2004年
6月のつぶやき




6月20日   「とんがりコーン」考
 今日、酒屋でビールを買ったついでに「とんがりコーン」を買った。私は、普段はあまりスナック菓子など買わないのだが、「とんがりコーン」だけは好きで、売っているのを見つけるとつい買ってしまう。

 不思議なことに、こんなにロングセラー商品にも関わらず、コンビニにはほとんど置いていない。「ハウス食品」のスナック菓子というのも「とんがりコーン」くらいしかない気がする。

 そして、不思議なことに、食べ始めると止まらない。ポテトチップス等は途中で気持ち悪くなって止めるのだが、「とんがりコーン」はいくらでも食べられる気がする。

 その理由はあの形であると思う。とんがり帽子の形をしている為に、見た目よりも実際の量が少ないのであろう。「食べる前に予測したボリューム」よりも「実際のボリューム」の方が少ない為に、食べたあとに不満足感が残るのだと思う。そしてその不満足感が次の一口を引き起こすのである。
 では、「とんがりコーン」を粉々に砕いてしまえば満足できるであろうか。

 出来るかも知れないが、する気は全く起きない。


6月14日   スローフードの店
 今日、仕事の帰り、寮の近くにあるこじんまりとした定食屋に入った。店先には赤提灯がぶら下がっており、居酒屋兼定食屋といった感じである。カウンターが7,8席ある程度の小さな店で、小太りのオッサンがきりもりしている。

 私は唐揚げ定食を注文した。そしたら、冷奴と、漬物が出てきた。それらをつまみつつオッサンの動きを見ていると、なんと生の鶏肉を冷蔵庫から取り出し、それを切るところから始まった。

 さらに、卵を取り出して唐揚げ粉を作り、油を熱し、切った鶏肉に唐揚げ粉をまぶし、揚げ始めた。

 頭にスローフードという言葉がよぎった。スローフードとは、ファストフードに対する言葉で、現代蔓延しているジャンクフードなどではない、心のこもった料理というイメージがある。
 私は楽しみになった。かなり腹は減っているが、これは待つ価値があるような気がした。作りたての唐揚げなどしばらく食べたことがない。

 しかし、唐揚げはまずかった。

 こんなにまずい揚げたての唐揚げは初めて食べた。私も何度か揚げたことはあるが、こんなにまずくはなかった。火の通しすぎで、肉が硬くなってしまっているにもかかわらず、なぜか衣はまるで弁当の唐揚げのように、フニャフニャなのである。

 私のスローフードに対する想いは、もろくも崩れた。


6月9日   キヤノンのものづくり
 昨日の深夜、NHKでキャノンのことをやっていた。デジタル家電業界の競争は熾烈であり、それに打ち勝つには徹底したロスの削減とスピーディーなものづくりが求められるという。

 キヤノンでは、「廊下を歩く時間さえ無駄」と考えたらしい。廊下にはセンサーが取り付けられていて、歩く速度が遅いと「遅い」という表示が出る。「『人間』だからこそ出来ること」とキヤノンの社長は言っていたが、これが人間らしい働き方だろうかと思った。人間を「人間」として扱うのではなく、「融通の利く機械」くらいにしか考えていないように感じた。現に、現場の作業者の表情は暗く、淡々と同じ作業をしているだけであった。活き活きしているのは、それを指導する、頭に「革新」の帽子をかぶる「革新隊」だけであった。テレビには、現場の係長がこぶしを振り上げて、

「今日こそ〜〜俺は〜〜やるぞ〜〜〜〜!!」

と絶叫しているシーンが映し出された。他の人もそれに続いて絶叫していた。新興宗教を連想させた。

 最近こういうのが流行っている。こういう働き方を讃える番組をよく見る気がする。「日本のものづくりの底力」などと言うが、私にはあまりしっくり来ない。かつての日本人が「ソーラン節」や「米搗きまだら」など大らかな労働唄とともに営んできた労働と比べれば、なんとなく見劣りしてしまう気がするからである。


6月6日   ガチンコ!ラーメン道
 昨日、昼食に練馬にあるラーメン店「ガチンコ!ラーメン道」というラーメン屋に行ってきた。私はよく知らないのだが、どうやらテレビで取り上げられていたらしい。練馬駅には、目付きの悪いオッサン達が腕組みをしている看板がある。イタリアンシェフが作ったラーメンらしい。

 店に入ると、昼時にもかかわらず中はがら空きであった。店内の雰囲気はフランス料理店のようで、およそラーメン屋とは思えない。席につくと、店員がガラス瓶に入った水と冷えたグラスを持ってきた。どうやら美味しい水らしい。

 ラーメンの感想としては、具が美味しかった。チャーシューやら味付け卵、海苔も美味しかった。ところが、スープやら麺やらはそれ程でもなかった。「37種類の食材が溶け込んだスープ」と看板には書いてあったが、私にはよく分からない。私が味音痴なのか、そんなこだわりのスープには思えなかった。


ウィルスとの格闘
 昨日、母親の携帯から来た添付ファイルをうっかり開けたら、パソコンの調子がおかしくなった。インターネットに接続しても10秒くらいで切断されてしまうのである。起動もやたら時間がかかる。

 私のパソコンのウイルスバスターは去年に期限切れとなってしまって以来、そのままにしてあった為、効果がないと思われた。とりあえず、添付ファイルを開けた時点に開かれたファイルを検索したところ、意味不明のファイルが1000個くらいあった。ファイル名は、「sex.xxx.exe」などと、いかにもあやしい。とりあえず、全部ゴミ箱に入れたところ、パソコンの不調は治った。人力ウィルス退治だなどと喜んでいたが、とりあえずこのままではまずいと思い、池袋まで新しい「ウィルスバスター」を買いに行った。

 最新の「ウィルスバスター」で検索したところ、なんと4000匹もウィルスが発見された。これには面食らった。しかも「ウィルスバスター」では駆除できないものもいる。

 四苦八苦後、なんとか全員退治した。しかし、その際重要なファイルも削除してしまった気がする。まあ、きちんと動いているようなので問題ないであろう。


6月5日   おおたか静流の曲
 最近、「おおたか静流(しずる)」の曲が気に入っている。CDを2枚買った。

 「おおたか静流」という歌手を知ったのは、映画「武蔵野鉄塔線」の主題歌である「SAJA DREAM」である。「武蔵野鉄塔線」については、かつて「つぶやき」で書いたが、2学期に転校することになった少年が、夏休みに鉄塔のひとつひとつにビールの王冠を埋めつつ1号鉄塔を目指して旅をするという話である。「SAJA DREAM」はインドネシア語だかで「私の夢」という意味らしい。映画のイメージに合う、ノスタルジックで美しいメロディである。

 その他にも「おおたか静流」の曲は、古めかしい曲が多い。ほとんどがペンタトニック音階で、子守歌や民謡のカバーもある。そういった曲の雰囲気と、彼女の独特の歌声がよく合っていて心地よい。


6月1日   気になる曲
 ついに6月となった。6月はジューンブライドなどの華やかな一面もある一方、退職者がもっとも多い月であるという話を聞いたことがある。梅雨のじめじめした空気に加えて、祝祭日が一日もないことが後押ししているらしい。

 ところで、最近私の頭の中に、ひとつのメロディが流れ続けている。この曲がいつ、どこで聴いたのか、それとも私の創作なのか、全く分からない。毎日のように思い出そうとするのだが、手がかりが掴めず苦しんでいる。このメロディをMIDIで載せてみたので、心当たりのある方はご一報いただきたい。 →こちらをクリック   

topへ