2009年
3月のつぶやき




3月30日 草食男子・肉食男子

 最近、「草食男子」という言葉をよく聞く。2009年3月26日発行のフリーペーパー「R25」の巻末文「空は、今日も、青いか」(文・石田衣良)には、草食男子の定義を以下の様に記している。

 「家族を大切にし、地元の友人とのつながりが深く、海外旅行や自動車(特にスポーツカー)への興味が薄く、まじめに働き、預貯金はしっかりと積み上げているのに、なぜか異性に対する興味や関心は薄く、恋愛やセックスには非常に消極的。(中略)ほとんど自分から狩をすることなく、つきあい始めから恋愛・結婚・出産に至る全てのプロセスで、主導権は女にまかせきりである」

 それにしても、「草食男子」とは面白いネーミングである。全ての男は草食男子と肉食男子に分けられるという。昨日のリコーダー部花見でも草食男子の話になった。なんでも、「草食男子」は「肉食女子」にモテる、と言う。しかし、「肉食女子」が積極的に近づこうとすればするほど「草食男子」は逆にひいてしまい、逃げ出すらしい。男女の関係は誠に難しい。

 私はどっちであろうかと考える。どちらかと言えば、草食であろうか。ナンパ、合コンはしたことがないし、スポーツカーには全く興味が無い。キャバクラなどに行くのはむしろ苦痛であろう。花見中、そんなことを考えていると、リコーダー部長元フサコさんが

「田所さんは草食男子に見せかけて実は肉食だよね〜〜」

 と言った。男は、本当に草食か肉食のどちらかに分けられるであろうか。自分が分からなくなった。


 先週の土曜日は、肉食男子の代表とも言える我らが先輩、コンドウさんの結婚式二次会に出席した。学生時代の先輩であるコンドウさんは、常にカッコイイ存在であった。頼りがいのある兄貴分的先輩でもある一方、頼りない一面もあるという面白い人でもある。今では太鼓大好会で一緒に太鼓を練習しつつ、「年寄りキャラ」を演じている。

 式は素敵なひとときであった。ふたりのエピソードなんかはコンドウさんのイメージを軽く覆すものであり面白かった。それにしてもコンドウさんと家庭、コンドウさんと妻、コンドウさんと家事。どれをとってもしっくり来ない。これからも暖かい家庭を築いてくれるものと思う。

 三次会は民研OBOGのみで集まり、居酒屋で飲んだ。気付けば、コンドウさんが出席しており、新婦はみあたらない。

 大丈夫かなぁと思った。


3月27日 最近食べたもの

 今週の月曜日は、午後から外出であった。せっかくなので昼食は美味しいラーメンでも食べようと、携帯で調べた後、高田馬場にある博多長浜ラーメンの店「ぼたん」に入った。

 私は博多ラーメンが好きである。「ぼたん」に入ると、食券売り場には「はりがね」「ばりかた」「ふつう」などのメニューがある。食券で麺の固さを選ぶのは珍しい。

 私はこれまで「はりがね」「粉おとし」などを食べたことがなかった。これらは全て博多ラーメン固有の用語で、「ふつう」→「固め」→「ばりかた」→「はりがね」→「粉おとし」の順に茹で時間が短くなる。

 この日は、「はりがね」を注文してみた。すると、注文して1分くらいでラーメンが来た。早い。麺はほとんど生であろう。食べると、固い。この、生の小麦粉をそのまま食べている不健康感が意外に快感なので驚いた。

 つい、「はりがね」の替え玉を注文し、腹一杯になって外出先に訪問した。


 今日は、帰りが遅くなった。家に着けば、妻がラフテーを作ってくれていた。ラフテーは沖縄料理で、簡単に言えば泡盛を使った豚角煮である。ただし、最後に煮詰めて仕上げるあたりが豚角煮とは少し違う。

 食べてみると、本当においしい。家庭でこれだけの味が出せるなんて、驚きである。妻によれば、味付けは醤油、砂糖、生姜のみらしい。最近妻の料理の腕がどんどん上がっている気がする。

 私はといえば、最近帰りが遅いためか殆ど料理をしていない。週に一度のお好み焼くらいである。しかも、妻が料理をしている最中に台所に行くと、最近は追っ払われてしまう。テレビでも見てだらだらしていろ、と妻は言う。

