2009年
7月のつぶやき
7月28日 DVDに焼く
ハードディスクレコーダーを買ったことは下に書いたとおりだが、早速VHSテープをDVDにダビングしていった。我が家のVHSテープにはカビが生えており、寿命はそう長くない気がする。ダビングしていると、時間が勿体無いと思いながらもつい見入ってしまう。
民研の夏ステや発表会ビデオは懐かしい。懐かしいが、当時のことがありありと思い出せるほど鮮明な記憶として残っている。今思えば、こうすればよかったなどと思うことは多々あるが、それは当時の最良の選択だったのだと思う。そして、10年前の私たちは、意外に今と変わらないなぁと思った。みんな、今より10歳も若いように見えない。老けていないのか、当時から老けていたのか。
高校時代にたまたまテレビで見て衝撃を受けた、ガリバー旅行記のドラマもDVD録画した。これは、1996年にイギリスで放送されたテレビドラマで、ガリバー旅行記で有名な「小人国」「大人国」のあと、「天空の国ラピュタ」「馬の国」までが描かれている。これを見てガリバー旅行記がただの冒険小説ではなく、強烈な社会批判を含んだ小説だということを知った。その後、ガリバー旅行記に惹かれて原作小説を読んだ。それで、ガリバーがなんと鎖国中の日本も訪れているということを知った。
他にも、我が家のVHSをどんどんダビングしている。滅多に見るものではないし、これから一生見ないかもしれないが、なんとなく保管されている感覚に満足するのだと思った。
7月27日 寝違える
土曜日、朝起きると首が痛い。横を向いたり上を向いたりすると痛む。寝違えたらしい。それでも土曜日は太鼓大好会の練習に行き(殆ど笛を吹いていたのでこちらは問題ないが)、日曜日は小倉祇園太鼓の練習であり、首が動かせないため、ダイナミックに体を動かせず、非常に疲れた。
練習中、寝違えたことをトベさんに言うと、エアーサロンパスを吹き付けてくれた。それも、大丈夫かと思うくらい、大量に吹き付けてくれた。
エアーサロンパスは初体験なのだが、非常に痛い。皮膚の表面が焼けるようである。「痛い、痛い」と騒いでいると、「どこまで軟弱なのよ」と一喝された。
エアーサロンパスの痛みは皮膚のごく表層にあるのに対し、寝違えた首の痛みは体の内部にある。だから、痛いにもかかわらず、効いている感じが全くしないのである。しかし、首の痛みよりもエアーサロンパスの痛みのほうが勝っているため、一時的に首の痛みを忘れることが出来た。もちろん、苦しみの絶対量は増大した。
家に着いた今、エアーサロンパスの痛みもひいた。そして、寝違えた痛みは全く治っていない。エアーサロンパス恐るべし、である。
7月22日 小倉祇園祭
先週末は、小倉祇園祭に行った。メンバーはボンサン、シゲオ、モコ、妻、私の5人である。小倉祇園祭は、去年初めて見に行き、その魅力に取り付かれた。小倉祇園太鼓は難しく、太鼓大好会で練習してみたものの、なかなかものに出来ない。
今年は、エグチ会長にお世話になった。エグチ会長は、妻の高校時代の友人「ミカドン」の旦那であり、「九化会」という保存会の会長を務めておられる。エグチ会長のおかげで、私たちは祭を見るだけでなく参加し、競演会にまで参加することが出来た。
それにしても、去年と比べてだいぶ大人しくなったなぁと思った。今年から、小倉祇園祭の制約が厳しくなったらしい。昨年は沢山いたヤンキーも殆どいなくなっていたし、夜のアーケードの盛り上がりも去年ほどではない。全体的に行儀が良くなった感じがする。
今年は、創作をやらずに伝統的な正調打ちで演奏することが大きなポイントとなっているようであった。外部の私たちの立場から言わせてもらえば、小倉祇園太鼓を創作曲にしてしまうのはあまりに勿体無いと思う。確かに創作曲は迫力もあり、見栄えもする。しかし、創作にした瞬間、練習すれば誰でも出来る曲になり、つまらなくなる。一方、小倉祇園太鼓の「トトン トトン」のリズムは、他にはない独特な雰囲気がある。楽譜にすれば同じリズムである三宅太鼓や阿波踊りとも、雰囲気は全く異なる。リズムと強弱に絶妙なバランスがある。こんなリズムを生んだことが奇跡のようにすら感じる。
小倉祇園太鼓の正調打ちには、さまざまな制約がある。余計なパフォーマンスはせず、品良く素朴に打つことが要求される。しかし、そんな中にもにじみ出る個性を感じ、決して画一的な演奏にならないあたりが、小倉祇園太鼓の最大の魅力であろう。個性を追求するあまり創作に走ると、逆に行き着く場所はどれも同じで、面白みを感じない演奏となる気がする。
