2024年
12月のつぶやき




12月30日 ビッグブリッヂの死闘

 以前にも何度か書いたが、ファイナルファンタジーの「ビッグブリッヂの死闘」は、サチコが大好きな曲である。ドライブするときは、車内で「ビッグブリッヂの死闘」のさまざまなヴァージョンを聴くのが恒例となっている。そして、ゲーム好きの楽器奏者ならば、いつか演奏してみたいと思う曲である。発売から30年以上経つにもが、Youtube上では、色々な人が色々な楽器で演奏し、今や子供のオルガンの発表会でも使われているほどである。私もフルートかリコーダーで演奏してみたいと思っていた。

 もともとスーパーファミコンの曲で、人間が演奏する前提では作られていないから、難易度は高い。リコーダーのYoutube動画もあるが、出来る気がせず、フルートで細々と練習を始めた。ある程度イメージが湧いたところで、3重奏に編曲して、本格的に練習した。特に前奏部分が滅茶苦茶難しく、週末のフルート練習では基礎練習のルーティンのように、ここばかり練習していた。

 完全に演奏できるようになったとは言えないものの、週末だけに練習する中年アマチュア奏者としては、これ以上は望めないと思い、絵を描いてアップした。

↓ビッグブリッヂの死闘 フルート3重奏
https://www.youtube.com/watch?v=tG3FFmZ7m4s


12月27日 春の海

 母とオンライン合奏でずっと練習していた宮城道雄の「春の海」が、ようやく完成した。長い曲なので、いくつかのパートに区切って練習して、後でつなげて完成させようということになり、結局4パートに分けて練習・録音した。メールのやり取りを見返せば、最初のパートを録音したのが2023年の4月であったから、2年近くは練習していたことになる。

 「春の海」は、尺八奏者であった祖父と、宮城道雄の弟子で琴奏者の祖母が演奏していたという。今年101歳で亡くなったの祖父の葬式では、BGMとして春の海がずっと流れていた。管楽器が好きな祖父の才は私に、祖母の弦楽器の才は母に受け継がれているらしい。そして、最近はサチコがウクレレを買って練習しているので、さらに受け継がれていくのかもしれない。

 ともあれ、正月に間に合わせてアップできてよかった。今年の正月は、これを流しながらだらだら過ごそうと思う。


12月26日 ゾフルーザ

 火曜日、有給を取って健康診断の二次検診と運転免許の更新をしにいった。家を出る前、少し体調が悪いかなと思ったが、少々疲れが溜まっているだけだろうと思った。

 二次検診前は、朝食が食べられないので、何も食べずに受診し、そのまま徒歩20分くらいのところの試験場に向かった。グーグルマップによれば、試験場前に朝からやっている食堂があるはずだが、行ってみると営業していなかった。空腹のまま講習を受け、11時半ごろ、ようやくラーメンと焼き飯の食事にありつくことができた。

 食べてみると、味がしない。せっかくの食事なのに残念であった。とりあえず体は暖まり、帰宅したのだが、そこから体調がどんどん悪くなり、寒気と頭痛が酷くなった。熱を測ると39.3℃であった。今ちょうど、ボイラー技士の資格取得に向けて試験勉強をしているのだが、夜はボイラーの配管の弁が開いたり閉まったりする、奇妙な夢を見た。

 次の日、病院で検査をするとインフルエンザであった。そこで渡されたのが表題の「ゾフルーザ」という薬である。2錠を、一回飲むだけである。薬価は2438.8円/錠であるから、1度服用すると5千円近くかかることになる。ちなみにその他の薬は「アセトアミノフェン錠(解熱剤)」(薬価:5.9円/錠)、「トラネキサム酸錠(抗炎症剤)」(薬価:10.1円/錠)であるから、「ゾフルーザ」だけが異常に高い。薬剤師は、「家に帰ったらすぐに『ゾフルーザ』を飲んでください。一度飲んだら、それで治療は終了です」という。

 「ゾフルーザ」の効果には、驚いた。服用して数時間もすれば、あれだけきつかった症状が治まり、ずいぶんと楽になった。出勤停止期間は、発症より5日とのことで、出社はできないものの、「ゾフルーザ」を飲んだ次の日には、普通にテレワークで業務をこなすことができた。

 すごい薬ができたものである。一回飲むだけで治るのも、なんかかっこいい。「ゾフルーザ」という名前も、一撃必殺の呪文のような感じがして、妻と「すげ〜」と言い合っていた。それでもしばらくは、部屋にこもり家族にもうつさないように気を付けなければならない。


12月15日 コテージ泊

 この週末は、グリーンパル日向神峡のコテージに泊まりに行った。ここへは、何度かテントを張って泊ったことはあったが、コテージに泊まるのは初めてである。おしゃれな形のコテージがあり、サチコが泊まってみたいと言っていた。

