2021年
12月のつぶやき




12月31日 2021年最後のつぶやき

 今年もあと1時間で終わる。家族はすでに寝て、私は紅白のさだまさしまで観てからテレビを消し、この「つぶやき」を書いている。年末は、何の予定もなく過ごした。毎日、子供たちはゲームをしたりYoutubeを観たりして過ごし、それを見かねて家の前の公園で遊ばせる、というパターンである。

 今年は、私にとっては「何事も無い年」であった。コロナ禍のなか、本厄ではあったが、年初の厄払いが効いたのか、大きな災いに見舞われることなく、家族ともども無事に過ごすことができた。

 子供たちは、順調に成長している。驚くべきは、全く姉弟ゲンカをしないことである。姉弟ゲンカをしない姉弟なんて、見たことが無い。我が子ながら、奇跡の子らではないかと思う。ちょっと心配になるくらい、穏やかな子らである。

 サチコは、最近友達ができたらしく、学校が楽しいと言っていた。父との距離感のようなものを意識し始めていることは感じるが、それでも甘えてきたり、仲良くしてくれている。一年後はどうなっているか、わからない。

 優一の成長は著しい。これまで食わず嫌いだったものもどんどん食べ、自分でできることは自分でやりたがり、生意気な口をきいてくる。これまでは「褒めて育てる」ことのみをしていたが、かなり調子に乗ってきたので、そろそろいいだろうと思い、最近は少し高く伸びた鼻っ柱をへし折ってやるようにしている。

 こうしてマイペースに過ごしてこれたのも、妻のお陰であろう。今年は、キャンプを始めたりと少し新しいことも始めたが、なかなか楽しむことができた。性格が異なることが、むしろ良い方向に行っている。それは、週末の楽しみ方であり、子供の教育方針であり、将来の人生設計である。考え方が違っても、対立をすることなく、どちらもアリだと思える。

 そんなこんなで、緩く生きている。本年もありがとうございました。


12月30日 無題

 先日のNHKスペシャル「台湾海峡で何が」を観た。端的にいうと、台湾をめぐる緊張は高まっており、今後数年以内に武力衝突が起こりうる、といった内容である。

 そんな中で、あるシンクタンクによる、台湾で軍事的緊張が高まった想定で行われたシミュレーションの様子が興味深い。実際に、これまで安全保障の中枢にいた人や、現職の国会議員に参加してもらい、どのような決断がなされるかを検証していた。

 分かったことは、政治がいかに決断できないかであった。台湾で有事の際、日本はそれをどうとらえるか「事態認定」ができなかった。「重要影響事態」「存立危機事態」「武力攻撃事態」、現状がどのような状態であるのか、明確に示すことができない。というのは、日本が「平時」でないと認定した瞬間から、「有事」の当事者となり、中国の攻撃対象になりうるというジレンマであった。

 政治家は、法律に縛られている。いざ有事の際、誰かが決断して大きな動きを取ることができない。それぞれが、それぞれの立場で主張をすると、何も決められない。テレビ画面には、情けない顔をしたオッサンたちが映っていた。

 私はこれを観て、これが平和国家の姿だと思った。恒久平和を希求する姿というのは、決してスマートではない。むしろ、のらりくらりとしているのかも知れない。自国民、諸外国からの批判にさらされ、法律による制約の中でできる限りの知恵を絞りだし、誰も満足しない妥協点を見出す、非常にストレスフルな作業である。

 下で書いた「希望の歴史」では、他人を善であると信じることは、安易な道ではなく、むしろ困難な道のりであるというようなことが書かれていた。私たちは、強力なリーダーが現れ、進むべき道を示してもらいたいと願う。しかしそれは、「安易な道」を進むことになりかねない。テレビで観た、情けない顔をしたオッサンたちの顔こそが「困難な道」を突き進む姿なのであろう。

 「何事も無い」というのは、実感しにくい。しかし今、北朝鮮から核爆弾が飛んできたり、尖閣諸島が占領されたりしていないのは、誰にも知られることなく、こういったストレスフルな業務を担ってきた人たちのお陰なのかもしれないと思った。


12月28日 リコーダー多重録音

 先週末は、久しぶりにリコーダーで多重録音をした。アニメ映画「犬夜叉」の「時代を超える想い」という曲である。この映画を観たことは無いのだが、たまたまyoutubeで聴いて気に入った。

