2021年
10月のつぶやき




10月31日 新聞

 我が家は、新聞を購読していない。世間の情報は、テレビか、無料のニュースアプリで入手している。しかし、無料のニュースアプリは、モノによっては素人が書いているのではないかと思うほど構成が無茶苦茶であったり、信ぴょう性に疑問があったりする。何よりも、広告の要素が強すぎて、誘導されている感じがする。最近、キャンプの記事ばかり出てきて、最新の焚き火台やら、高級なペグやらの情報が、私の物欲を刺激してくるのである。

 情報に簡単にアクセスできる時代ではあるが、良質な情報にアクセスするには金を払うべきだと思い、有料の新聞記事の配信をしてみようと思った。

 朝日新聞は、読み放題であれば月2000円弱、更に複数のスマホやタブレットで読めたり、紙の新聞のような形式で読むためには月4000円弱である。お試しで記事を読んでみたが、やはり無料のニュースアプリとは全く違う。文章が上手で、読みやすい。伝えたいことも明確に伝わってくる。

 ただ、かなり高いので、毎日新聞のアプリもお試しで読んでみた。こちらは、複数のスマホやタブレットで読めるサービスで、月千円以下であった。しかし、朝日新聞ほど文章が頭に入ってこない。行の感覚が狭すぎることもあるが、何よりも文章が違うように思えた。必要な情報を伝えてはいるが、ただ羅列してあるだけで、それを伝えるための工夫が、朝日新聞ほどではないように思えた。

 結局、朝日新聞の申し込みをして、スマホ・または妻のアイパッドで新聞の購読を始めた。毎月金を払っていると思えば、世の中で何が起こっているのか、ちゃんと知りたいと思う。もしかしたら、「金を払って情報を得ている」という事実そのものに意味があるのかもしれない。


10月24日 ルパン三世 ワルサーP38

 一昨日の金曜ロードショーで、表題のアニメが放送されていた。古いルパン三世が二週連続で放送されていると、会社の人から教えてもらい、懐かしくて観た。

 なんとなく既視感があったが、特に何も思い出せず観ていた。ルパンにしてはシリアスで、人が大勢死ぬ。ゲストヒロインであった緑の髪のエレンも、最後はルパンの腕の中で息絶える。設定は大掛かりで、暗殺者集団のアジトの島は、静止衛星が見張っており、侵入者は宇宙からのレーザー光で攻撃されるという設定である。

 最後、悪役がルパンとエレンの手で撃ち殺され、大量の金塊とともに海に散り、エンディングを迎え、 瞳を忘れないでが流れたとき、全てを思い出した。高校生の時、たまたま金曜ロードショーで観たルパンにいたく心動かされ、もう一度観たいけれどもタイトルも思い出せなかったのが、本作であった。唯一覚えていたのが、この三拍子の物悲し気なエンディングテーマのメロディであった。

 広島焼きを焼きながら観ていたので、いつかひとりでじっくり観なおしたいと思った。


10月23日 サチコ運動会

 サチコの運動会であった。コロナの影響により、運動会は半日で終わる。また、6年生以外は自分たちが出場していない間、教室で応援するというスタイルで、保護者も自分の子供が出るとき以外はいったん帰宅するなどすることが推奨される。

 サチコの出場は、開会式後すぐであった。フラッグダンスでは、ゲーム音楽がテーマであったらしく、「ドラゴンクエスト」のテーマに合わせて入場してきた。その後、マリオなどの音楽に合わせて踊っていた。時代は変わったものである。ゲームなど、子供の発育を蝕む悪者として教育現場から忌み嫌われてきたものが、いつの間にやら運動会の音楽で流れている。

 幼稚園でフラッグダンスを踊っていた優一は、小学生のレベルの高いフラッグダンスに感銘を受けたらしく、「すごっ!」「よくこんなのできるなぁ!」などの言葉を連発し、妻が撮ったビデオにも記録された。

 フラッグダンスからの流れで、リレーが行われ、サチコが走るのを見物した。勝ち負けにかかわることが苦手なサチコだが、一生懸命走っていた。思ったより速い。

 その後、サチコは教室に戻り、1時間くらい暇ができた。私は夕食の買い物、図書館での本の受け取り、来週に控えた危険物試験のための証明写真撮影などに向かった。髪も切りたかったが、散髪屋は混んでおり、諦めた。