 これは言葉に甘えるしかないなと思った。


3月23日 東京マラソン応援

 昨日は、太鼓大好会で東京マラソンの応援ステージに出場した。昨年も参加しており、このようにゴール前で叩いた。太鼓大好会で出場した初めての大きなステージであった。今年は、ゴール前ではなく、特設ステージで30分間演奏する形式である。昨年の様に、ノリと勢いだけで、という訳にはいかない。

 結果から言うと、今年の演奏はボロボロであった。練習量も絶対的に不足していたし、ステージに向かっての意識付けも失敗した。今は、学生時代のように、毎日練習できるような環境ではない。軽い気持ちでやってスッと通せるほど、上手ではないことを痛感した。私たちは(少なくとも私は)、自分が思っている以上に下手くそである。

 ステージに乗るには、飽きて嫌になるほど練習しなければならないと思った。このまま楽しくだらだらと活動を続けるか、もっと本気で取り組むか。考え直さなければならない。


 東京マラソンの応援自体は、すごく楽しかった。色々な人が走っている。この日は強風で、雨も降ってきた悪条件だったが、東京の主要道路を大勢が走る光景は圧巻だし、晴れ晴れとして楽しい。

 家に帰って、女子で1位になった那須川瑞穂選手のゴールシーンを見て爆笑した。隣には、なんと時代劇のヅラをかぶった男が併走している。しかも、強風のため、ヅラがずれかかっていたのである。こんなに面白いのに、女子の優勝者と競り合っているなんて、並大抵の速さではない。信じられない光景である。

 調べると、このヅラ選手は高田信昭という人らしい。実力があるのに面白い、というのはカッコイイなと思った。


3月21日 妻が結婚する?

 今日、妻が結婚した。先週に結婚式のリハーサルを済ませ、昨日がゲネプロ、そして今日が結婚式本番らしい。正確には、私がテレビドラマ「黒部の太陽」を見て男泣きしている最中も、この「つぶやき」を書いている最中も、妻は結婚式の真っ最中でなのである。

 妻は、オンラインゲーム上の彼氏と結婚式を挙げているのである。ちなみにその彼氏はネット上の友人で、操作しているのは女性らしい。妻は、パソコンの前でクスクス笑いながら結婚式を遂行している。今日のために、夕食を早く済ませ、気合を入れて式に臨んでいる。

 技術は進歩し、遊びも生活も変わっていく。すぐ隣に近未来の風景があるなぁと思った。


3月20日 もろもろ

 日は、思いつきで泡で染めるヘアカラー「プリティア」を買って使ってみた。前述のヘナでは、私の髪はほとんど染まらなかったのである。「プリティア」は、2液を混合して泡状になった液を髪につけてなじませ、カラーリングするものである。

 例によって、汚れてもいいように会社の職服を着て泡を髪につけた。すると、臭い。会社で使うコーティング剤の臭いがする。成分表示を見ると、アンモニアや過酸化水素などが入っており、怖くなった。

 本当は30分くらい放置して染めるらしいのだが、怖くてたまらず、15分ほどで洗い流してしまった。結局ほとんど色は付かなかった。勿体無いことをしたと思ったが、とんでもない色になるよりはましだと思いなおした。またチャレンジしてみよう。


 の後は、バチを入れる袋を作った。太鼓教室に通うのに、バチを会社に持って行かなければならず、さすがにそのまま持ち歩くわけにはいかないからである。西友で適当な布と紐を買い、家で裁縫した。

 私は裁縫が好きなほうである。小学校の家庭科で使っていた裁縫セットを未だに持っており、それらを駆使してバチ袋を完成させた。

 適当に作った割にはそこそこの出来である。


 方、「究極の醤油」が届いた。塩屋醸造のたまり醤油である。リコーダーの先生宅でご馳走になったときに知ったもので、その味に感激し自分で注文してみることにしたのである。私は、醤油を買うときには金に糸目をつけないことにしている。醤油は一度買えば長持ちするし、さまざまな料理に影響を与える。牛肉や蟹を買う贅沢よりも、最高級の醤油を買う贅沢の方が、はるかに安価で効果が大きいと思う。

 さて、届いた醤油を妻と一緒に開封し、小皿にとって舐めてみた。醤油なのにウスターソースのようなねっとり感がある。そして、味は驚くべきものであった。

 この醤油だけで酒の肴になるし、この醤油だけでごはんの友になる。原材料は大豆、小麦、食塩のみ。これだけでこんな複雑な味になるというのは、本当に不思議である。


 食を食べながら、映画「20世紀少年」を見た。登場人物がマンガのキャラクターにそっくりである。特にヤン坊・マー坊などはマンガそのままの顔であり、どこからこんなハマり役を見つけてきたのかと感心した。

