2007年
1月のつぶやき




1月24日 苦情について

 携帯電話のテロップニュースを見ていると、「『あるある』視聴者からの苦情9200件」というのがあった。詳細は見ていないのだが、どんな苦情があったのだろうかと想像してみる。

「納豆を買い込んだせいでエンゲル係数が上がった」
「母が『あるある』を見たがる為に、他局の人気ドラマが見れなかった」
「番組を信用して納豆を沢山食べたら、逆に太った」

 勿論、「あるある」がやったことは悪いことである。しかし、視聴者が被る被害はせいぜいこんなものであろう。納豆業者が怒るのならいざ知らず、全く関係の無い視聴者が苦情を寄せる程のことではないと思う。

 9200件という数字は、「これだけ世間が混乱した」というよりは、「世の中にこれだけ暇な人がいる」或いは「世の中にこれだけ弱い立場のものを更に叩きたがる人がいる」ということを表すデータであろう。不二家の件にしても、不祥事が発覚した後になって「実は不二家のケーキを食べたら腹が痛くなっていた」という苦情が多く寄せられたという。

 学校のいじめをなくそうとする前に、大人社会をなんとかすべきではないかと思った。


1月21日 風邪と夢

 今週末は風邪を引いた。仕事がやたら忙しく、あれよあれよといううちに体調を崩してしまったのである。土曜日は一日中寝ていた。

 私は、体調を崩した時、嫌な夢を見る。この日は、難解なパズルを解こうとしても解けない夢、目的地にいくら行きたくてもたどり着けない夢などを見た。病院にも行かず、体温も測らない私は、こういう夢を見ることから、体調がよくないことを窺い知るのである。

 私は、体調を崩すと食欲が増進する。早く治そうという意識からか、普段以上に食べるのである。この日も味噌煮込みうどんを嫌と言うほど食べた。

 そしてその夜、私は新幹線に乗る夢を見た。新幹線に乗ると、車内では数人の悪ガキが騒いでおり、私は彼らと喧嘩した。

 いつの間にか私は新幹線の一番前に居り、新幹線は広大な砂漠を走っている。そして、みるみるうちに線路はロープに変化し、新幹線は脱線した。特に大事には至らず、運転手は「おかしいなぁ」などと言いながら運転再開した。

 いつの間にか新幹線はターザンロープに変化しており、私はターザンロープに掴まりながら先を目指した。いつの間にか砂漠は消え、周りには宙に浮かんだ巨木や、天から生える森の樹冠が見える幻想的な景色となっていた。私はターザンロープに掴まって、それらをかわしつつ、圧倒的な光景を楽しみながらゴールを目指した。

 目覚めると、朝の4時であった。汗をびっしょりかいているが、体調は良い。着替えて二度寝すると、風邪はすっかり治った。


1月17日 ぼけたもん勝ち

 私が寮に住んでいた頃、よく通ったお好み焼屋の夫婦から聞いたキーワード、

 「ぼけたもん勝ち」。

 夫婦のうち一方がぼけると一方が介護する。しんどい思いをして介護するよりは、ぼけた方が楽であるということだ。人生のゴールは「ぼけ」である。勿論冗談だが、面白い。お好み焼屋では、毎週のようにそんな馬鹿話をしつつ、お好み焼を食べていた。

 なぜこんなことを思い出したかと言うと、風呂から上がった嫁が、私がトイレに入っていると思い込んで、しばらく無人のトイレに向かって話しかけ続けていたからである。


1月14日 警察に捕まる

 今日はリコーダー部の初練習を終えて帰宅し、灯油の補給と本の返却をすべくガソリンスタンド及び図書館へ車で向かった。

 無事ふたつの仕事を終えた帰り道、踏切を通過してすぐ右折し、線路沿いの道を進もうとしていると、前方で警察が手を振って「止まれ」の合図をしている。私は、酒も飲んでいないしスピード違反もしていない。ただの捜査協力か何かだろうと思っていた。

 「通行禁止違反」だという。私は、本来右折してはいけない場所で右折したらしい。「これからは気を付けます」と言って帰ろうとしたら、「パトカーに来い」と言う。反則金7千円。

 なんと意地汚い商売であろうか。問題の交差点は、右折禁止にする理由が分からないほど普通の交差点である。彼らは、それを知らずに右折してきた車を片っ端から捕まえ、反則金を奪うのが仕事なのである。内部的には反則金の目標金額が定められており、それを効率的に達成する為にこの「穴場」を選んだのであろう。彼らの仕事ぶりからすると、この交差点での右折が本当に危険で、それによる事故をなくしたいと心から思っているとは、どうしても思えない。

