2006年
11月のつぶやき
11月30日 凄い音楽
凄い音楽を聴いた。「CHANTICLEER」の「Past Life Melodies」という曲である。「CHANTICLEER」は、下にも書いたが、アメリカのアカペラグループで、カウンターテーナーからバスまで12人の男声アンサンブルである。「Past Life Melodies」は10分弱の長い曲で、ゆったりとしたユニゾンのハミングで始まる。その後、完全5度の重厚なハーモニーに変化し、曲は最高の盛り上がりを見せる。
そして最後の4分間も続く単音のディミヌエンドが圧巻である。モンゴルの伝統的な歌唱法である「ホーミー」を取り入れ、異次元の世界を生み出している。
誠に凄い!これを音楽と呼ぶかどうかさえよく分からないが、物凄い迫力が伝わってくる。何故、指揮者もいないのにタイミングが取れるのか。彼らはいつブレスを取っているのか。聴けば聴くほど謎が深まる。
この曲の特徴は、オクターブと完全5度とオクターブのハーモニーである。オクターブは最も調和し、完全5度はその次に調和する和音である。これらを単独で使用すると、調和し過ぎて逆に怖い印象を与えることから、クラシック等では殆ど使われない。しかし、ロックでは「パワーコード」として使われるし、大勢の坊さんがお経をするのを聴いていると、大体オクターブか完全5度でハモっている。オクターブや完全5度は、自然に響く和音なのである。
この曲は殆どがオクターブと完全5度の音で出来ている。そのため、気持ち悪いだけで何が良いのか分からない人も多いと思われるが、私はこういう曲が好きなのである。
曲を聴くにはこちらをクリック↓
http://www.youtube.com/watch?v=o87rD29rl-4
11月23日 リコーダー部強化練習
今日は、これまでの人生で最も長く笛を吹き続けた日であった。リコーダー部の発表会に向けての強化練習である。練習は朝9時から夜9時半、昼食以外は殆ど休憩も取らずに練習していた。
今日の最大の吉事は、しばらく休部していたバスリコーダー吹きのへいやーさんが戻ってきたことであった。半年ぶりに聴く彼の演奏は圧巻であった。その時、リコーダー部の実力が10倍くらいになった。その後、YouTubeにアップするために「スーパーマリオ」の演奏を録画した。
夜の7時頃、これまでの仕上がりを確認するために、演奏曲をビデオで撮って確認しようということになった。
演奏は、感動的であった。テクニックがどうとか、曲調がどうとか関係ない。演奏は激しく荒削りで、かつ純粋であった。リコーダーが好きで好きでたまらない。そんな気持ちが前面に出ていた。子供のように素直な演奏である。こんな演奏が出来るリコーダーサークルは、他に無いだろうと思った。
録音を聴きながら、みんな笑っていた。自嘲の意味もあったろうが、演奏を聴いて、全員が間違いなく幸せな気持ちになった。私は、ふと学生時代にさんざん体験した民研の音楽を思い出した。上手で上品なだけの演奏は何も生まない。逆に下手でもパワーのある演奏は、必ずや人の心を打つ。学生時代に学んだそんな当たり前のことを、しばらく忘れていた。
そんなリコーダー部の発表会は、12/23(土・祝)渋谷道玄坂の「パンダレストラン」で午後8時から行われる。料金は4500円だが、内訳は全て飲食代である。即ち、4500円の中華料理を食しつつ、チャイナドレス&チャイナスーツ姿の風変わりなリコーダー楽団の演奏が聴ける。
こんなお買い得はなかなか無い。興味のある方は是非ご一報ください!