 ただし、内容はマンガのストーリーをそのままなぞっただけであり、あまり面白いとは思わなかった。これならマンガを見るほうが良い。せっかく映画にするのだから、映画にしかできないことをすればいいのにと思った。


3月19日 原辰徳のこと

 最近、WBCが熱い。普段は殆ど野球を見ない私だが、WBCの結果は日々気にしている。会社の後輩に教えられて、ようやくWBC特有のトーナメントの仕組みが分かってきたところである。

 日本人である私は、大いに日本を応援したいところなのだが、ひっかかるところがひとつある。監督である、原辰徳の存在である。

 私は、関西の家庭で生まれ育ったため、両親から、原辰徳という人物は最も忌み嫌うべき人間であると教えられてきた。悪の組織、巨人軍の中でも、最も感じの悪い人物であるという。「原辰徳は"腹立つ"のりや!」などと憤慨していた両親を思い出す。理由はよく分からない。(ちなみに、ゴジラ松井は悪の組織の中でも好感度が高かった)

 それ以来私は、原辰徳は史上最低の人間だと思い込んで生きてきた。彼の生い立ちも知らないし、勿論実際に会ったこともなく、野球もそれほど見るほうではないのに。そして、原辰徳がWBCの監督としてテレビに映るたびに、本能的な不快感を覚える。

 幼少期の教えは、なかなか忘れないものだなぁと思う。


3月18日 牛スジ煮込み責め

 我が家の料理は、準備の手間を出来るだけ省くため、一度に大量に作り、何日もかけて消費する傾向が強い。先週の土曜日、久しぶりに大量の牛スジ煮込みを作った。先週のおでんは妻が、そして今週の牛スジ煮込みは私が作った。

 牛スジは、私の大好物でもある。関西で生まれ育ったせいか、家業がお好み焼屋だったせいかは分からないが、牛スジのこんにゃくを煮込んだ「すじこん」は本当に大好きである。今回は、牛スジ、こんにゃくのほか、大根、にんじん、ごぼう、なめこ、まいたけ等を入れて圧力鍋で一気に作った。

 牛スジ煮込みは大量に出来、毎日の朝食・夕食のほか、職場の人におすそ分けするなどして、昨日ようやく具がなくなった。まる4日間牛スジ煮込みを食べ続けたことになる。

 しかし、それだけではなかった。まだ、煮込み汁が残っているのだが、コラーゲンが大量に含まれているため、冷えるとプルプルの煮こごり状態になる。しかも、さまざまな具の味が凝縮して美味しい。次は煮こごりでしばらくご飯が食べられそうである。

 牛スジ煮込み責めはまだまだ続く。


3月14日 猫舌

 今日の「世界一受けたい授業」で、猫舌についてやっていた。番組によれば、猫舌はちょっとしたコツで簡単に治る、と言う。熱いものを飲む際、舌をひっこめて飲めばよい、と言う。即ち、最も熱さを感じやすい舌の先端部に飲み物が当たらないようにすればよいのである。猫舌でない人は、これを自然と行っているらしい。

 妻は猫舌である。熱い茶などはある程度冷めるまで飲むことが出来ない。早速ためしてみよう思い、熱いお茶を入れて妻に与えてみた。妻が舌をひっこめて飲んでみたところ、熱いことに変わりはないが、飲めないほどではないとのことであった。そりゃ、誰だって熱いお茶をゴクゴク飲めるはずはないので、妥当であろう。

 私は特に猫舌ではないのだが、妻が飲んだお茶を、あえて舌をひっこめず飲んでみた。すると滅茶苦茶熱く、一口で悲鳴を上げた。猫舌の人がこんな飲み方をしているとしたら、飲めるはずが無いと思った。つまり、猫舌の妻はこれまで舌をひっこめることなく飲んでいたのに対し、猫舌でない私は、自然と舌をひっこめて飲んでいたのである。

 猫舌の人は、ただ熱さに弱いだけだと思っていたが、そうではないらしい。面白いなぁと思った。


3月13日 送別会

 毎年書いているように、3月は別れの季節である。3月は、暖かい春が来た喜びとともに、別れの切なさを感じる季節である。春一番の風はそういった切なさを運んでくるように感じる。