 小学校に戻って、応援合戦を見物すれば、サチコの出番はすべて終わった。11時前には帰宅した。こういったスタイルの運動会も良いものだと思う。


10月21日 おにやんまくんの作り方

 薬剤も使わず、ハチやアブの捕食者であるオニヤンマのビジュアルだけで虫よけの効果があるとされる、「おにやんまくん」を、週末ごとに試作してきた。100均のグッズで、どこまでリアルに作れるかを追求し、家のベランダや、職場の入り口やらに吊るし、効果確認をした。効果がないのはリアリティに欠けるからだと、更に本物らしさを追求しながら、作ってきた。

 そのうち、リアルに作ること自体が面白くなってきた。それだけでなく、できるだけ手間をかけず、いかに一般化されたプロセスで作れるかを追求することが面白いと感じるのは、職業柄であるかもしれない。また、基本的に100均で売られている材料、道具だけで作れることもこだわった。私なりの作り方をまとめて公開したので、興味ある方はご覧ください。

おにやんまくんの作り方


10月17日 親子三代でキャンプ

 今週末は、父とサチコ、優一でキャンプに行った。前々から行きたいと思っていた、大野城いこいの森キャンプ場である。人気のため、なかなか予約が取れず、取れてもコロナの影響で閉鎖されたりと、行きたくても行けなかったのである。近くに巨大なローラー滑り台のある公園があるらしく、そこで遊んでからキャンプする感じで、なんとなく計画を立てていた。

 せっかくなので、父を誘ったところ、来てくれることになったのだが、その後、天気予報を見ると、雨の予報であった。以前も同様のことがあり、どうも父を誘うと雨が降るというジンクスがある。当初、フリーテントサイトを予約していたのだが、屋根付きのデッキサイトが空いたので、直前にそちらに変更した。

 公園は諦め、午後に父と落ち合ってキャンプ場に着けば、雨であった。雨の中、はじめの重労働は、全ての荷物を大八車に乗せて運ぶことであった。荷物は多く、結構な坂を登れば、へとへとになった。その後、テント設営し、タープを張った。屋根付きのデッキサイトに変更できてよかったと思った。タープを張れば、その下は雨も降り込むことなく、快適な空間となった。


雨の中テントとタープを張った


 その後、火をおこした。父は、これが楽しみであったらしく、火を付けるのも着火剤とライターではなく、マグネシウム棒を擦って火種を作りたがっていた。5分くらいマグネシウム棒と格闘していると、火が付いた。炭火をおこせば、一気に暖かくなった。周囲を囲んで、ささやかなバーベキューをした。

 その後、焚き火に切り替え、いろんな話をした。サチコが「いつ だれが どこで なにをした」ゲームというのを始めた。「いつ」「だれが」「どこで」「なにをした」を、ひとりひとつずつ考え、他愛もない文章ができるのを楽しむゲームだが、これが酔っぱらっている大人と、テンション高めの子供たちの間で大いに盛り上がった。そして、ダイソーで買った焚き火の色が虹色に変わるという、不思議な粉を入れたりして、雨キャンプの夜は過ぎていった。


左:バーベキューにて。父撮影。息子の顔は半分しか映っていない   右:ダイソーの怪しいアイテムで色の変わった焚き火


 次の朝、外はだいぶ冷えていたので、焚き火をおこし、コーヒーを飲みながら父と将棋を指した。そのうち子供たちも起きてきて、優一も父と将棋をした。私に負けた父は、優一をこてんぱんにやっつけ、勝負の厳しさを教えていた。優一は、おじいちゃんと遊ぶのが好きらしく、将棋のほかにも、オセロや神経衰弱、どうぶつしょうぎでも勝負を挑み、本気のおじいちゃんに負けながらも楽しんでいた。一度だけ、どうぶつしょうぎで勝ったらしい。