 この曲が気に入った理由は、何よりも「私好み」だからである。それは、理論的にいうと、@ペンタトニック音階(ドレミソラドで構成されたいわゆる「和風」の音階、「田舎節」ともいう)であり、A短調であり和声進行が 自然短音階のD→E→@(イ短調でいえば、ファラド→ソシレ→ラドミ) の流れになっていることである。

 言ってみれば、上記の特徴以外は特にない、シンプルな曲であり、人によってはつまらないメロディ進行に思えるかもしれないが、私の琴線には響きまくるらしい。年末年始の休みは、何の予定もないので、レンタルビデオ屋で借りて犬夜叉でも観てみようか、と少し思った。

↓犬夜叉より「時代を超える想い」リコーダー4重奏
https://www.youtube.com/watch?v=XzOY57ltekM


12月23日 希望の書

 図書館で借りて「希望の歴史」(ルトガー・プレグマン著 野中香方子訳・文藝春秋)を読んだ。上下巻あるのだが、ネットで予約してまずは下巻のみが届いたので、仕方なく下巻を先に読んだ。

 本書を特徴づけるシンプルな結論とは、「人類の本質は善である」ということだ。この一点において、「知の巨人」として知られる、「銃・病原菌・鉄」のジャレッド・ダイアモンド氏、「サピエンス全史」のユヴァル・ノア・ハラリ氏とは一線を画す。それでいて、ユヴァル・ノア・ハラリ氏とも対談をし、本書に対する賛辞が寄せられているという。本書は「希望の書」として話題となり、本国オランダでは25万部を突破するベストセラーに、更には世界46か国での翻訳が決まっているという。

 それは、上記の結論が、著者の主観や希望的観測、政治的信念等によって得られたものではなく、客観的事実に基づき検証されたものだからである。そこから更に踏み込み、「何が原因で、わたしたちは、人間は本来邪悪だと考えるようになったのだろうか」というところを解き明かそうとする。そして、エピローグで「私は自己啓発本が好きではない。」とした上で、これからを生きるためのヒントを提示している。

 本書を読んで、2015年4月23日、新たに生まれた長男に「優一」と名付けたときを思い出した。以下、当時の「つぶやき」を再掲する。


 先日の妹の結婚式で、新郎の父がスピーチで「これからの時代は生きづらい世の中になってきている」と述べていた。その通りだと、思った。国連事務局の推定によれば、世界人口は2065年に100億人を突破する。食糧不足、原油の枯渇などは、時間の問題となろう。それによる政情不安も予想され、心配事をあげればきりが無い。

 そんな時代に子供を生み育てていいのだろうか、ということは考えた。「希望の兆しが見えたからこそ、妻とわたしは17年前に子どもをもうけることに決めたのだ」という一文は「文明崩壊」(ジャレド・ダイアモンド著)の最終章に出てくる、「環境問題の解決に対して悲観的か楽観的か」という問いかけに対する著者の回答である。子供が欲しいと思ったとき、この一文が常に頭にあった。

 これからの時代は、弱肉強食の世界となり、タフで冷徹な人間の方が、生きる力が強いであろうか。そうかも知れないが、私は「そっち」に賭けたくない。生きづらい時代になるからこそ、他人を思いやれる人間であるべきだ。「優しさ」ゆえに、不利益を被ったり、辛い思いをすることがあるかもしれない。しかし私は、そんな時代だからこそ、「優しさ」が時代を生き抜く力を授けてくれることを信じたい。

 君を「優一」(ゆういち)と名付ける。


12月19日 キャンプ道具

 キャンプ道具は、スマホ等で見ているだけで面白い。収納性や、快適に過ごすための「痒い所に手が届く」機能など、開発におけるアイディア力が、通常の家具等とは違うように思える。キャンプに行っても、テントの形状だけでも実にバラエティ豊かで、他人のキャンプぶりをぶらぶら見て回るのは、妻も私も大好きである。

 ところが、キャンプ道具は高価である。開発に係わるコストも含めれば妥当なのかもしれないが、気軽に買えるレベルではない。いいなぁ、と思いながらスマホで眺めること自体を楽しむというくらいがちょうどよい。

 おそらく、上記の状況に目を付けたのがダイソーである。アウトドアブランドでは4千円くらいするようなメスティンが500円で売られ、大人気となった。その他にも、ペグやロープからハンモック、寝袋までさまざまなキャンプ道具が売られている。少なくともメスティンでいえば、ブランド品との違いはよくわからない。