 チェックインは2時からなので、その前に軽く登山をした。YAMAPで調べたら、すぐ近くに高取山という山があったので、登ることにした。八女八名山のひとつとのことだが、往復1時間強で行けそうで、ちょうど良いと思った。実際に行ってみると、登山口までの林道が車一台通れる程度の道幅で、ヒヤヒヤしたものの、それほど知名度の無い山のため、全然人はおらず、対向車が来ることはなかった。私達家族のほかは、登山者は2名のみで、秘境に来た感じがしてよかった。


山登り中


山頂の風景を見ながらココアを飲む子供たち

 コテージに着いたら、いつものことだが、全然外に出ることはなく、まるで自宅にいるかのように、ボードゲームをしたり、絵を描いたりして、それぞれが好きに過ごした。妻は、スマホゲームの「ピクミン」を捕まえるため?に、1万歩を歩く必要があるらしく、散歩に出かけた。夜は、テラスでバーベキューをして、寝た。エアコンが完備されており、夜も冷えることが無く、快適であった。


2段ベッドにテンションの上がる優一


シェラカップでおやつラーメンを食べる人たち


ピクミン探しをしている妻が、対岸から撮ったコテージの写真


テラスでバーベキューをする

 次の日は、キャンプ場内を散策したのち、水車そば さかせで天ぷら蕎麦を食べて帰宅した。ここの天ぷら蕎麦は、季節の山野草がメインとなっており、ここでしか味わえない野草の天ぷらが魅力である。蕎麦も美味しく、蕎麦の苦手なサチコもここの蕎麦は美味しく食べられる。こうして、我が家の小旅行は終わった。


山野草の天ぷら。覚えている名前は、マタタビ、ヨモギ、カリン、スギナ、ムカゴ




12月13日 インスタグラム

 スマホに、インスタグラムを入れたのは最近である。所属している「つくし太鼓愛好会」のアカウントができたので、それに合わせてアプリをインストールした。

 インスタグラムを眺めていると、私たち人類は滅びるしかないのではないかと思ってしまう。アウトドアで美味しそうな料理を焚き火で作る人、隠れ家的レストランで美味しそうな料理を作る老人、華麗な体操の技を決める天才少女などが、頼みもしないのに次々と現れる。空虚なエンターテインメントが、無料で次々にやってくること自体に、恐ろしさを感じる。資源と労力を浪費して、こういった動画を作成すること、そして閲覧することに、どのような意味があるのだろうかと考えてしまう。

 これに意味があるとしたら、知らぬうちに広告戦略にはまり、無用なものに金を使い、搾取される側に陥る罠があるのだろう。少なくとも、サチコと優一にはこのあたりの仕組みを理解させ、未来を生き抜けるリテラシーを授けたいものである。


12月10日 資本主義の次に来る世界

 「資本主義の次に来る世界」(ジェイソン・ヒッケル著、野中香方子訳)を読んだ。

 私は、今年に利益をいくら出したら、来年は更に出さなければならない、というような考え方に疲労感を覚えるほうである。それでも、会社として株主の意向に応えようとすれば、そのような終わりなき成長を強いられる。これが資本主義の本質であるならば、やがて資源は底を尽き、生物の多様性は失われ、私たちは滅びの道を歩むことになるであろう。本書は、そんな現代に進むべき方向性を示してくれる点で、希望の書となった。

 私達は、Youtubeを観たり、SNSに接するうちに、知らない間に巧みな広告戦略にはまり、物欲を刺激され、必要のないものを買わされている。本書は、禁欲的な生き方をせよとは言わない。私達にとっての本当の幸せとは何かを見出せば、「足るを知る」を実践して豊かに生きられるのではないか。道のりは決して簡単ではないものの、精神論ではなく、具体的な政策として行う道筋を示す点で、良書だと思った。

 日曜日、サチコとジョギングをした。寒い中、他愛もない話をしながらゆっくりと走り、目的地であるブックオフで古本を物色し、帰宅した。私は、走りながら心から幸せだと思った。娘と語りながら走る、こんな満たされた時間について、ほとんどコストはかかっていない。こういったことを大切にすることが、個人としてできる第一歩かもしれない。


12月10日 AI

 先週のサイエンスZEROは、今年のノーベル賞特集をやっていた。今年は、物理学賞、化学賞ともにAIにかかわる分野であった点が、画期的であった。

 私や妻が「AI」という言葉を知ったのは、おそらく30年以上も前、10歳の頃であった。当時ファミコンで発売されたRPG、「ドラクエW」にはAIが搭載されており、最終章である第5章では、戦闘中における主人公以外の仲間たちの行動は、AIによって決められる。私達プレイヤーは、「ガンガンいこうぜ」「いのちだいじに」などの方針を決めるだけで、仲間たちはその方針に従って行動する。