11月19日 シラト発表会
今日は、笛部のエース、シラトが通っている音楽教室の発表会を聴きに行った。シラトはフルートとピアノで出演するという。場所はホテルの地下レストランで、食事付き、飲み放題らしい。シラトのフルートを聴きながらホテル地下で食事・・・これほど面白いイベントは滅多に無いと思い、嫁と共に浦安に向かった。
会場に入ると、受付にまだ学生かと思われる若い女性がふたりいた。
受付「どなたのお知り合いですか?」
私 「シラトさんです」
受付「えっ! じゃあ笛部の方ですよね!」
私 「どうして知ってるんですか??」
受付「巷で流行っているんですよ〜笛部!」
恐らくシラトのレッスン仲間であろう。いつの間にこんなに交友関係を深めていたのか。シラトも隅に置けない奴だと思ったら、後に彼女らがシラトのレッスンの先生だと知ってもっと驚いた。
コンサートは楽しかった。普段はサラリーマンや主婦や高校生をやっている人たちが、心から音楽を楽しんでいた。中でも、会社ではもう管理職であろうと思われる年配の男性が、サックスを吹きこなす姿は感動的であった。
シラトも輝いていた。どちらかというとソツ無くこなすタイプだが、フルートの時は緊張していたらしく、少し震えていた。
それにしても羨ましい。私は、趣味を聞かれれば、今は間違いなくリコーダーである。すると続く会話は「小学校で使っていたアレですか??」「アレです」となる。それが「フルートです」とか、「サックスを少々」と言えば一目置かれるだろう。
リコーダーは、間違いなく優れた奥深い楽器である。これからもリコーダーの地位向上に努めると共に、ハクをつける為にフルートもかじってみるかと思う今日この頃であった。
かばんを捨てる
シラト発表会から帰る途中、かばんの中が酷いことになっていることに気付いた。かばんの中が白い粉末で汚染されているのである。手帳もボールペンもポケットティッシュも、酷いことになっていた。
間違いなく栗キントンである。会社で配ろうと思って持っていた栗キントンを嫁が発見し、何故私の分は無いのかと問いかけてきたので、会社でひとつ失敬してかばんに入れたまま忘れていた。それから2週間、すっかり忘れているうちに栗キントンは崩壊し、かばん中を汚染した。
家に着くと、私はかばんをひっくり返し、中をきれいに掃除した。汚染された中身はきれいに拭き、かばんの中に掃除機を突っ込んで栗キントンを吸い取った。隅に溜まった栗キントンはキリでつついてほじくり出した。
かばんの奥まで見ると、雨に濡れた栗キントンが、粘調物となってかばんの隅にへばりついていた。これを見て私は諦め、かばんを捨てることにした。かばんももうボロボロだったので、いいだろう。かばんに感謝である。
11月18日 黒人霊歌について
シャンティクリアのCD「深い川〜黒人霊歌集」をヤフオクで買った。「シャンティクリア」はアメリカのアカペラグループで、12人の男声アンサンブルによるハーモニーの美しさと重厚さは超絶である。
久しぶりに聴く黒人霊歌は、とても迫力があってかっこよかった。聴きながら、学生時代に歌った黒人霊歌のことを思い出していた。学生時代に民謡をやっていたと言えば、大抵は渋いとかジジくさいとか言われるが、黒人霊歌もれっきとした民謡である。
黒人霊歌は、アフリカから連れて来られた黒人奴隷により生み出された音楽で、アフリカのリズムとキリスト教の教会音楽が融合した、独特のものである。彼らは、一日の苦役を終えた後、白人の目を盗んで「ハッシュハーバー」と呼ばれる場所に集まり、歌い踊り、彼らなりの礼拝を行ったという。ハッシュハーバーが見つかれば、刑罰が加えられるのは明白だったが、それでも彼らは危険を冒して集まった。
そう言えば、学生時代に歌った黒人霊歌でも、「ジェリコの闘い」や「Soon-a will be done.」などで、通常フォルテで歌いそうな主題メロディを、ピアニシモで歌うところが多々あった。これらの歌を彼らは、ハッシュハーバーで息を潜めて歌っていたのかもしれない。
ここまで書いているうちに、CDは最後の曲「町に入る12の門」まできた。とても力強く、明るい曲だが、歌詞には「私を迎えに来て下さい」とある。端的に言えば、「死にたい」と言っているのである。この力強さと歌詞のギャップが黒人霊歌の奥深さである。