小倉祇園祭は、揺れていると思った。伝統を守ることと新しい風を吹き込むことのバランスをどうするか。そもそも何をもって「伝統」とするか。答えは見えない。
7月15日 接着剤テスト
破れた太鼓の皮を補修するための2種類の接着剤を検討していることは下に書いたとおりであり、「セメダインスーパーX」「ボンドGクリヤー」の2種類を実験してみた。
結論は「セメダインスーパーX」の圧倒的勝利であった。以下、評価結果と考察。
○接着力
太鼓の皮を小さく切ってそれぞれの接着剤を塗布し、貼り合わせたものをまる2日間放置して剥がしてみたところ、「セメダインスーパーX」については接着剤の凝集剥離から太鼓の皮の層間剥離に移行した。すなわち、接着剤の強度は十分なため、太鼓の皮が破壊されるに至ったものと思われる。「ボンドGクリヤー」の方が粘りがあり、はがす際の抵抗力は強いものの、剥離形態は接着剤の凝集剥離であり、接着剤の強度という点では「セメダインスーパーX」が優位と思われる。
○弾力
アクリル板の上にそれぞれの接着剤を厚く塗布し、まる2日放置した後、爪の先で押して弾力を触手確認したところ、「セメダインスーパーX」はゴムのような弾性体になったのに対し、「ボンドGクリヤー」はねっとりとした性状であった。太鼓を打つ振動に耐えるには、より弾性に近い接着剤のほうが優位と思われる。
○その他
「ボンドGクリヤー」は硬化の過程で気泡が多数発生した。これも接着力を阻害する要因となりうる。
以上。それにしても、仕事で得た考え方が実生活(?)に生きた稀有の例だなぁと思った。
7月13日 1Q84とドラクエと風の神の歌
村上春樹の書き下ろし長編「1Q84」が面白い。村上春樹を読むのも初めてなのだが、1Q84のあまりの評判にミーハー心で購入し、読んでいる。なんというか、圧倒的なスケールという感じがする。ついつい一気に読んでしまうのが勿体無くて、声に出せるくらいの速さでゆっくりと読んでいる。
そんなさなか、ドラクエを購入した。はやく始めたいのだが、1Q84を読み終わっていないので始める気になれない。かと言って早く読み終わってしまうのも勿体無い。同時並行的に進めるのが一番いいと思うのだが、なかなかDSの電源を入れられないのである。一足先に始めている元上司は、土日で相当進んでいるらしく、転職するとレベル1に戻ってしまうんだということを教えてくれた。
今日は、仕事が終わった後、木遣太鼓の練習に行きへろへろに疲れた。明らかに昨日の神輿練習を引きずっている。家まで歩く間、アディエマスの「合唱曲VI−風の神の歌」を聴きながら帰路についた。
この曲もすごい。圧倒的なスケールという感じがする。この曲は、私が高校生くらいの頃、NHKの「シルクロード鉄道紀行」という番組で流れていた。フルオーケストラの迫力ある響きと民俗的な旋律とリズムは、どの音楽ジャンルにも属さない独特さであり、中央アジアの映像とともに私の頭に強烈に焼きついた。
番組では、この曲を背景にアフガニスタンやウズベキスタンなどの美しい民族衣装に身を包んだ少女や、深いシワを持つ味わいのあるオッサンが自分の夢を語るのである。「豊かな暮らしがしたい」「テレビが欲しい」「学校の先生になりたい」人はそう違うものではないことを感じた。時代は変わり、アフガニスタンは紀行番組を作れるようなのどかな雰囲気ではなくなってしまった。テレビに映っていた人たちはどうしているだろうかということを、少し考えた。
適当にずらずら書いてしまった。ここのところ、文章力が落ちていることを感じている。
風の神の歌を聴いてみたい方はコチラ↓
http://www.youtube.com/watch?v=dN_Mv39URxg
7月12日 週末の出来事
昨日は、妻とハードディスクレコーダーを買いに行った。そろそろ我が家もVHSから脱却である。我が家も徐々にハイテク化していく。求めるスペックは以下の通り。
・VHSも使えるのがよい(貯まっているVHSをDVDに焼きたい)
・地デジ対応がよい(今は殆どがそうなっているらしい)
・ハイヴィジョン録画は不要(それでもVHSよりは良いだろう)
・ブルーレイも不要(同上)
・2番組同時録画も不要(そんなにテレビ見ない)
