が聴こえるたびに、私と一緒にエコーまで再現しながら唱えて気持ちを上げている。
この番組は、働くすべての人のための応援歌だと思った。実際に働いているときは、番組で表現されるような美しさは無いであろう。番組の描かれ方が、美化されたある意味虚構であったとしても、自分の仕事と重ね合わせ、明日からも頑張ろうかと、思えるのが良い。
中島みゆきの「地上の星」「ヘッドライト・テールライト」の健在であった。地上の星は「新・地上の星」となっていたが、昔聴いた曲と何が違うのかはよく分からない。久しぶりに聴いて、私は中島みゆきの歌が大好きだったことを思い出した。居ても立ってもいられず、リコーダー5重奏に編曲して吹いた。
地上の星 リコーダー5重奏
https://www.youtube.com/watch?v=EXf_45BINHk
ヘッドライト・テールライト リコーダー5重奏
https://www.youtube.com/watch?v=gZAlWR4xGFs
4月26日 甘みを感じない
コロナは治ったが、味覚障害が残った。味がしなくなるという話は聞くが、私の場合、甘みだけを感じなくなったのである。塩味、酸味、苦み、辛さの他、風味も感じることはできるので、不思議な感じがする。
これに気付いたのは、焼き芋を食べた時であった。蜜が焦げて、いかにも糖度が高そうな焼き芋が、甘くないのである。私は、せっかくだから実験として敢えて甘いものを食べてみることにした。試しにはちみつを舐めてみると、やはり甘くないものの、はちみつの風味はしっかりと感じる。驚いたのは、グラニュー糖であった。甘みを感じない代わりに、サトウキビ自体の風味を感じたのである。グラニュー糖に「植物っぽさ」を感じたのは新鮮であった。
ビールは苦いだけだし、クルミはぼそぼそして美味しくない。それでも食物は味だけで食べるわけではない。見た目や食感、そして何より、それが本来持っているであろう味のイメージを思い浮かべながら食べることで、それなりに楽しく食事をしている。
4月22日 コロナ感染する
先週の金曜日、体がだるく感じたので少し早めに仕事を切り上げた。少し疲れが溜まっただけで、しっかり休養を取ればすぐに治ると思った。しかしその夜、熱を測ると38.3℃であり、次の日に医者で検査をしてもらったところ、コロナ陽性であった。
初めて発熱外来というものを体験したが、病院の裏口のようなドアを入ってすぐのところに、一畳ほどのスペースがあり、そこですべてが進行した。問診・検査を終えた後、医者が来て、薬を出しますね、と言って帰っていった。しばらく待っていると、薬局の人が薬を持ってやってきて、支払いもその場で済ませて終了である。
以後、とにかくよく食べて、良く寝ること、水分を多めにとることを心がけて過ごしている。家族にうつさないよう、ほとんどの時間は自室に引きこもり、自室から出るときはマスクをする。優一と絡めないのが残念である。あまりに体を動かさないので、体がカチカチに固まり、腰が痛くなってきた。寝過ぎも良くないらしい。起きたり寝たり、ストレッチをしたりしながら、早く療養期間が過ぎ去ることのみを考えている。
幸い、体調の方は順調に回復している。
4月21日 三体
図書館で借りて、中国のSF小説「三体」(劉慈欣著)を読んだ。久しぶりに、圧倒的な迫力の小説に出会ったと思った。物語は文化大革命の混乱期に始まり、現代の最新科学の舞台における不可解な現象、そして3つの太陽が不規則に運動する惑星を舞台にしたVRゲーム世界、果ては4光年先のアルファケンタウリと飛びに飛ぶ。理論物理学が小説のベースになっているのも、私好みである。
大きく広げた風呂敷をどのようにまとめていくのかと思ったが、全てがつながるように作られている。私が読んだのは、「三体三部作」と呼ばれるうちの1作目だけである。これでもかなりのヴォリュームがあったが、続編は更に分量が増すらしい。
早速、続編も図書館で予約した。
4月17日 幸せのメカニズム
職場でその存在を知り、「幸せのメカニズム」(前野隆司著・講談社現代新書)を読んだ。幸せの研究というと、宗教や心理学の分野のように思えるが、本書はロボット工学者でもあった著者が、1500人を対象に行ったアンケートをを元にコンピュータで因子分析を行った結果がベースとなっている。そういった意味で、本書は客観的が高く、普遍的であると言えるだろう。そのうえで、著者が「公私混合」と呼ぶように、著者自身の考えも入れ込み主観と客観が入り混じることで、分かりやすく書かれている。
本書のベースとなるのは、因子解析の結果、幸せとの相関が高いとされる4つの因子である。コンピュータは因子の名称まではつけてくれないので、それぞれの因子の名称は、著者がつけたものとなる。
1.「やってみよう」因子(自己実現と成長)
自分の好きなことに打ち込めている人は幸福度が高い。社会的・経済的にに意義があっても無くても良い。
2.「ありがとう」因子(つながりと感謝)
他者とのつながりを大事にし、感謝したりされたりすることが多い人は幸福度が高い。友人は多くなくても良いが、多様な人と付き合う人の幸福度が高い。
3.「なんとかなる」因子(前向きと楽観)
楽観的な人のほうが幸福度が高い。完璧でなくても、そこそこで満足できるほうが良い。そして、人は年齢を重ねるほどに人は楽観的になれるらしい。(年を取るほどに幸福度は上がる)
4.「あなたらしく」因子(独立とマイペース)
周囲と自分を比較しない人は幸福度が高い。我が道を行くタイプが良いらしい。
本書の中で「メタ認知」という言葉が出てくる。「メタ認知」とは、自分の感情を客観的な視点から知覚することらしい。怒ったり笑ったりしている自分を、さらに高次の視点からみるような感覚である。著者は、子供のころ、自意識過剰で周囲の目がとても気になり何もできず、それが自信喪失につながる悪循環に陥っていた。よく言えばメタ認知力が高かった。大学に入ったときに、このメタ認知力を使って自分の状態を客観的に見つめ、ありたい自分の姿に自信を変えることができたという。
これらの因子と幸福度の関係は、相関があることだけが示され、どちらが先か、(幸福だから上記の因子が当てはまるのか、上記の因子を意識しているから幸福なのか)は分からない。それでも、メタ認知により自信を見つめ、ありたい自分に近づける際のヒントとして、有用な本だと思った。
4月13日 耳納連山へ
この日は子供たちを連れて耳納連山を歩きに行った。登山計画としては、久留米と大分を結ぶローカル線、久大本線の筑後草野駅から出発し、耳納連山を縦走、発心山→グライダー山→耳納山→高良山と尾根伝いに歩いて御井駅を終点とするルートである。全長14.8km、最初の発心山が、700m近くをのぼるかなりの急登となり、その後は基本的に緩やかに下る形である。
下の宝満山もそうだが、「YAMAP」というアプリが非常に便利である。というか、「YAMAP」が無かったら登山にチャレンジすることすら怖い。「YAMAP」は登山に特化したアプリで、登山地図をダウンロードすれば、たとえ携帯電波が圏外でもGPS情報を元に自分が今どこにいるか分かる。登山地図には、他の登山者が投稿した迷いやすいポイントや、崩れて通れなくなっている場所の情報などが含まれており、画面をタッチすれば写真付きで見ることができる。
最初の発心山までの登りがきつかった。下に書いた宝満山と違い、登山者はほとんどおらず、ほぼ無人の登山道を私たち3人だけが登っている。きついが、奥深い森の空気を存分に楽しむことができる。
サチコがきつそうにし始めたので、荷物を私のザックに移してあげた。サチコは、来る縄文杉ツアーに向けて体力をつけるべく、重しとして本を数冊持ってきていた。これらを私のザックに入れれば、荷物はかなり重くなった。ちなみに優一は、リュックを背負ってはいるが、入っているのはNIMOCA(交通系ICカード)のみである。このあたり性格の違いが凄まじい。
一番素晴らしい光景は、グライダー山であった。パラグライダーの発進基地でもあり、かつて滞空日本記録を樹立したことからこの名で呼ばれることになった。ちょうど他の登山者が山頂で休憩しており、グライダーが飛ぶ写真を見せてもらったり、写真を撮ってもらったりした。