左:父vs息子      中:父vs孫       右:父の膝で甘える孫とゴキゲンサチコ

 私が子供の頃、キャンプに連れて行ってもらうのが楽しみであった。そんな体験を子供たちにもさせてあげたいと思い、今年からキャンプを始めた。インドア派の子供たちは、思った以上に楽しんでくれている。キャンプの楽しさを教えてくれた父は、週末に将棋を指すごとに、キャンプの話をしており、今回一緒にキャンプができて本当に良かった。雨キャンプであったが、大満足の週末であった。




10月10日 おにやんまくん

 今週末は、暇があればおにやんまくん作りに没頭していた。「おにやんまくん」とは、オニヤンマの形をした虫よけグッズである。オニヤンマがハチやアブの天敵であることから、オニヤンマの模型により虫が寄り付かないという、異色の虫よけグッズである。なかなかの売れ行きらしく、品薄が続く一方、自作する人もいる。

 私は、百均のアイテムのみで自作できるサイトを見つけ、作り始めた。作っているうちに楽しくなってきて、ディテールにもこだわりたくなってきた。そのため、百均アイテムでありながら、いかに本物に近づけるかに挑戦し続けてきた。できたものは、家のベランダや、職場の入り口にも吊るして、楽しんでいる。

 私が、おにやんまくん作りで面白いと思うのは、精巧に作りつつも、一般化された手順に落とし込むことである。ものづくりの面白さは、芸術の面白さとは違う。いかに汎用の材料を使い、いかに一般化された手順で、いかにリアルに作れるか。そんなことを考えながら、ついつい量産してしまうのである。

 だいたい行きつくところまで行ったと思ったのが、トップの写真である。近いうちに、作り方を公開したいと思う。


10月9日 優一運動会

 今日は、優一の幼稚園の運動会であった。コロナ禍の影響もあり、今年も午前中だけの開催だが、この短縮ヴァージョンが逆に心地よくもある。優一は、かけっこ、ダンス、リレーに参加していた。

 かけっこは、なんと二位であった。我が家の子供たちは、基本的にのんびりしており、こういった競争に熱くなるタイプではないと思っていただけに、意外であった。4月生まれのアドバンテージであろうか。そういえば、公園に遊びに行くと、サチコがリレーの練習と称して、優一を走らせていた。こういった特訓が功を奏したのかもしれない。

 ダンスは、旗を持って踊るフラッグダンスであった。このダンスは優一のお気に入りらしく、家でもメロディを口ずさみながら振付を練習していた。優一の鼻歌からするに、マーチングの曲かと思っていたら、嵐の曲であった。まさかのポップソングである。優一の音痴ぶりがほほえましい。

 リレーは、バトンを受け取る際に落とし、かつ他の走者と衝突してしまった。それでも一生懸命に走っていた。年長組は、年少・年中組と比べて、頼もしい。難しいダンスをし、リレーをし、一丁前の口をきく。優一の成長がうれしい。

 この幼稚園はキリスト系なのだが、閉会式の後にお祈りの言葉を述べていた。みんな神妙に言葉を唱えるのだが、優一は

「神のお導きが・・・オッケー!!!」

 みたいな感じで適当にやっていた。安易に周りに染まらず我が道を行く。私は嬉しかった。


10月3日 ナギ節

 緊急事態宣言が解除された。土曜日、家族で自転車に乗って、少し離れた公園に遊びに行けば、穏やかな秋晴れであった。遊具が使えるようになり、家族連れでにぎわい、日常が戻っているという感じがした。私たちは、テントを張り、昼食を食べ、遊具で大いに遊び、どんぐりを拾って夕方まで過ごした。

 ファイナルファンタジー]では、原始的な文明のもと、素朴に過ごす「スピラ」と呼ばれる世界が舞台となる。そこでは、「シン」と呼ばれる魔物が人々を襲い、それを倒すと「ナギ節」という平和な時代が訪れる。しかし、「ナギ節」は長くは続かず、しばらくすると必ず「シン」は復活する。「シン」は人類の原罪の象徴として描かれ、その禍(わざわい)のありようは、津波のようでもあり、竜巻のようでもあり、現代の災害を表しているかのようである。

 公園でのんびりしていると、「ナギ節」のことが思い浮かんだ。私たちが、つかの間の平和を楽しめば、コロナウィルスはすぐに復活する。「永遠のナギ節」は来るのであろうか。



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