 今日は、退職する後輩の送別会であった。彼女は、4月から研究者の旦那ととともにイギリスへ渡り、そこで暮らすことになる。彼女は、男性の多い職場にもすぐに溶け込める明るい性格で、仕事ぶりも新人とは思えないほどであった。それだけに退職が惜しまれるが、仕方が無いし、むしろ祝福すべきことであろう。

 最近、頭の中を流れ続けている歌が、小田和正の「言葉にできない」である。

 ♪あなたに会えて 本当によかった
 ♪うれしくて うれしくて
 ♪言葉にできない

 何かのCMで流れていた気がするが、なんとシンプルで力強くて、美しい歌詞かと思う。こんな簡単なことさえ素直に言えず、複雑なロジックを考えてしまう自分がもどかしい。

 ともあれ、彼女の幸せを祈る。


3月12日 おでん責め

 先週の日曜に妻が大量のおでんを作って以来、今日までずっとおでんを食べ続けていた。おでんは好きだが、毎晩おでんと味噌汁とご飯を食べていると、さすがに飽きる。しかも、最初は大根や卵などおでんの花形がたくさんいるのだが、5日目ともなると、煮崩れた芋類と練り物ばかりが残り、華やかさが減少する。

 そして今日、ついにおでんがなくなった。今日の夕食は、僅かに残ったおでんと広島焼きである。やはり広島焼きは最高に美味しい。妻と私で合計4枚を食べ、大いに満足した。

 おでんは毎日食べられないが、広島焼きなら毎日食べられると思った。


3月11日 もろもろ

 今日は、仕事を早めに終えて木遣太鼓の練習に行った。やはりこの太鼓は奥深い。ちょっとしたことで音の出方が変わり、ほんの少しずつ上達していく。

 家に帰り、再度ヘナ白髪染めにチャレンジした。前回はほとんど染まらなかったのである。説明書によれば、「ダメージのない健康な髪は着色しにくい」とのことであり、自分の髪が健康そのものであることを実感した。そういう人は、何回か繰り返しやってみればよい、と説明書は言う。

 女性向けの表現で「おしゃれを楽しむ」という言い方がある。私はこれまでずっと、おしゃれというのは世間体のために仕方なく行うものであり、決して楽しむためのものではないと思っていた。今年は若返るという目標を立ててから、さまざまな試みを行ってきたが、面白いと思う。コンプレックスはあまり感じていない。むしろ、未知な世界に対する興味の方が強い。

 リコーダーのレッスンに行ったとき、先生が「鬼平犯科帳」(池波正太郎著)を貸してくれた。私にオススメだと言う。「銃・病原菌・鉄」を中断して読んでみよう。


3月9日 スキー、スノボーに行く

 先週末は、アイザワ主催のスキー、スノボーツアーに行った。メンバーはみんな民研のOB,OGで、合計11名である。

 私は、実際に集合場所に着くまで、何時に出発するのかも何県に行くのかも分からなかった。知っている情報と言えば「7時に新宿のバス停集合」くらいである。ここまで他人任せの旅行も珍しい。結局、高速バスで志賀高原の「竜王スキーパーク」に向かった。

 ホテルに着いて、フロントで鍵をもらう際、部屋の名称が○○○号室とかではなく「第3ホール」だったのには驚いた。行けば、体育館をみっつに仕切ったうちのひとつが私たちの部屋であり、ホテルの常識を覆していた。とてつもなく広く、廊下には「嘔吐処理に注意」などの貼り紙が貼ってある。私たちは爆笑し、テンションはより上がった。

 久しぶりのスノーボードであり、全く滑れないだろうと思っていたが、意外に滑ることが出来た。自転車に乗る感覚らしい。

 夕食は、通常のバイキングにすき焼き食べ放題が付属するという、ハチャメチャな内容であった。しかも、すき焼きについては、「肉のみお代わり自由」というもので、野菜を出来るだけ消費しないよう肉を食べまくった。ここのホテルは、部屋といい食事といい、私たちの気質に合致しているなぁと思った。

 その後、部屋で宴会をした。これだけ広いので、部屋の中心にテーブルを置き、そこから放射状に布団を設置した。これで、眠くなったらそのまま寝られるという、夢のような宴会空間が出来た。シゲオは以前よりこういうベンチャービジネスを考えていたという意味のことを言い、感激していた。結局、最終的に2時半ころまで飲み、就寝した。