 わざわざ張っていたことを考えると、折角の獲物に対し「大目に見る」などということは無いだろうと思い、素直に応じた。それにしても腹が立つ。


1月13日 オマタタツロウコンサート

 今日は、オマタタツロウ氏のコンサートを聴きに行った。オマタタツロウ氏は、リコーダーや森で拾って作ったオリジナル楽器を使ってオリジナル曲を演奏する音楽家で、「富士吉田のスナフキン」と呼ばれているらしい。

 演奏は素晴らしかった。森で拾った木の枝やリスが食べた木の実を楽器にすると、その音は、本当に自然界に存在しているような、風のざわめきや鳥のさえずりの様な音になる。

 リコーダーも凄かった。なんと、リコーダーを2本持ち、両方を同時に吹くのである。1本につき片手しか使えないから、使える音は限られる。しかし、息の出所が同じため、タンギングが完璧に合うのである。2人で演奏するよりも迫力がある。文字通り「息の合った演奏」であった。

 コンサートが終わった後、嫁に「家でもあんな風に吹いてくれればいいのに」と言われた。普段私が練習している笛の音は、嫁には不満らしい。もっと練習しなければ。


1月10日 「ハケンの品格」と「若者はなぜ3年で辞めるのか?」

 「ハケンの品格」が面白いと思った。若干ストーリーには無理があり、現実感にも欠けるものの、テーマがはっきりしている。

 このドラマは、何が正しいとは言わない。主人公である「スーパーハケン」大前春子が正しいとは言わないし、会社の態度が間違っているとも言わない。このドラマは、現在の社会の姿を徹底的にデフォルメして見せつけているだけである。まだ1回しか放送していないのでなんとも言えないが、恐らく結論は視聴者に任されるだろう。しかし、1回見ただけで感じるところが大いにあった。「ハケン」というカタカナの感覚も、確かに会社にいて感じたことがある。

 「若者はなぜ3年で辞めるのか」(城繁幸著・光文社新書)が一貫して主張していることは、「すでに年功序列のレールはなくなっている」ということである。即ち、今を犠牲にして働いても、将来の安泰が保障されている訳ではない。自己実現をするべきは今の一瞬であって、将来の自己実現の為に今を犠牲にすべきではないということである。

 これからの社会では、会社の為に働くことには何の意味も無い。自分の為、未来の為、社会の為、働く意味はいくらでもあるが、「会社の為」という選択肢を選ぶべきではない。経営者と派遣社員のみの会社というのも、究極的にはありえないとは言えないのである。優秀な派遣社員がいれば、人件費の高い正社員はリストラされる。そこに感情を挟む余地は無い。そんな社会である。

 大前春子に理解を示す部長・桐島は、このドラマにおける最大の冷徹漢だと思う。効率・成果のみを追い求めるからこそ、社員よりも派遣を重用するのである。彼こそが、今の日本企業の映し鏡であろう。そして、「若者はなぜ3年で辞めるのか」によれば、こういった起業は崩壊する。

 それに対し、第一話の最後で東海林がつぶやくシーンが印象的である。彼は派遣社員に冷たく当たり、上司にはゴマをする。どちらかといえば嫌われ者の役で登場する。

 「おれに仕事を教えてくれた人たちはみんなリストラされちまった。派遣が増えるのは許せない。みんなで泣いて笑って、家族みたいに仕事がしたかった。これじゃ、インベーダーゲームみたいだ。」

 満たされるということは、どういうことなのだろうか。生きるということとは、仕事をするということとは、どういうことなのだろうか。このドラマでは、そんなテーマでさまざまな人の思いが描かれる。毎週見ようと思った。


1月8日 キムチを作る

 この3連休はキムチを作った。昨年末に職場の仲間と行った韓国料理屋で、韓国産唐辛子とアミの塩辛を買っておいたのである。

 私はキムチが好きである。学生時代から年に一度は作っていたし、就職活動中、履歴書の趣味・特技欄には大抵「キムチ作り」と書いていた。そして面接がキムチ作りの話になると大抵は合格した。

 キムチの大まかな作り方だが、まず白菜を縦に四つ切りにし、塩漬けにする。別途、具、調味料、塩辛等を和えたものを作り、塩漬け白菜の葉に挟みこんでいく。これを密閉保存し、半日もすればキムチの完成である。

