2022年
6月のつぶやき




6月26日 かんぱち

 最近、優一と一緒に風呂に入るたびに、激しく議論していることがある。「太鼓の達人」の「パーティーモード」では、色々なミニゲームが用意されているのだが、その中に、読み上げられた寿司ネタの通りのリズムを叩くゲームがある。例えば、「たまごやき」は「ドコドコドン」、「かっぱまき」は「ドンドコドン」といった具合である。

 そのなかで、「かんぱち」があるのだが、この正解のリズムが「ドコドコ」である。私は、「ん」を叩くのは不自然だと思った。「ドンドコ」のほうが自然ではないか。一方、「ぼたんえび」は「ドドンコドン」、「サーモン」は「ドンドン」であり、いずれも「ん」は叩かないのが正解となっている。

 私は、風呂で優一に、「ゲームが間違っている、父ちゃんが正しい」と主張した。優一は、ゲームが正しいの一点張りである。そんなやりとりを、もう一か月くらい風呂に入るたびにやっている。そのうち、優一は、「ゲームが、正しい、父ちゃん、間違ってる」のリズムを父ちゃんにやらせてくる。「ドンドコ、ドコドン、ドンドン、ドコドンドドン」といった具合である。

 そんな感じで、優一と楽しく風呂に入っている。優一は「太鼓の達人のプロになりたい」と言っている。シンプルに「太鼓の達人になりたい」でいいのでは?と思った。「プロのプロレスラーになりたい」みたいな違和感があって面白い。


6月21日 太鼓の達人

 優一が、毎日太鼓の達人を練習している。土日の彼の練習ぶりをみていると、結構真剣に取り組んでおり、「トレーニング」を積んだ後は、汗だくになっている。それでも、妻の指導が良いのか、だらだらと続けるのではなく、一時間を目安にきっぱり中断できる。

 「太鼓の達人」は、音楽に合わせて定められたリズム通りに和太鼓を模したおもちゃを叩く遊びである。和太鼓は面を叩く「ドン」と枠を叩く「カッ」があり、それぞれが赤、青のマークで示される。リズムの難易度に応じて、「やさしい」「ふつう」「むずかしい」「おに」があり、更にその上級で「あおおに」がある。

 音楽をやっていた大人であれば「ふつう」くらいまでは初見で叩ける。「むずかしい」は練習が必要、「おに」「あおおに」になると、完全にお手上げのレベルで、練習してもできる気がしない。

 優一は、果敢にも「あおおに」ばかり挑んでいるように思える。「やさしい」から少しずつレベルアップ、という考え方は無いらしい。太鼓にはセンサーが仕掛けられており、叩いたタイミングに応じて、「良」「可」「不可」の3段階に分類される。「良」が多いほど正確に叩けているということであり、一定レベルに到達するとクリアとなる。

 最近の優一のプレイを見ていると、「あおおに」でも「良」が続けて表示され、クリアすることもあるらしい。少なくとも、田所家の他の誰の追従も許さない状況になっている。家族全員が和太鼓経験者だが、こんな風に叩ける気がしないほど、難しいリズムを叩きこなしている。「好き」の原動力はすごい、と思った。

 そんな優一も、毎週通っている「つくし太鼓」の練習はへなちょこで、太鼓の達人が上手いからと言って、本物の和太鼓が上手いとは限らないらしい。


6月18日 串焼き

 最近、我が家の夕食で串焼きをすることがある。材料を串にさして、塩を振ってオーブンで焼くだけである。鶏もも肉や鶏皮のほか、豚バラ、うずら、トマト、アスパラガス、エリンギなど、好きなものを串に刺して焼く。やっていておよそのコツが掴めてきたが、200℃に予熱して10〜15分、放置するだけでできる。焼き台は、ダイソーで売っている焼き鳥用の焼き台を使う。

 今日は、父の日ということで、妻と優一が串打ちをしてくれた。どれも美味しい。トマトは甘みが増し、ベーコンで巻くと更に美味しくなる。鶏皮は、脂分が落ちてパリパリになる。調理の許容範囲が広く、加熱時間の多寡を気にしなくてよいのがいい。

 コスパも優れている。お持ち帰りの焼き鳥屋などで同量を購入したら、3倍くらいはかかるであろう。手軽にパーティー感覚が味わえる料理である。


6月18日 カセットコンロ

 今日、ホームセンターでカセットコンロを購入した。我が家にあるカセットコンロを確認したところ、なんと1992年製であった。カセットコンロは10年を目安に買い替えることが推奨されている中で、30年の年代物である。実家で使っていたものをもらい受け、そのまま使っていたのであろう。