 私は最近、キャンプ道具を自作することを楽しみ始めた。先日のキャンプで、焚き火台を囲んで食事をしたが、皿やコップを置ける台がないと、子供たちは食事がしづらそうであった。焚火台を囲むように配置する囲炉裏型の台も売られているが、高いしかさばる。我が家は、レンタカーのヴィッツを使用するため、収納は限られている。

 そこで、細長のバーベキュー網と、ダイソーのF型クランプ4本を買ってきて、バーベキュー網にF型クランプ4本を取り付ける机を作った。これなら分解すればバーベキュー網のみの厚みとなり、十分収納できる。

 また、焚き火やバーベキュー時にトングを引っ掛けるホルダーが欲しかった。焚火台のオプションとして売られている純正品だと2000円近くするのだが、どう見てもステンレス棒を曲げただけのものなので、買うのもばかばかしい。ダイソーでトング掛けが100円で売られていたので買ってみたが、高さが足りず、トングの先が地面についてしまう。

 そこで、買ったトング掛けを分解し、ペンチで捻じ曲げて高さを確保し、焚き火台にもうまく設置できるようにした。見た目は雑だが、きちんと機能を果たしており、問題なさそうである。

 このように、いかにして欲しいものを自分で作るかを考えるのも楽しい。暖かくなってキャンプをするのが楽しみである。


12月11日 優一発表会

 今日は、優一の発表会を観にいった。

 内容は、素晴らしかった。優一は、歌を歌い、タンバリンを打ち鳴らしていた。幼稚園の3年間というのは、大人の3年間とは濃密さが違う。発表会の内容は、年を重ねるごとに、別人のようにレベルアップし、優一の成長を実感する。

 最後は、「オペレッタ」である。行方不明になった子羊を探していた羊飼いが、キツネと出会い、天使の導きによりイエス・キリストの誕生を知り、祝うといった内容で、優一は羊飼いの役であった。ちなみに、ガールフレンドのミハルちゃんは、天使の役であった。大人でも覚えきれないような、歌と振付を見事に覚え、上手に演技をしていた。

 最後の理事長の挨拶が、印象的であった。子供たちには、1+1=2というような、知能を育てることはしない。必要なのは、自ら興味を持ち、考え、判断する力だというような意味のことを言っていた。そのためには、一流の材料を与えてあげなければならないとも。オペレッタのピアノ伴奏をしてくれた方は、九州交響楽団で共演するようなプロの方であった。しかも、このオペレッタは、理事長が40年くらい前に自ら作曲したものであるという。子供向けでありながら、和音構成などはなかなか凝っていて、素人が作った者とは思えない質である。

 良い幼稚園だと思った。園庭には巨大な銀杏の木があり、落ち葉は敢えて木の下に集めてくれている。子供たちはその落ち葉で遊び尽くす。芋掘りをすれば、落ち葉で焚き火をして焼いてくれる。コロナ禍でも、宿泊のキャンプを決行してくれた。理事長の話を聞いて、理念が明確でぶれない感じがした。


12月5日 ロッジに泊まる

 週末は、家族でロッジに宿泊した。場所は、10月に父とキャンプをした大野城いこいの森キャンプ場である。

 2時からチェックインできるのだが、その前に近くの中央公園で遊ぶことにした。ここには、巨大なローラー滑り台や大掛かりな遊具があり、子供たちはおおはしゃぎで遊んだ。遊具の中で、最も子供たちが夢中になったのが、「ふわふわドーム」という、巨大なトランポリンであった。


左:ふわふわドームで遊ぶ子供たち   右:ふわふわドームの看板は顔を塗りつぶされたはぐれメタルの絵であった


左:斜面に作られたアスレチック。見晴らしも良い   右:ローラー滑り台で出発する子供たち


 何よりも、ふわふわドームの夢中ぷりに驚いた。子供たちは飽きることもなく、ふわふわドームの上で跳ね続け、疲れてもふわふわドームの上に座って休んでいた。次の日、帰りがけにももう一度公園を訪れ、ふわふわドームを満喫してから帰宅した。

 ロッジは、良かった。強力なガスファンヒーターが付いており、コールマンの寝袋も用意されている。土間があり、室内でもBBQをすることができる。トイレはウォシュレットで、IHヒーターもあり、至れり尽くせりだ。