 最大のポイントは、韓国産の唐辛子を使うことである。「韓国産唐辛子はあまり辛くない」という話を聞いたことがあると思うが、本当である。そのまま食べられるくらい辛味が少なく、まろやかである。初めてキムチを作ったとき、どうせ同じだろうと思い、日本産の唐辛子を使ってレシピ通り作ったら、食べられないくらい辛いキムチが出来た。

 次のポイントは、塩漬けの終わった白菜の水切りを入念に行うことである。これでもかというくらいやった方がいい。これが甘いと、漬けているうちに水分が出てきてベシャベシャになってしまう。

 さて、作ったキムチを早速食べてみたところ、これまで食べたこと無い程の絶品であった。成功した理由は、砂糖をレシピ通り入れたことである。私は甘いものが好きではないので砂糖は殆ど使わずにキムチを作っていたのだが、今回はちゃんと入れてみた。

 マニュアルも大事だと思った。これで我が家の食卓はしばらく潤うであろう。



 ○×クイズの解き方

 今日、「芸能人最強雑学王No.1決定戦」を見ていると、敗者復活戦で○×クイズが出た。○×クイズというのは、知識が無くてもほぼ確実に答えが読み取れる。それを使ったところ、全問正解し、嫁が酷く驚いていた。自分でも驚くほど鮮やかに解けたので、自慢したくなり筆を取った。暇な方は以下の問題をお考えください。


●問題1:「林家ペーがサインを書く時、『ぺー』の字は場合によって片仮名と平仮名を使い分けている。」

●問題2:「岩波国語辞典で『洒落』を引くと、用例として『そのクレヨン貸してくれよん』と載っている。」

●問題3:「俳句で、冬を表す季語として『寅さん』というのがある。」



 さて、どうであろうか。これは知識が無くでも解答出来る。この手法は、私がかつて公務員試験を受けるべく勉強していた時の対策本で知った。公務員試験は出題分野が広く、短時間で勉強しきれない。そこで、選択問題を効率よく解く為の方法を勉強したのである。丸暗記が大苦手な私は、正当な勉強はせず、この手の本ばかり読んでいた。以下に私なりの解説を記す。











<解答1>
 正解は○である。もしこれが×だとして、出題者がこんな問題を思いつくであろうか。もし林家ペーがサインの使い分けをしていないとしたら、こんな疑問は誰も持たないはずである。この問題が存在すること自体が、かなりの確率で本当であることの根拠となる。


<解答2>
 これは×である。これがもし本当だったら面白いと、解答者は思う。だから願望を込めて○にしたくなってしまうのである。○を選ばせたいという出題者の意図が見えるから、この答えは×である。しかも、「洒落」という言葉を出すこと自体、出題者が苦し紛れに面白いことを探して辞書で引いてみたことが読み取れる。

 しかし、その後の解説で「へたなしゃれはやめなしゃれ」という用例が本当に存在することを知って驚いた。


<解答3>
 これは○である。「寅さん」という言葉は、春夏秋冬どれも表していない。ということは、これが×だとすると、こんな問題を思いつくはずが無いのである。本当に存在するから、こんな問題が作れるのである。もしこれが「『冬ソナ』という季語はあるか」という問題だとしたら、ほぼ×だと思ってよい。


 以上、この手法がいつか役立つことを祈る。  



1月4日 2007年最初のつぶやき

 明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。

 さて、この年末年始は良く食べた。毎年のことだが、ろくに動かずに食べると体調がおかしくなってくる。しかも、今回は帰省の移動中など「ニンテンドーDS」のスーパーマリオにハマってしまい、非常に疲れた。熱中してしまうタイプのため、ゲームなどより読書した方がよほど為になると分かっていても、止められない。新幹線の中でゲームをしていると、酔っ払ってきて苦しくなってくるが、ゲームが止められない。何故こんな思いをしてゲームしているのか、自問自答する。

 今日は、そんな疲れを癒すべく健康的に過ごした。

 先ず、「ドラクエ3」のお城の音楽をリコーダー編曲した。編曲といっても、ウェブ上のMIDIデータを探してきてリコーダー用に手直しするだけである。作りながら、よく出来た曲だと思った。短い曲ながら、各パートが美しく絡み合いながら次々と転調していく様は秀逸である。出来た曲を吹いてみた。かなり難しいが何とかなると思った。

 次に、走った。私は長期休暇などで食べ過ぎたなぁと思うときは、大体走る。今日は近所を10キロ走った。走り終えると、くたくたになるが、いつもの体調に戻ってきた気がした。

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