 旅をする仲間たちは、期待する行動とは異なる行動をとり、私たちはがっかりした。私も妻も、当時のAIに対する感想は「AIって使えねぇ」であった。ドラクエW全てのファイル容量は512kBであったという。今でいえば、スマホで撮った写真一枚にも満たない。今思えば、その中にあれだけのストーリーと映像、音楽、そしてAIシステムを組み込んだ当時の開発者たちはすごい。

 サイエンスZEROを観ていても、AIに対する考え方は、古くからあった。コンピュータの処理能力が、当時の考え方にようやく追いついていき、力を発揮できるようになったようだ。


12月7日 土曜日

 今日は、午前中は子供たちと公民館で太鼓の演奏をしてきた。地元の老人達の集いで、太鼓の演奏をした後も、いくつかの催し物が続く。面白かったのが「南京玉すだれ」(すだれを色々な形に変化させる日本発祥の大道芸)であった。芸自体はぐだぐだであったものの、逆にそれが面白く、会場は盛り上がった。芸が上手い必要はなく、それを見て人が喜んでくれるかという視点が大事だと思った。その後、老人たちと弁当を食べて、帰宅した。

 午後からは、通っているフルート教室の発表会であった。大掛かりなものではなく、いつもの教室にレッスン生が集まり、順番に演奏を披露していくだけである。個人レッスンのため、ほぼ全員が初対面であった。恐らく、メンバー全員が私よりも年上で、80歳前後の方もいたと思う。

 フルートは、難しい楽器だと思う。まず、音を出すだけで一苦労である。「70の手習い」で始めたという方もいたが、音が出せて、演奏出来ていることがすごい。フルートの音色は、上手い、下手を超えたその人の個性のようなものがあるなぁと、演奏を聴きながら思った。その後、レッスン生と先生で宴会をして、健康や病気、転んで怪我した話などで盛り上がった。

 年配の方と接することの多い週末であった。年を取るのも悪くない、と思った。


12月4日 銀の盾

 先週末、子供たちとランニングをした際、ハードオフに寄った。私もサチコも、ハードオフが好きである。セカンドストリートなどのおしゃれなリサイクルショップと違い、がらくたのようなジャンク品が雑多に置かれていて、掘り出し物を探す感覚が楽しい。サチコは、ウクレレを探していた。

 店内をうろうろしていると、突然優一が「銀の盾だ!」と叫んだ。優一の指さす方向をみれば、Youtubeのロゴの入った銀色の盾が飾られている。優一によれば、チャンネル登録者数が10万人を超えたユーチューバーには、Youtubeから銀の盾が送られてくるという。後で調べてみると、ハードオフ店員の永田さんのYoutubeチャンネルで、登録者数は34.8万人であった。ジャンク品の楽器などで演奏した動画をアップしているが、演奏レベルは高く、面白かった。

 次の日、太鼓の本番の後、車で再度ハードオフを訪れた。その際、サチコがウクレレを購入したのだが、そのときに対応してくれたのが永田さんであった。私は、「お兄さん、ユーチューバーなんですね」と声をかけたら、ちょっと恥ずかしそうに「あ、はい」と答えた。


12月4日 走る

 以前にも書いた通り、週に2回のペースでジョギングをしている。今日は、仕事から帰った後、1時間弱くらいをかけて走った。あとで確認すると、およそ8qくらい走っていた。

 私は、かかとを地面につけずに走る、フォアフット法を採用している。かつて、会社の陸上部に所属していたころは、かかとから着地するように教わっていたが、膝を痛めてしまった。その頃に読んだランニングの本で、かかとを地面につけずに走ることで、膝への負担が軽減できることを知った。本の題名も忘れてしまったが、「人間以外の哺乳類で、かかとを地面につけて走る動物はいない」みたいなことが書かれていて、妙に納得して、フォアフット法の練習を始めたのであった。

 始めたころは、ふくらはぎの筋肉痛が酷かった。それでも練習していると、慣れてきて、今度は膝を痛めることがなくなった。ふくらはぎがしっかり地面の衝撃を受け止めることで、クッションの役割をして、膝への負担が減っているのだと思った。

 ランニングを再開したころは、やはりふくらはぎの負担が大きかったが、昔やったことは、すぐに感覚を取り戻すらしい。ランニングするたびに、走る感覚が戻ってきて、思うように体が動き、走れることが楽しい。これでコレステロールやHba1cが下がってくれればよいのだが。

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