しかし、この歌を聴いていると、元気な気持ちになってくる。この歌が、「希望」を表しているのか、「絶望」を表しているのかと言えば、それは間違いなく「希望」なのである。
11月13日 小田原マラソン他
<小田原マラソン>
昨日は4回目の小田原マラソン大会に出場した。出場は4回目である。メンバーはボンサン、ミヤチ、タザワ、マサカワ、ナオチャンの他に、ナオ姉とナオ姉の友人3人が来た。かつてない大人数である。
マラソンの受付終了は、朝八時半である。朝4時に起きて、小田原に向かった。かなり眠い。アップをしている間もいまいちテンションが上がってこない。
しかし、これでいいのである。マラソンをしている時の心の状態というのは、私の場合、虚ろで寝ているような状態である。無理に競争しようとせず、焦らない。目は無駄に開けない。
ついにスタートした。小田原はアップダウンの激しいコースである。4回目だと、コースも覚える。走りながら、私は坂道の方が得意だと思った。上り坂で頑張って走り、下り坂は重力に身を任せて、落ちる。下り坂で息を整え、また登る。私が追い抜かれたのは、殆どが平坦な道であった。
最後、2キロくらいのところで、後ろから鼻息の荒いオッサンに猛然と追い抜かれた。今まで眠るように走っていたのだが、ここで目が覚めた。遅いランナーズハイが訪れ、私は全速力に近い速さで走った。オッサンを追い抜き、どんどん走った。
すると、目の前に伴走をしているゲストランナーの今井正人選手がいた。私が追い抜く瞬間、今井選手は振り向いてこちらを見た。箱根駅伝の名選手を抜いたのが無性に嬉しかった。勿論私の実力とは何の関係も無いのだが。
更に最後、トラック1周してゴールする時、目の前にメガネのオッサンがいた。私は気持ちが昂っており、猛然と追い抜いた。しかし、調子に乗ってゴールで観衆に手を振っている間に、同オッサンに猛然と追い抜かれ、今年のマラソンは終了した。
私達の中で最も早かったのはタザワであった。以前から練習していたという彼は、私達と大幅にタイムを引き離してゴールした。しかもタザワは、「お楽しみ抽選会」なるイベントで沖縄マラソン大会の出場権を獲得した。彼の闘いは、ひとりまだ続く。
<万葉の湯>
マラソンが終わって、ひと風呂浴びようということになり、小田原駅近くの「万葉の湯」に行った。
「万葉の湯」のシステムは複雑であった。まず鍵の数が多い。下駄箱の鍵を受付に預けると、ロッカーの鍵を渡される。そして、そこで浴衣に着替え、別のロッカーに貴重品を預ける。そして、浴衣姿で風呂に行くと、今度は浴衣用のロッカーの鍵が与えられるのである。
しかも、浴衣に着替えるのは1階、風呂は5階、休憩所は3階である。普段の感覚で、うっかり1階で服を脱ごうものなら、裸で土産物売り場を通過することになる。我々は慎重に行動し、30分後ようやく風呂に辿り着いた。
風呂は、気持ちよかった。しかし、塩素臭が酷い。温泉というよりは、プールである。
<デジタル宴会>
その後、ボンサンとタザワと私は、中華街で食事をすることになった。万葉の湯でタザワが「上海蟹を食べたい」と言ったことによる。ともあれ中華街に向かった。
私が関内で降りようとすると、
テツ「石川町まで行った方が近いよ」
私「そうなの?」
ボンサン「タザワは修論でこの辺うろついてたから庭みたいなもんだろ」
テツ「そうっスね」
その後、石川町駅で降りたタザワは中華街とは逆方面に向かったが、紆余曲折を経て何とか辿り着いた。
目的ははっきりしている。「上海蟹を食うこと」である。それ以外は何でも良い。だから、店に入って上海蟹があるかどうか尋ねるだけである。3軒目くらいで上海蟹を置いている店に辿り着き、そこが広東料理専門店であることは、特に気にせず入った。
とにかく時間が無い。タザワは新幹線の指定席を取っている。乾杯は極めてシステマティックに行われ、前菜を食した。上海蟹も殻ごとバリバリ食べた。追加注文も、料理や飲料の残量を緻密に計算されて行われた。その後、さまざまな料理を食べているうちに、タザワが「もう自由席で帰るからいいや」と言った。