 せっかくだから、アウトドアでも使えるようなタイプが欲しいと思い、「カセットフー “タフまる”」を購入した。自宅での鍋料理でも使えるし、屋外でも風に強いらしい。専用のケースも付いていて、持ち運びも便利である。火力はこれまで使っていたものの2倍近くあるらしい。

 早く使ってみたい。


6月9日 親父キャンプ飯

 「親父キャンプ飯」というYoutubeドラマに、はまってしまった。夜な夜な、一話ずつ観てから就寝するという生活が続いている。

 中華料理屋を廃業し、妻にも離婚されたオッサンが、キャンプ場に住み着き、孤独な生活を送っている。そこに、キャンプ初心者の母子や、大学生の集団などが現れ、ちょっとした交流をするといった内容である。大体、キャンプ場で暮らすなんて金がかかるし、現実味が無い。しかし、そんな現実味の無さを吹き飛ばすほど、このドラマは心をゆすぶる。

 BGMはほとんど使われず、実際のキャンプ場の音が丁寧に拾われている。映画のような美しい映像があり、その世界に惹きこまれる。不器用な親父の姿が、妙に懐かしい。ドラマ制作にかかわったスタッフは全員キャンプ好きで、劇中で使用されているキャンプ道具のほとんどは、スタッフの私物であるという。一方で、主演の近藤芳正氏は、キャンプをしたことがないとのことであるから、面白い。

 そういえば、「不器用な男」が絵にならなくなって久しい。映画やドラマで活躍する男たちは、みな頭が良いか、運動神経が良いか、勇気があって強いか、思いやりがあって優しいか、あるいはその全てである。このドラマの主人公は、そのどれにも当てはまらない。それがたまらなくカッコよく、ぞわぞわさせる感覚自体が、懐かしいと思った。

 このドラマは、語られることが極めて少ない。主人公はいったい何者なのか、少しずつ観るのが楽しみである。


6月1日 小旅行へ

 先月の「つぶやき」にも書いたが、先週末は家族で小旅行へ出かけた。レンタカーのナビに翻弄されたことは先日書いた通りだが、以下、旅の概要を記しておく。

 土曜日の朝、高田濃施公園に向かう。巨大遊具で遊んだ後、バーベキューをした。バーベキュー場は要予約だが、ひとり50円と格安で、他にも人はおらず貸し切り状態であった。


アスレチックにて


バーベキュー

 その後、「グリーンピア八女」に向かう。ナビに翻弄され、とんでもない道を通ってようやく到着した。「グリーンピア八女」にもう一度行きたい、と言ったのはサチコであった。2年前の、2段ベッドのあるコテージや、森の中を散歩したことが良い思い出として残っているらしい。偶然にも、今回も2年前と同じコテージであった。

 コテージでゆっくりした後、温泉に入ってから夕食を食べた。豪華な夕食で、子供たちに用意されたお子様セットは、かなりのボリュームであったが、驚いたことにサチコが完食した。最近よく食べるなぁとは思っていたが、こんなに食べられるようになっていたとは思わなかった。優一も、少し残したものの、よく食べた。

 夕食後は、田代川沿いにホタルを観にいった。これも二年前と同じコースである。このホタルスポットは、観光客のための準備を何一つしていないところが良い。川沿いの小さな集落で、カエルの大合唱を聴きながらホタルを楽しんだ。私たち以外に客はおらず、幻想的な風景を存分に楽しむことができた。

 コテージに戻ってからも、サチコはゴキゲンで、妻とお絵描きをすると言い、深夜12時ごろまで起きていた。


朝、コテージの二段ベッドにて

 次の日、チェックアウトしてから、周辺の森を散策した。ここでは、「森林セラピー」と称して、いくつかのコースが用意されている。サチコは、森の中を歩くのが好きである。生き物を観察したり、展望台から「ヤッホー」と叫んだりしながら、森の散歩を楽しんでいた。優一は、あまり興味が無いらしく、早く帰って「太鼓の達人」がしたいようであった。


森の展望台

 帰りは、「逆瀬ゴットン館」でそばを食べた。グリーンピア八女でみた観光マップで、たまたま目に留まった名称が気になり、調べたらそば屋だった。子供のころ、キャンプに行く途中で寄った山奥のそば屋が美味しかったことを思い出した。

 ここでは、水車の力で挽いたそば粉を使用した十割そばが食べられる。付近で取れた山野草の天ぷらもあり、他では食べられない味であった。そばが苦手な子供たちも、美味しいと言って食べていた。

 良い旅行であった。何よりも、子供たちがずっとご機嫌だったのが良い。特にサチコは、よほどこのコースが好きなのか、常にハイテンションであった。

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