 キャンプ場をぐるりと散歩すれば、冬キャンプをする猛者たちがたくさんいた。寒さ対策をしてやってみたい気持ちはあるが、踏み出せずにいる。


左:ロフトからの室内。オセロをして遊ぶ   右:フリーテントサイト。みているだけでうきうきする


 夜は、バーベキューをしてから、焚き火をした。バーベキューでは、行きがけに買った、殻付きカキを焼いた。主に親が楽しむために買ったのだが、子供たちに与えてみたところ、意外にも「美味しい」という反応であった。子供たちが早くもカキを食べられるのは嬉しいが、親で独占する目論見は消えた。

 その後は、焚き火に切り替えて花火をしてひたすら喋る、というのは恒例のパターンである。中古屋で手に入れた新しい焚き火台は、4人家族にはちょうどよい大きさで、以前のように焚き火が足元に落ちてくることもない。前回と同様、「いつ だれが どこで なにをした」ゲームを延々とやり、花火を振り回し、サチコは機嫌よく歌い、楽しい夜は過ぎていった。


左:花火をする子供たち   右:焚き火を囲んでおしゃべりする


 夜は結構冷えた。妻は冷え性らしく、かなりの重装備をして寝袋に入ったが、あまり眠れなかったらしい。子供たちは遊び疲れたようで、実によく眠っていた。私は寒さは大丈夫であったが、4時ごろには目が覚めたので、ファンヒーターを付けてぼーっとしていた。

 朝食は、石油ストーブの上に飯盒を置いて米を炊き、レトルト食品をかけて食べた。石油ストーブで炊く米もなかなか美味しかった。

 なかなか楽しい一泊二日であった。子供たちに何が一番楽しかったか訊くと、ふたりとも焚き火、と答える。暖かくなったらまたキャンプをしたいと思った。


朝食





12月2日 有給

 今日は、有休を取った。特に用事があるわけではないが、年間6日は取る必要がある。

石油ストーブ

 午前中に、石油ストーブが届いた。昔からある、レトロなデザインのやつである。我が家には、結婚してすぐくらいに買った小さな石油ファンヒーターがひとつあるだけで、リビング以外に暖房設備は無い。小さめの石油ストーブが欲しいと思っていたのである。メリットとして、

・持ち運び容易
・お湯を沸かしたり、スルメを焼いたりできる
・停電しても使える
・キャンプ等にも持っていける

などがある。届いた石油ストーブを使ってみたら、想像以上の快適さである。じんわりくる暖かさがたまらなく心地よい。正月は、これの近くでごろごろしながらスルメを焼いて過ごしたいと思った。

花火

 今週末、ロッジに泊まりに行く計画をしているが、そこで焚き火をしようと思っている。子供たちのために花火を用意しようと思って、色々探したが、見あたらない。これまで、仕事帰りにドン・キホーテ、ダイソー、ホームセンターなどを探したが、見つけられなかった。

 季節外れの花火を見つけるのが、ここまで難しいとは思わなかった。今日、グーグルマップで「花火」と入力して検索したところ、すぐ近くに卸売問屋のような商店が見つかったので、自転車で行ってみた。

 小さな商店は、正面入り口からではなく駐車場からお入りくださいとある。薄暗い駐車場の裏には、わくわくする世界が広がっていた。段ボールが無造作に積み上げられ、駄菓子やおもちゃが所狭しと並んでいる。花火も充実しており、さまざまな種類の花火を1本単位で買うことができる。私は、「400」と書かれた花火セットを持って、店のおじいちゃんのところに持っていたところ、「200円」と言われた。特に理由もなく半額である。

 面白い店を見つけたと思った。いつか、子供たちを連れて駄菓子を買いあさり、筑後川のほとりでだらだらしたいと思った。

甲種危険物取扱者

 先月受けた甲種危険物取扱者試験は、無事合格していた。今日は、花火を探すついでに免状の申請もした。

 まずは、「福岡県領収証紙」というのを手に入れなければならない。福岡銀行で取り扱っているとのことなので、窓口で、2種類の書類を記入し、2000円x1、500円x1、200x2といった形で切手のような証紙を手に入れた。

 続いて、郵便局で404円ぶんの切手を手に入れる。免状を簡易書留で返送してもらうためである。更に、申請書類を郵送するための84円切手を追加で買う。郵便局の窓口の人は、親切にも証紙、切手をすべて用意した封筒に貼ってくれ、無事に郵送することができた。何年に一度あるかないかのことだから構わないが、こういった前時代的な手続きは、もう少し何とかならないものだろうかと思った。

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