一同リラックスし、杏仁豆腐を注文し、余裕のある食事を楽しんだ。
<そして今日>
今日は、有給である。筋肉痛で体中が痛い。歩く速度も普段の半分くらいである。老人の気持ちとはこういうものであろうか。とりあえず部屋の掃除をし、リコーダーレッスンに行き、ハンベイに薦められた「ビッグバン宇宙論」(サイモン・シン著、新潮社)を購入した。楽しみつつ読みたいが、疲れが取れていない。このまま寝てしまいそうである。
11月11日 モスキート音
先日、モスキート音を聴いてみた。高周波の音は、年とともに聴こえなくなるらしいのだが、「モスキート音」とは、丁度その境界あたりの周波数の音らしい。大人には聴こえず、若者には耳障りな音として聴こえるため、店頭にたむろする不良少年を排除する効果を狙って開発されたらしい。
こちらのサイトで聴いてみたのだが、15KHz以上のモスキート音は全く聴こえなかった。ちなみに嫁は17KHzまで聴こえたらしく、私はいくらスピーカーの音量を上げても聴こえないのに、嫁は「うるさい、うるさい」と騒いでいる。
これはショックであった。いくら老けて見えると言われても、若いつもりであった。普段はエスカレーターも使用せず階段を使うし、明日はマラソン大会に出場する。しかし、「モスキート音」は、残酷にも、私がもう若くないことという事実を突きつけている。
それにしても、「子供にしか聴こえない」という響きは何となくファンタスティックである。まるで「ゲゲゲの鬼太郎」の妖怪のようである。しかし、米英の学校では、生徒がモスキート音を授業中に鳴らして、先生が気付くかどうか試す遊びが流行っているという。ファンタスティックなどと言っている場合ではない。
11月9日 のさらん福は願い申さん
昨日、「その時、歴史が動いた」で柳田國男についてやっていた。当初彼は、農政学者として農業の近代化を推し進めるべく農村をまわったが、農民との交流の中で、日本古来の伝承の重要性に気付き、後に民俗学の祖となる。
番組の中でも印象的だったのが、彼が宮崎県の椎葉村を訪れた時の描写である。椎葉村では現在でも焼畑農業を行っており、その風習は縄文時代から存在していたのではないかとさえ言われる。彼らは森を焼き、1年目は蕎麦、2年目は粟・稗、3年目は小豆、そして4年目は大豆を育て、そのまま放置する。そして、場所を変えて森が再生するのを待つ。
およそ100年前に柳田國男が椎葉村を訪れた時、山は村の共有財産であり、村人が協力し合って畑を耕しつつ、森を守っていたという。そしてその様子を彼は、「富を均等に配分するという点で、ひとつのユートピアであり、奇跡だ」と語ったという。
椎葉村の生活を表す言葉に「のさらん福は願い申さん」というのがある。「有り余る福は受け取りません」といった意味である。彼らは猪を狩るのにも厳格なルールに従い、必要最小限の「福」を得ることで持続的な生活を営んできた。
それと比べて私達の住む現代はどうであろうか。人間の些細で下らない欲望さえも満たそうとして躍起になっている姿が、企業競争の本質である。携帯電話の利便性、液晶テレビの画質、ブルーレィディスクとHDDの競争など、本来はどうでも良い。それよりもこの国土が、1億3千万人の人間を養うことが出来るかを考える方がよほど重要であろう。
話は変わるが、最近製紙会社の工場を見学する機会があった。ティッシュペーパーやトイレットペーパーなど、私達が普段使用する紙の製造工程を見ることが出来た。
それは想像を絶するスピードであった。日本人が鼻をかむスピードであり、尻を拭くスピードなんだと思った。
別にそんなことで愕然とする必要は無い。しかし、その速度は実感として得るべきだし、「のさらん福は願い申さん」の心は、心に留めて置くべきだと思った。
11月8日 リコーダー部発表会の宣伝
私の属している「リコーダー部」の発表会が下記日程で開催される。詳細は以下。
来月12/23(土・祝)に、
リコーダー部の発表会が開催されます。
発表会とは言っても、食べて飲んで吹いて酔っ払って
いつのまにかみんなでリコーダーを吹いてる、というとても楽しい会です。
全く堅苦しいものではありません。
クリスマス直前だけに、気が合う異性を見つけられるかもしれませんヨ!
