちは、入場券でホームに入り、無限列車の到着を待った。

 無限列車が来たとき、私は驚きの声を上げた。初めて間近で見るSLは、かっこいい。吹き出す蒸気や煙といい、独特の音といい、想像以上であった。サチコも興奮し、「撮り鉄」になっていた。

 ホームには、我妻善逸や竈門禰豆子が、無限列車内の鬼と戦うために全席指定の乗車券を持って入っていった。竈門炭治郎が日輪刀で母ちゃんをペチペチ叩いている、不届きな姿も目撃された。煉獄杏寿郎は、無限列車に乗らず、ホームの先頭で写真撮影に没頭している。

 ホームが混雑してきた。ふと外を見れば、正面の駐車場は写真撮影にはもってこいのロケーションで、人も少ない。私たちは、すぐに駅を出て、駐車場に移動した。

 駐車場で、無限列車の出発を待った。出発の時、私はサチコを肩車し、サチコはデジカメで撮影、私はサチコを肩車しながら優一をフェンスに上らせつつ、スマホで動画を撮った。無限列車の出発も、圧巻であった。蒸気が煙突だけでなく、列車下部からも吹きあがり、味のある汽笛を出してゆっくりと出発する。あまり期待せずに行ったが、入場券だけでここまで楽しめるとは思わなかった。

 その後、父からもらった株主優待券で吉野家の牛丼を食べ、そのままショッピングモールに移動し、またまた父からもらった図書カードで子供たちに本を買ってあげつつ、自分の本も買い、帰宅した。結構な大移動であり、合計10qちかくは走ったと思うが、優一は自分の自転車でしっかりとついてきた。交通ルールも分かってきており、だいぶ安心できるようになっている。寒い中、いい土曜日を過ごすことができた。


12月19日 ビッグ・クエスチョン

 下に書いた、こないだ借りた本の中で、「ビッグ・クエスチョン〜<人類の難問>に答えよう」(スティーブン・ホーキング著)が面白い。冒頭で、著者の力強さに圧倒される。本書で、著者は、神の存在を明確に否定するのである。このことは、私たち日本人が思う以上に勇気のいることであり、相当な批判が寄せられたものと推察する。それについては、さらっと書いているあたり、2018年に死去した、車いすの科学者が持つ、ぶれない意思に驚かされる。以下は、本書冒頭部より引用


 私に信仰はあるのだろうか?人はそれぞれ信じたいものを信じる自由があり、「神は存在しない」というのが一番簡単な説明だというのが私の考えだ。宇宙を作った者はいないし、私たちの運命に指図する者もいない。そこから私は、深い気づきに導かれた。おそらく天国は存在せず、死後の生もないだろう。死後の生を信じるのは希望的観測にすぎないと思う。死後の生があるという信頼できる証拠はないし、そんなものがあれば、科学について私が知るかぎりのことと矛盾する。人間は死ねば塵に帰るのだろう。だが、私たちが生きつづけることには意味があり、生きて影響を及ぼすことにも、子供たちに伝える遺伝子にも意味はある。
 私たちの一度きりの人生は、宇宙の大いなるデザインを味わうためにある。そしてそのことに、私はとても感謝している。


12月13日 青木薫の本

 土曜日は、健康診断の精密検査に行ってきた。会社の健康診断で、毎年ヘモグロビンHba1cでひっかかる。糖尿病の家系であり、ある程度食生活に気を配っていても、同じである。

 2年前は、「本当の精密検査」を受けた。空腹で糖尿病の専門医へ行き、そこで甘ったるい炭酸水を飲まされた後、直後から2時間後くらいまで、定期的に採血するのである。計5回くらい針を刺されるので、苦痛を伴う。そして、結局は「特に問題なし」との結果が得られる。

 会社の産業医のところへ行けば、一度採血して終わりだということを知り、それからは土曜日にわざわざ産業医のいる、職場の近くの小児科まで行き、そこで「精密検査」を受けることにしている。確かに、ここに行けば産業医のちょっとした話を聞いて、採血をして終了である。そして、どういうわけか、ここで検査をすると、会社の健康診断よりも低い値となり、「問題なし」の結果が得られる。