 次の日、二日酔いであった。本当に滑るのかという意味のことをぶつぶつ言いながら3時頃まで滑って、終わった。無事に終わったかと思いきや、最後の最後でシュウヘイが骨折した。包帯で腕をぶら下げているシュウヘイの姿はとても懐かしい。これでこそシュウヘイだと思った。たとえ骨折しても、それを本人も周りも楽しめるというのは民研人の良さのひとつであろう。一緒に記念写真を撮るなどして楽しんだ。

 新宿に戻ったのは夜の9時半である。疲れたが楽しかった。卒業してから7年も経つのに、こうして一緒に遊べるのはとても幸せなことだなぁと思った。設定してくれたアイザワに感謝!である。


3月6日 ヘナ

 次なる若返りの手段として、髪の色を茶色にしてみたいと思っている。しかし、私自身あまり茶色過ぎる髪は好きではなく、ほんのり分かるか分からないかくらいが、私の好みでもあるし、仕事に差しさわりが無い程度だと思われる。

 更に、後輩から、「白髪が増えた」との指摘も受けたため、白髪を染めつつ髪もほんのり色が着くようなものがないかと思い、色々調べていたところ、「ヘナ」なるものの存在を知った。

 ヘナとは、主にインドなどの西アジアに分布するハーブの一種で、古来より髪、爪、唇につける化粧品として使用されていたらしい。また、自然由来のヘナパウダーを使えば、肌を痛めることなくヘアカラーが出来る。白髪は茶色く染まり、黒髪は光が当たればほんのり色づく程度になるらしく、まさに私の要望に合致するし、なによりも面白そうである。

 早速、仕事の帰りに薬局で購入し、使ってみることにした。用法は以下のとおり。

1.シャンプーをしてタオルで水分を拭き取る。
2.ヘナパウダーをお湯で溶いてペースト状にし、髪に塗りたくる。
3.そのまま頭にカバーをしてしばらく放置する。
4.お湯で洗い流し、再びシャンプーする。

 ヘナパウダーを開封すると、パウダーは緑色で、新品の畳のようないいにおいがした。これでヘアカラーが出来るというのが不思議である。髪に塗りたくる際は、汚れても構わず、かつ前開きの服がよいと書いてあった。これを読んで思いついた服装はひとつしかない。

 会社の職服を着て髪に塗りたくったあと、そのまま頭にカバーをして夕食を作り、夕食を食べ、片づけをしてから再び風呂で洗い流した。鏡を見れば、白髪が減った気がした。ヘナは3〜4日くらいかけて徐々に色づいてくるという。明日にはさらに変化があるかもしれない。

 それにしても、緑色なのにダークブラウンに染まるヘナ、3〜4日かけて染まるヘナ、ヘナは不思議でならない。インドの神秘を感じた。


3月2日 ハゲタカと不景気

 NHKドラマ「ハゲタカ」を見返している。「ハゲタカ」は真山仁の小説をドラマ化したもので、バブル後のどん底の日本を、海外の投資ファンドが席巻するさまを描いている。それが死にかけた獲物に食らい付く猛禽類に似ていることから、彼らを「ハゲタカ」と呼ぶ。

 その中で、印象的なシーンがある。末期癌で余命いくばくも無い大空電機の会長、大木昇三郎は、大空電機を狙う投資ファンドのリーダー、鷲津政彦に向かってこう言う。

「やり直したいのなら、何もやらないことだ」

 初めてドラマを見たときは、この意味が理解できなかった。ドラマが放送されていた頃は、景気も上向きであり、バブルがはじけた感覚ではなかった。当時も凄いドラマだと思ったが、今見返せばまた新しい見方が出来る。

 景気が悪くなると、何とかしなければと思う。そして、規模を縮小したり社員を解雇したりする。しかし、それが本当に必要なことなのか、長期的に見ても本当によい選択肢なのか、熟慮しなければならない。「何もやらない」にはそういう意味が込められている。大木会長は、「レンズを一人前に磨けるようになるまで、30年かかる」と言った。「人を切るのは、最後の最後のそのまた最後でよい」とも言った。これが正しいかどうかは、ドラマでは語られない。

 社会人になって初めて経験する不景気である。色々考えるべきことは多い。

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