リコーダーもソプラノ、アルト、テナー、バスと
とても素敵(か、どうかは保障しかねますが)な素朴なアンサンブルです。
去年の発表会では「かなり癒された」と大好評でした。
仕事で疲れたそこのアナタに、ぜひいらしていただきたいと思っています。
---------------------------------------
・とき:12/23(土・祝)20:00スタート
・場所:渋谷道玄坂のパンダレストラン
http://r.gnavi.co.jp/g607500/
http://www.totteoki.jp/shibuya/imon.htm
・費用(食事代):4,500円
※8品のコース料理&飲み放題&華麗なリコ演奏付き!お買い得!
---------------------------------------
企画力が命のリコーダー部なので、
いらっしゃったみなさんが楽しいひとときを過ごせるよう、
今からいろいろ練っているところです。こうご期待!
席はたったの40席!早い者勝ちで予約が必要なので、
「行きたいナ〜」と思った今、この瞬間に、たどころまでお知らせください。
(ただし、ドタキャンは禁止デスヨ!)
「癒された〜い!」と毎日心の奥底で叫んでいるみなさまのお越しを
リコーダー部一同、お待ちしております。
ご家族、お友達をお誘いあわせの上、ぜひいらっしゃってください。
よろしくお願いいたします!!
11月7日 無題
最近、会話が上手く出来ないと感じる。人と話をしていても話題が出てこない。
最近、人にどう思われるかというのがやたら気になる。気になりすぎて、真面目と思われるのが嫌で真面目な話も出来ず、不真面目と思われるのが嫌でアホな話も出来ない。「そんなに気にしなくていいのに」と、自分に言い聞かせているが、自分のコントロールというものは、なかなかうまくいかない。
最近あらゆるものを楽しんでいない気がする。以前は吹いているだけで楽しく、延々と吹いていたリコーダーも、曲を吹けるという目標達成のために練習しているのみである。曲の良さも味わいも上手に感じられなくなっている。音楽も聴かなくなった。
感性と好奇心が、鈍っているのを感じる。何とかしなければならないと、焦る。
かと言って、引きこもったり鬱になったりしている訳では無い。会社に行き、それなりに仕事をし、それなりに愚痴も言う。
しかし、何かが足りない。その「何か」を見つける、それが今後の課題である。
11月6日 続・圧力鍋パワー
先週に引き続き、圧力鍋を作った料理をした。豚バラ煮込みを作ったのである。仕事帰りにスーパーで豚バラ肉と大根と卵を買った。予算は約千円。これで3日は持ちそうな量である。
結果は驚くべきであった。たった30分程度の加圧で、肉はとろけるように柔らかくなり、大根には十分な味が染みていた。煮崩れてはならないと思い、最後に投入して1分だけ加圧した卵も、それなりに味がついており、次の日には更に美味しくなるだろうと思われた。
誠に凄い!圧力鍋は私の料理への可能性を大きく広げた。こんなに素晴らしいものをくれた同期へ感謝感謝である。
カニを食い尽くす
そう言えば、先週の土曜日はカニ鍋であった。先月のN結婚式の引き出物がカタログギフトで、カニを選んだのであった。
カニは美味しかった。Nに感謝しつつ全てしゃぶり尽くした。私は、食べづらいところは殻ごと食べてしまうので、手を汚しつつむさぼり食った。
しかし、それだけでは終わらない。食べた後、ガラをとっておいて冷凍した。そして今日、冷凍したカニガラでダシを取って味噌汁を作ったのである。
これはかつて、実家で行っていた調理法であった。確か、私が母に「カニガラがもったいない」と言って味噌汁を作ってもらったのが始まりのような気がする。その味噌汁は、カニの風味がして非常に美味しかった。それ以降、カニガラ汁で即席ラーメンを作ったような気もするが、記憶が定かでない。