 「精密検査」の帰り、図書館によって本を物色した。こないだサイモン・シンの最新作「 数学者たちの楽園: 『ザ・シンプソンズ』を作った天才たち」を読んだ。面白かったが、アメリカのアニメ「ザ・シンプソンズ」を知らないために、そこまで没入できなかった。気付いたのが、翻訳者の青木薫氏の本がどれも面白いということである。サイモン・シンの邦訳はすべて彼女が行っている。サイエンス・ノンフィクションの選定、翻訳の質、ともに素晴らしい。

 ということで、図書館で青木薫氏の本を検索し、ヒットした本を片っ端から借りた。借りた本は以下の通り。

 「『無限』に魅入られた天才数学者たち」(アミール・D・アクゼル著)
 「光速より速い光〜アインシュタインに挑む若き科学者の物語」(ジョアオ・マゲイジョ著)
 「ビッグ・クエスチョン〜<人類の難問>に答えよう」(スティーブン・ホーキング著)

 図書館の本は2週間借りられ、読み切れなければスマホで更に2週間延長できる。図書館のおかげで本代がどれだけ節約できることか。住民税を払っている甲斐があるというものである。


12月9日 優一発表会

 昨日は、優一の幼稚園の発表会であった。優一は、歌を歌い、楽器演奏では鈴を鳴らし、オペレッタを演ずるという。「お遊戯」とかではなく、「オペレッタ」というあたり、この幼稚園は無駄にセレブ感があって面白い。「オペレッタ」のピアノ伴奏がやたら素晴らしいと思ったら、幼稚園の先生ではなく、ピアニストが演奏していたようである。

 優一は、大きな声で歌を歌い、一生懸命を鈴を打ち鳴らし、オペレッタではキリンの役を見事にこなしていた。前日からかなり楽しみにしており、うきうきしていた。こういったイベントにときめきを感じなかった私にとっては、新鮮な反応である。そして、去年の発表会とは全く違うレベルの演技を見せてくれたこと、子供の成長は早いものだと思う。

 発表会が終わった後、優一はガールフレンドのミハルちゃんと、園庭でしばらく遊んでいた。このふたりは本当に仲が良く、ずっとハイテンションで追いかけっこをしていた。一年前は、トイレでうんちをしなかった優一が、えらい成長ぶりだと、しみじみ思った。


12月2日 ミカサ

 先週の日曜日、いつものように子供たち二人を連れて、太鼓の練習に向かった。太鼓の練習場所である、中学校の体育館までは、最寄り駅から急行で20分ほどである。

 体育館に着き、太鼓の準備をしていると、サチコが体調が悪い、といいだした。お腹が痛くて気持ち悪い、という。このご時世なので、無理に練習させるわけにはいかず、そのまま電車に乗って帰ることにした。

 帰り道、ふと、サチコは冷えたのではないかと思った。サチコは厚着をするのが嫌いである。厚手のジャンパーを着るように言っても、全く着ようとしない。この日も、シャツの上に薄っぺらい上着を着ているだけである。私は駅で、ホットココアを買ってサチコに与えてみた。

 猫舌のサチコは、舐めるように少しずつ飲み、回復してきたようであった。電車の中で少しずつココアを飲み、最寄り駅に着いた頃にはすっかり元気になっていた。これからはちゃんと暖かい恰好をしような、と言ったら、うん、と答えた。

 最寄駅からの道で、私はマフラーをサチコに巻いてあげた。サチコはすぐに「ミカサ」と言ってニヤリと笑った。漫画「進撃の巨人」で、悪漢に母を殺された東洋人の少女、ミカサ・アッカーマンは、自らも捕らえられたところを主人公、エレン・イェーガーに救われ、自分の隠れた力を解放し、危機を脱する。そのときにエレンにマフラーも巻いてもらってから、エレンに(恐らく)恋心を抱き、一度も外していない。

 いつの間にやら、親の読んでいる漫画も読んで、楽しんでいるサチコであった。

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