上記スペックで5万円であった。意外に安い。早速購入し、続いてホームセンター「島忠」へ。
島忠では、破れた太鼓の皮を補修するための接着剤を探した。皮革に接着する高強度で、衝撃や振動に強いタイプ「セメダインスーパーX」「ボンドGクリヤー」の2種類を購入し帰宅。家で先日太鼓屋でもらってきた太鼓の皮を少し切り取り、2種類の接着剤を塗布してみた。強度の強いほうを補修に使う予定である。
その後は太鼓大好会の練習会へ向かった。この日はSTOnightのフサコさんと彼女のピアノの先生、サトコさんと更にその弟さん、コウミョウさんが来て下さった。サトコさんの意欲とセンスにびっくり。初めてにもかかわらず秩父屋台囃子の前半を叩けるようになっていた。
練習後の飲み会で、集まったメンバーの殆どがO型、残りがAB型、A型はひとり、B型はゼロということが判明。日本人の平均分布とずいぶん違うなぁと思った。
今日は、元宮へ神輿の練習会に行った。メンバーはシゲオ、モコ、キエ、ジャイ、イッチ、私の6人である。鶴見市場で降りるのは1年ぶりだが、まるで実家に帰ったような懐かしさである。
神輿の練習をして、会館の前で打ち上げをした。元宮の人たちと一緒にいると、本当に楽しい。打ち上げが終わる頃、クーラーボックスの氷を人の背中や股間に入れるなどして、子供のようにはしゃいだ。キエは元宮アイドルとして不動の地位を確立しており、太鼓大好会に入って一ヶ月のイッチは元宮に来るのも初めてなのに、すっかり地元人のように溶け込んでいた。
結局、二次会で夜十時頃まで飲んで喋り、元宮を後にした。家に着いたのは深夜0時。今週も充実した週末だなぁと思った。
7月6日 ゴキブリ
この前、我が家でゴキブリが発見された。我が家では殺生を好まないため、小バエやダンゴムシなどの住人とともに住んでいるいることは前々から書いているとおりだが、実はゴキブリが発見されたのは初めてである。
ゴキブリは、部屋干ししている洗濯物にへばりついているのを妻が発見した。妻は、私以上に愛護精神が強いため、困惑した表情でゴキブリを見つめている。ゴキブリを放置すれば、彼らが幾何級数的に増えることは自明であり、さすがに放置するわけにいかない。私は、可哀想だが殺そうと提案したが、妻はいやだと言った。
結局、洗濯物ごとベランダに持って行き、ゴキブリを放した。とりあえず一件落着である。
ゴキブリを見ると、後輩Yを思い出す。ゴキブリが大嫌いなYは、私にゴキブリを投げつけられて逃げ回る夢を見たらしい。その話を聞いて私は笑ったが、結構シリアスなんだと、Yは語っていた。それにしても、咬むわけでもなければ毒を持っているわけでもないゴキブリが、ここまで嫌われるのも変だナァと思う。似たような形の昆虫は、結構いる気がする。
7月4日 新宿にて
今日は母、妹、妻とともに新宿で食事をした。妹は先月グァテマラから帰国したばかりなのだが、明日からタイに飛んで就活をするらしい。そして、タイで働いて稼いだ金でオランダかベルギーの大学院に入り、灌漑などの専門知識を身に付け、更に国際協力のためのスキルを磨くのだという。
全く、妹の行動力には脱帽である。私が異動などで体験する変化などとは比べ物にならないくらいの激変を、なんども軽く乗り越えているように思える。そして、妹は昔から描いていた夢を着実に実現しており、ぶれがない。いったい妹は将来何を目指しているのか、妹はコテコテの関西弁でこんな風に言った。
「トモコ(妹の名前)はな、45歳くらいまでに国際協力でお金を貯めて、沖縄でカフェをやるねん。カフェは、日替わりでモザンビーク料理とかタイ料理とか出したりしてな、裏庭では家庭菜園でハーブとか植えて料理に使うたりしてな、できたら自給自足みたいにしたいねん。ほんで母さんと兄ちゃんにギターとかリコーダーとかの生演奏してもろたりしたらおもろいやんか。ほんでな、近くに住んでる外人とか呼んで一回1500円くらい払ろてフランス語講座とかスペイン語講座とかを観光客相手にやったりするねん。」
日本の二十代で、ここまで具体的な将来ビジョンを描けている人が何人いるであろうか。妹には自分の将来の姿がありありと描けているように思える。妹にとってタイに行くということは、私たちにとって熱海に行くくらいの感覚なのではないか。まさに「地球人」という感じがする。
そんな妹は、明日タイに発つというのに、ほとんど準備をしていないらしい。熱海どころか、ちょっと出かけるくらいの感覚なのであろう。
topへ