グライダー山の山頂にて。
その後は、私たちが「文明の道」と呼ぶアスファルトで舗装された道を歩いた。少し道を逸れれば耳納山の山頂にも行くことができたようだが、そのような元気はなく、ひたすら歩いた。疲れもピークに達したころ、山のほうを指した立て看板に「売店」という文字が出た。普通は「○○山」とかなのに、「売店」とは。と思い私たちは再び山に入った。しばらく歩いて、無事つつじ園の売店に到着し、アイスを食べ、冷たい飲み物を飲めば、体力が回復した。高良大社でお参りをして、登山道を下り、無事御井駅に到着して、今回の登山は終了した。YAMAPによれば、合計時間は7時間21分、総距離16.5q、累計登り943m、累計下り958mであった。縄文杉登山に向け、良い準備となった。
4月2日 宝満山へ
今日は、有給を取って家族で宝満山を登山した。5月に屋久島の縄文杉ツアーに行くための、体力づくりである。宝満山は、太宰府にある標高839mの低山で、福岡県で最も登山者が多い山といわれる。縄文杉ツアーを最も楽しみにしているサチコは、お小遣いでトレッキングポールを買い、張り切っている。
電車で太宰府駅に行き、太宰府天満宮を抜けて「鬼滅の刃」で話題となった竈門神社を通り、その近くにある登山口から登り始める。ちょうど桜は満開で、暑くも寒くもなく、最高の天気であった。登山道は整備されているものの、ひとつひとつの段差が大きく、結構きつい。私達は、休憩用のベンチを見つけるたびに休憩しながら、ゆっくりとしたペースで登った。サチコは、登山道の歩き方を自分で考えながら登るのが楽しいらしく、自分のトレッキングポールを駆使しながらニコニコして登っている。優一も、山には大して興味はないようだが、自分の好きな「マインクラフト」の話をしながら平気な顔をして登っている。妻はちょっと辛そうで、しかも、解凍のために冷凍庫から出していた鶏肉をちゃんと冷蔵庫にしまったかどうかを気にしている。竈門神社でも「鶏肉が冷蔵庫に入っていますように」とお祈りをしてきたらしい。

トレッキングポールを駆使して登るサチコ。後ろの二人が妻と優一
宝満山の登山道は、後半がきつい。鎖場もいくつかあり、割と本格的な登山となる。「百段ガンギ」といわれる延々と続く石階段を登り、頂上に着いたら、絶景であった。コンビニで買ったおにぎりやパンを食べ、下山した。

山頂にて
一番驚いたのは、優一の体力であった。小学生らしく、登山の動きにも無駄が多く、やたらとはしゃぎながら登っていた。体力が尽きてしまうかと思いきや、そのままのハイテンションで最後まで無駄な動きをしながら登山を終え、その後習い事の運動教室に行き、帰ってきたら今ハマっているタイピングゲームに熱中している。サチコもそうだが、普段それほど活発ではない我が家の子供たちの持つ、意外な体力が不思議でならない。

それぞれのペースで下山する人たち

この登山に対するそれぞれの思いが表情に表れている一枚
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