ともかく、妹が「父ちゃんのしゃぶったカニガラの味噌汁なんかイヤや!」と拒否したことにより、カニガラの有効活用は1,2回で終わってしまったのである。
そして今日、カニガラの味噌汁を作った。具は大根と大根の葉っぱ、そして冷蔵庫に残っていた白菜とほうれん草である。さらに乾燥ワカメも入れた。
しかし、味噌が足りなかった。仕方なく醤油と塩で味付けをしたが、さじ加減を間違え、異様にしょっぱいカニガラ汁となった。
カニガラの用途は絶対に広い。少し考えただけでもカニガララーメン、カニガラ雑炊、カニガラカレー等、次々と思いつく。次はどうしてくれようかと思うのだが、それ以前の問題は、次にカニを食べるのがいつだろうかということである。
11月5日 「太鼓祭2006」
今日はさいたまスーパーアリーナの「太鼓祭2006」に行ってきた。メンバーはハンベイとモコである。12時半にさいたま新都心に待ち合わせをした。
改札を出て驚いた。なんと、改札口からさいたまスーパーアリーナまでの200mくらいの間、延々と行列が出来ているのである。世の中の太鼓好きの多さに驚いた。
それにしても凄いイベントである。入場無料で1ドリンク(緑茶パック)付き、更にお楽しみ抽選会で太鼓が当たるという。これだけの資金は一体どこから出ているのであろうか。
久しぶりに見る太鼓は、とても良かった。トップバッターの「花風雅」の子供達による木遣り太鼓はとてもかっこよかった。恐らく三宅島で太鼓を習い、かつ相当の練習をしなければこんなに上手に叩けないだろう。また、中央大学の和太鼓サークル「鼓央」の演奏は桁違いに凄かった。「授業サボって練習してます」風のニイチャンがもの凄いバチさばきで太鼓を叩いていた。きっと彼は留年するだろう。
しかし、同時に太鼓の限界も感じた。太鼓を縦に置いたり、横に置いたり、斜めに置いたり、或いは3つ4つ並べたって太鼓は太鼓である。そんなことにこだわり、風変わりなだけで面白みの無いオリジナル曲も多くあった。また、シンセサイザーやエレキベースとの共演もあったが、試みは面白いと思うものの、琴線に触れるものはなかった。
結局、太鼓というものは、地道にコツコツと練習し、こだわり続けた人が良い演奏を出来るのだと思った。太鼓は、努力がそのまま味わいになる楽器であろう。斬新なアイデアや他楽器とのコラボレーションも良いが、それだけでは聴くに堪えない。
太鼓祭は夜8時までらしいのだが、さすがに7時間も聴き続ける気力は無く、お楽しみ抽選会は諦め、5時に出た。その後、皆で我が家でビールを飲み、いつもの通り「餃子市」で食事をした。
11月1日 圧力鍋パワー
昨日、結婚祝いにもらった圧力鍋を初めて「圧力鍋」として使った。カレーを作ったのである。これまではうどんを茹でるのに使っていただけで、いずれも「圧力」ではなく、「容量」を求めて使用していた。
これまで、圧力鍋のメリットがよく分からなかった。煮込む時間を短縮できるのがメリットなのか、それとも圧力鍋でしか出来ない料理があるのか。ともあれ使ってみようと思った。本来カレーなど適当に作っても何とかなるが、今回は説明書とレシピを見つつ慎重に調理した。
加圧時間はたったの7分である。たったの7分で材料に火が通るのか。加圧後、半信半疑のまま蓋を開けて驚いた。
材料は煮込まれているどころか、煮崩れていた。豚肉は半分以下のサイズになっており、ジャガイモはバラバラになっていた。タマネギは殆ど溶解していた。圧力鍋の恐るべきパワーを垣間見た。
カレーは美味しかった。具が溶けて小さくなっているのが難点だが、すでに3日目の味である。これで3日は夕食の準備をしなくて済む。カレーがなくなる時には6日目の味か。日持ちが心配である。
topへ